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『天使の翼』第12章(91)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

  わたしは、恐れも忘れて洞窟へと入り
   外の月明かりが届く辺りに腰を下ろした
  洞窟は、
   悪魔の食道のように奥へと続いていたが
   もうどうでもよかった
  わたしは、あっという間に眠りに落ちた
  夢の中で友の絶叫する
   重苦しい眠りから覚めた明け方、
  わたしは、ほっと安堵の溜息をついた
  洞窟の入り口からは
   透明な陽の光が射し込み、
   気力も体力も回復している……
  その時だった――獣の息遣いが聞こえたのは
   とても大きな獣の……

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