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人生の1ページ

今日、くまちゃんからこんなお話がありました

綴るのは好きなのですが
『さらけ出す』のがとても苦手で
(詳細はくまちゃんのコメントをご覧ください)

人目に触れられたいのに
触れられたくない複雑さがあり
そんな想いで自分を包んできました

こうであらねばならないと

でも、それはくまちゃんが話されていた鏡と一緒で心の中さえも反映して写されているのだと感じました

とにかくやってみようと…
今からスコシずつ

今、自分は、人生の終わりと始まりを…
0からでは無い、リスタートをしています

自分をそのまま信じたい

決断と自分と対話し続けている日々です
寝ても覚めても、ずーっと
考えることとはとても大変な作業です、でも、考えることを止めずに最終の行動に移るまでやっているところです

そんな毎日に昨日…
忘れられない話になったので、ここに残しておきます

自分の人生についてどうなりたいかを書いた昔のノートを引き出して開いていました

自分が何を書いたのか何かヒントがあるんじゃないかとパラパラとめくりながら…


ありました

がむしゃらだったので乱筆ですが… 
『本当の父の墓へ行くこと』

確か…
お寺のお坊さんのお話を書いた時のものだったと思います

『本当の…』と言うのは父の父
つまり、私のおじいちゃんのことです。

おじいちゃんは、養子に来た人で、この言葉の意味は、
『おじいちゃんの生まれた家のお墓に行く』
と言う意味です

生まれてこのかた一度も、そのお墓には行ったことがありませんでした

その生家は、実家から15分くらい…
いつも通る道沿いにあります

今もお酒を売るお店をしているので、顔合わせは時折するのですが、唐突に『お墓に行きたい』等と妙なことが言えないなと…迷っていました

そして、昨日(10/23)
用があって滅多と行かない銀行で5分ほど待っていたところ…

ふっと入り口の方向をみると…
その家の親戚のおばちゃんがふらっと入ってきてATMに並ぼうとしていました

(あ!おばちゃんだ、話しかけようかな…
そうだ…昨日のノートの…あのことを話ししてみようかな…どうしよ………う)

…と、思ったと同時に体は動き出していました

『おばちゃーーーん!』
銀行を出て行こうとするおばちゃんを玄関口前で引き止めて声をかけました

自分:『おばちゃん…!ちょっと突然なんだけど、どうしてもお願いがあって。』

おば:『あらあら、こんにちは。どうしたの?』

自分:『とても妙なことを急に言うけど、きいてくれる?おじいちゃんのお母さん達がいる…お墓に…どうしても行きたいの。』

おばちゃんは、優しい目をさらに細くして間髪入れず
おば:『うん、いいよ。』
…と、それ以上は、何も聞かずに了解をしてくれました

そして…
おば:『今日は、ひい婆ちゃんの命日よ。きっと、喜ぶわね。』

!!!

自分が言い出したものの口はあんぐり。

偶然と言うか何と言うか…
こんなことがあるんだろうか?と言うか、あるんだと思わざるを得ず

すぐさま仕事終わりにおばちゃん宅へ行き、先にお仏壇にお参りさせてもらいました

いつものお数珠を持って合掌…
あとは心を込めて…

自分:『南無阿弥陀』
チーンと鈴を鳴らし、部屋に響く鈴音が静まるとき

おば:『あ、そうそう。あと今日は、ひい爺ちゃんのお母さんの命日よ、ひいお婆ちゃんと亡くなった日が一緒なのよ。』

またまたまた何と言う日なんだろうかと
開いていた自分の口はまた、更にあんぐりで…

とにかく受け継がれてきた今の命に感謝を運びながらお墓に行こうと思いました

おば:『いこうか、おばちゃん運転するから乗ってね。』
ほんの車で5分…

あるお寺につきました。

以前、仕事の途中、てくてく素通りしていたお寺です。

こんな近くにあったとは…
生まれて初めて、ひい爺ちゃんやひい婆ちゃんのお墓に参らせていただきました。

そして、
車に戻り、帰ろうかと…
おばちゃんは、なかなかエンジンをかけようとせず

すぅっと息を吸い込んで、ゆっくりと自分に語り始めました

おば:『今日は…話さなきゃいけないと言うか、これ…あなたから親戚のお姉ちゃんに渡してくれないかな?』

自分は、親戚の姉ちゃんが…嫌いでした。
でも、昔は、とても大好きだったお姉ちゃんです。

嫌いになってしまった理由…それは、自分の大好きなおじいちゃんが浮気していた等の噂話を親戚が集まる中で言ったことがきっかけでした。

自分:『おばちゃん…ごめん…自分からは無理。今も許せていないの。』

おば:『この本を渡して。そしたら、おばちゃんがお姉ちゃんに事実を話すから…
戦争からの複雑な関係を。何があったかを。
知らないだけなのよ。
あなたのおじいちゃんは、真面目な人よ、とても。そして、苦労人よ。
養子にきて、あなたのおばあちゃんがすぐに亡くなって…5人の子供を1人で育てたんだから。
寝泊まりしながら仕事をしていたの…それが事実よ。
赦すの…繰り返さないのよ。』

おばちゃんは、そう言って自分達が生まれるまでの背景を語ってくれました。

おばちゃんが自分に託させたもの
それは…一冊の本でした

これは、実際、自分が受け取った…
おじいちゃんが嫁いた先の戦死した人の本です

自分のおじいちゃんの前の夫…"前夫"になる人で、いわば、親戚のお姉ちゃんからすれば、血縁上の"本当の"お爺ちゃんの本です。

この戦死した人と自分の血の繋がりはありませんが、意味があるのか無いのか…戦死した人の名の中には自分と同じ呼び名が入っています

その日、一旦、わかったと了解し、預かりましたが何だか読めず…
卓上に置いたままでした。

そして、今日(10/24)ぱらっと開いてみました
これは、戦死した彼の人生を綴った本でした

この下記の写真は、家族に宛てた手紙です

結婚をした愛した人には、幼ない一人娘もいて…
この下記の写真は妻女に当てた手紙です

この一文から伝わると思います

家族を引き裂いた戦争の残酷さと、溢れんばかりの家族への手紙

この愛する妻とは、親戚のお姉ちゃん、私のお婆ちゃんで。娘とは、親戚のお姉ちゃんの母…私からすれば義叔母に当たります。

悲しいかな…
自分の命は、この人の戦死が無いと今、ありません

そう感じるだけで今までも複雑な想いにかられてきました

戦争と言う歴史に巻き込まれざるを得なかった運命を…感じていました

気づけば、字が滲んできて…
涙がぽろぽろ溢れてきて…
一人部屋でこの本を抱えて泣いていました

親とは
兄弟とは
家族とは

かけがいのないものだ…と

今ある命に感謝をすることを決して忘れてはならないと教えていただいたような日でした

その戦死した彼の後、養子に来たのが、自分のおじいちゃんです
…そして、今の自分がいます

人生を問うていると求める答えと違うカタチでしたが、忘れては成らない原点を知り直した日になりました


話は、繋がりますが…
最近、松尾たいこさんの平和への祈りをこの記事を載せました。

自分には、今日の記事の通り…
想いがあるからです。

戦争によって失われた命と、生み出された命は、自分を含め…今もこうして続いていることを祈りとともに世界に想いを運んでいきたいと感じています

皆さんも一緒に
いつもくまちゃんが"サチアレ"と自分達に贈ってくれるように
今度は自分がサチアレと

何か変わるのかもしれません

 

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