見出し画像

安心というエネルギーを注ごう

新学期がスタートしました。
お子様のご入学、ご進級、おめでとうございます。
4月はワクワクドキドキしますね。そしてその分、たくさん疲れますね。
大人も4月は人事異動があったり、決算を迎えたり、何かと年度変わりの時期は落ち着かないものですが、子どもたちは毎日毎日、新しいことの連続、覚えることの連続を着々とこなしています。

新しいクラスメイトと、まだお互い手探りで距離を縮めている中で、嫌なことをされたり、また、嫌なことをしちゃったりしながら、日々揉まれていることでしょう。

親は我が子が被害者になったらどうしようと思い、心配することは得意です。
何か子どもが○○くんにこんなこと言われた、○○ちゃんにあんなことされた、と聞くだけで気持ちザワザワ、どうしよう、担任に電話する?連絡帳に書く?え?どうだったの?と根掘り葉掘り子どもに聞き出そうとして、結果よく分からず不機嫌になるパターンだったりしませんか(すいません私だけの低レベルな話かも)。

しかし、冷静に考えると、同じ確率だけ我が子は誰かに嫌なことを言ったりやったりしてるかもしれないのです。
受け取られ方ひとつで、我が子は加害者かもしれないということを、親は理解しておくことも大切なのかなぁと思っています。

【子育ての悩み】小学生の子どものお友達とのトラブル

この動画は講座の中でのお話かな?
シェア会(塾生同士が感じていることを話してシェアする素敵な時間があります)の録画かな…?

ある方のお悩みに、「しあわせなおかあさん塾」の青山節美さんがお答えになっている動画です。

しあわせなおかあさん塾って?↓


低学年の女の子が、お友達にいじわるしてしまい、親はどう関わったらよいか、というお話です。
いわゆる本音と建前の部分にも触れておられます。

この動画は、正義正論を振りかざして周りを傷つけやすいタイプの子どもを持つ私には、非常に大切なお話でした。
相手が煽ってくるから、いきなり割り込んでくるから、順番を守らないから、だから相手が傷つくような言葉や態度をとってしまった、という場合には、どう対応したらよいか分からず、非常に難しいと感じていました。

当時を振り返ると、人様に対してマイナスの感情を抱くことに、私は過敏に反応していたように思います。
自分自身もそういったマイナスの感情が湧いてくるのだけれど、そんな自分を否定していたし、そんな自分は認めたくなかった。
見たくないことに蓋をしながら、人に対して気遣いができて、いじわるなことされたり無視されたりしても、そんな人もいるよね、と優しく受け止められる私でなければ!と思っていました。

どうしても仲良くできない現実と、仲良くしなさい、という建前も必要。という言葉が出てきます。

おかあさん塾に入る前は私のように育ててはならない!と思っていたので、我が子には偏りがない子に育てたい、相手を思いやる行動言動ができるようにしつけるのが私の使命!と必死でした。
今思えば、めちゃくちゃ戦闘モード全開でした。

人と関わる中で、ルールを学びそれを守ること、してはいけないことがあること、相手の受け取り方次第で私たちが加害者の立場になることも、子どもたちは日常の中で学んでいくのだと思います。
子どもたちの日常の中に介入し、「建前」の部分を大人が教えていき、また同じことをしては叱られる、そんなやりとりを繰り返しながらだんだんと自分の思いと行動を直結させてはいけない場面があるのだと学んでいく。

ただ、そこで自分の中に湧き上がってくる感情の処理の仕方は、子ども達にどう教えていくか。
私みたいに、そんなこと言わないの!とか、お友達とは仲良くしなきゃダメでしょ!と真っ向から否定したり、嫌なことがあったという気持ちに蓋をして誤魔化すことは、正しい処理の仕方ではないのは分かっていました。

じゃあ正解は?親がどのように関わってあげたらいいの?
そこを詳しく話してくださっている動画がこちらです↓
【小学生のトラブル】お友達を叩いてしまう!何度叱っても全然効かないんですけれど!

こちらは小3男子、手が出ちゃった案件についてのお話ですが、その問題行動の一つ前に子どもが抱いた感情に着目する、ということを解説されています。
非常に分かりやすいです。なんなら概要欄の文字起こし機能を利用して活字でお読み下さい。非常に分かりやすいです(しつこい)。

手が出た、足が出た、ひどい言葉が出たという「行為」は、してはいけないことだと教えていくのも大切なこと。
ただ、それを伝える前に、その「行為」を起こす前の子どもの気持ちをいったん受け止める。こんなことがあったんだ、こんな悔しいこと、嫌なこと、悲しいことがあった、だから○○したんだ、という、そこに至るまでの経緯を、そうかそうか、そんな事されたら嫌だよね、悔しいよね、と言い分をしっかり聴く。

親は望ましくない行為を子どもが起こすと、この子はやってはいけないことの分別がついていないのでは、と焦ります。注意せねば、どうにか正しい行動をする子にさせねば、反省させねば、と行動だけを軌道修正させようとして子どもを責め立ててしまう。
しかしそれはむしろ反省や今後の行為が改まることには逆方向に進ませてしまうのかもしれません。なぜなら、根っこの部分が解決していないから…。

たくさん親に気持ちを聞いてもらいたい。けれど、言葉に表わすのが苦手だったり、ボキャブラリーの少なさゆえうまく伝えられない子もいるでしょう。
ただ、何かその望ましくない行為を起こす引き金になる出来事があったことを認め、その時に沸き起こった気持ちにさんざん「共感」してもらった子は、自分がやってしまったことがいけないことだったな、と気づき、反省できるのです。

きっと友達や周りの大人からも注意されたりもしているし、悪いことの認識はできていて、子どもなりに罪悪感も感じている。
だから親はそこを責めなくても大丈夫。
親はその行為を叱りたい気持ちを一呼吸置いて、うんうんって聞いてあげて、その後に余計なアドバイスや反省を促す先回りはしなくてもきっと大丈夫。

人に謝る姿も、失敗してしまっても反省して次からこうしようって前を向く姿勢も、きっと私たち親の姿から学んで、私たちの目の届かないところで実践し、新しい経験を積んでいくことでしょう。

大丈夫、あなたの子どもです。いいことも悪いことも分かってる。あとはおかあさんがこの子を受け入れてあげたら、自分を修正して、自分を正しい方に導いていくことができる。

ここでご紹介した二つの動画はいじわるしてしまう子ども側の話ですが、同じ数だけいじわるされた子どももいます。
嫌なことがあった子どもに対しても、親がしてあげられることは同じです。

ただ、起きた出来事を認め、その時に感じた気持ちに寄り添い、言い分を否定せずにしっかり聴いてあげるだけなんだと思います。
やられっぱなしで情けないとか、怒らせるようなことしたんじゃないの?とか、言い返しちゃえばなんて親は叱咤激励したり、ジャッジしてしまいがちだけど…
たくさん共感してもらって、悔しいよね、嫌だよね、おかあさんもそんなことされたら悲しいわ〜って、寄り添って、たくさん安心させてあげて、最後にギュッと「大丈夫だよ」とハグしてあげて心を満たしてあげて送り出してあげる。

先生に困っている事や配慮を求める必要がある場面ももちろんあると思いますが、まず最初に親ができることは安心を満たしてあげる事。
安心感を満タンにして、少しずつ、子ども同士の中で成長し、帰ってきたらまたエネルギーを満たしてあげる。
親ができる一番大切なことを、丁寧に積み重ねていってあげたい。
改めて新学期に再確認しています。

この記事が参加している募集

子どもに教えられたこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?