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かけっこ練習ノート - ドリル

8月24日(木)
 
夏休み最後の練習、多くの子が集まってくれました。
おかげで、久しぶりに盛大なドロケイができました。

不思議な現象

不思議な現象が起こりました。
いつもより短い練習時間なのに、いつもよりたくさんの練習ができたのです。
 
今日は人数が多いので、いつもは2つのところを3つのグループに分けました。
必然的に1つのグループの練習時間は短くなります。
このため、それぞれのグループの初めに、
「短い時間だけど、できる限り足が速くなることをたくさんしよう。」
と話しました。
 
すると、グループ全体の空気が変わりました。
他事をしているメンバーに対して別の子が
「時間がないから集中してやろうよ」
という呼びかけが出ていました。
 
そのおかげでいつもよりも短い時間なのに、いつも以上にたくさんの練習ができました。
僕の思いや目的、危機感を事前に共有することで、みんなも同じ思いで取り組める。
これは一つ、大きな学びでした。

足を速くするドリル


さて、高学年からなる2つのグループでは、先週に引き続きドリルをしっかり行いました。
ドリルの内容は以下の通りです。
 
①   アンクルホップ(その場でジャンプ) 10回/セット
②   ミニハードルジャンプ 5回/セット
③   ミニハードル4の字 5回/セット
④   腕振り 20回/セット
 
以下、そのテクニカルな説明です。
 

①   アンクルホップ


アンクルホップは、その場で何度もジャンプする動作です。
上半身を大きくつかって、接地時間を短く、高く跳びます。
アンクルホップは速く走るための基本のキだと思っています。
それはなぜ?と聞いた時に、高学年の多くの子が答えられました。
 
ポイントは、接地時に体を真っすぐにし、体幹や足首を固め、腕の大きな振りによって高くジャンプすることです。これは、まさに走る際の接地時の動きです。
少し慣れてきたら、足もとに小さな円を描いて、そこから出ないように跳ぶのもいいでしょう。

②   ミニハードルジャンプ

これはアンクルホップの応用です。
腕の後ろから前への動きだけで、前に跳ぶという動きです。
より、上半身の大きな動きが必要になってきます。
また、空中で体勢を崩さないために全身のバランス能力が必要です。
 
注意する点としては、足で地面を蹴って前に跳ぶのではないということ。
あくまで上半身の力だけで前に進みます。
大きく前に跳ぶ必要はありません。
 

③   ミニハードル4の字

これは、4種目の中で一番難しい動きだと思います。
でも、その分足の速さに直結する、とてもいい練習です。
「4の字」と僕が呼んでいる動作は、接地している足をできるだけ速く前に戻すという動作です。
ポイントは、足を上ではなく、前に戻すことです。
そういう意味では、足はそんなに高く上げる必要はないと思います。
 
100mアジア記録保持者の蘇炳添選手と、日本記録保持者の山縣選手。
2人とも典型的なアジア人の体格ですが、蘇選手の中盤のスピードは山縣選手を圧倒します。この2人、大きく違うのは4の字の速さです。
蘇選手の足を後ろから前に戻すスピードは山縣選手よりも圧倒的に速いです。
ここからも、4の字の速さが走りに与える影響の大きさがわかります。

④ 腕振り

腕振りは地味ですが、「腕振りを見ればその子の速さがわかる」というほど、重要な動作です。
ただし、何も考えず、ただ腕を振るだけでは効果が上がりません。
最低限として、以下の事は意識してほしいと思います。
  - ダイコン切り(前から後ろへ、手刀で腰から生えた大根を切るイメージ)
  - 肩が前後しない(肩から腹筋までが1枚のまな板のようにがちっと固定する)
 

今回はこのドリルを3セット行いました。
それだけでも多くの子がへろへろです。
種目や回数は多くなくても、集中して行うとかなり体に負荷のかかる練習です。
これを積み重ねていくことは大きいと思います。

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