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新時代の開発戦略。スーパーニッチを深く突く

タイガー魔法瓶は、炭酸飲料もOKな真空耐熱ボトルを販売すると11日に発表しました。開栓時に炭酸ガスが抜けて、飲み物が噴きこぼれない構造を採用しボトル内面も凹凸を少なくし、炭酸の気化を抑える商品で市場想定価格は6000~7500円。年間約10万本の販売を目指すとのこと。

この発表、興奮しました。まだ可視化されていない新しい潮流のニーズをどこよりも早く捉え、強みの技術で開発しリリースされていますよね。

SDGsで加速したペットボトル回避。
クラフトビールなど飲料のテイクアウトを実現

この商品によって、クラフトビールなどののテイクアウトが一層手軽になりますし、キャンプシーンや車中泊、ジムなどにも炭酸水を持っていくことが可能に。これまでは「ペットボトル」で持ち運びしていたもだけど、それも何だか気分が良くないし、ゴミが出るのも面倒といった、生活者の心理にとてもフィットしています。

この新商品、SNSでも反応は上々。




SDGs文脈への関心の高まり/食や飲料を持ち歩く機会が増える。そんなパンデミックによる不可逆的な変化を捉え、近年高まり続けるキャンプ需要に呼応できるようにした商品開発、お見事だなって思います(もしかしたら既に技術はあって、製品化する文脈を探していただけかもしれないけども?)

課題が強く代替商品がなければ、付加価値がつく。
価格ではないところで筋の通った勝負ができる。理想の商品戦略、商品開発ですよね。

新時代になって、新しい「不」が大量に生まれている。

食に限らず、全ての消費は、多様化・多軸化/パーソナライズしていくと言われています。
いわば、超スーパーニッチな課題市場が大量に生まれている世界。そこに、どれだけ製品がフィットしNo.1を取っていくか。そんなNo.1商品の数を増やし、企業の影響面積を拡張させていくのだと思います。

新時代になってまだ1年弱。一時的な不便ではなく、新しい意識・行動からうまれる持続的な「不満・不便」がこれからもっと可視化されていくのだと思います。企業サイズは問わず、誰がいち早く気づけてゴールテープを切れるかの勝負は始まったばかりですね。

スーパーニッチを深く突いた商品、これからもたくさんウォッチしていきたいです!


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