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遂に、念願のバスク地方へ

現在スペインを約1か月かけて巡る一人旅をしているのですが、毎日新しいものを見て食べて歩いてとインプットするのに精一杯で、アウトプットが間に合っていない自分に日々猛省しております…。

これまで訪れたどの街もどの地域も人が優しく、スペインのことが大好きでしたが、旅が進むにつれ日々加速してどんどん好きが深まっています。

そしてあっという間に旅も後半に入り、遂に、今回の旅のメインと決めていたバスク地方へやってきました。

美食の地として世界的にも確固たる地位を築くバスク。
そんな本場地元の食を堪能したい!ということはもちろんですが、バスク人が築いてきた文化や歴史をこの目で確かめたいという信念があります。

そんなバスクの旅はビルバオからスタートしました。
スペインバスクの中で最も大きく、都市開発により観光地としても大成功した街。
実際に散策してみると、近代的な要素と古い街並みが交差していてとても楽しかったです。

1、ビルバオのハイライト

ビスカヤ橋。人も車もゴンドラで運ぶ。
世界遺産が今なお橋として運用されているのがすごいなとただただ驚く。

地下鉄は広告や電光板がなくシンプルなデザイン。
何度か乗って気づいたのですが、電車が来ない時はホームの灯りは暗く、
電車が近付くとぱっと明るくなり、来たことを知らせてくれる(写真の右より左のほうが少し明るい)。エコ仕様です。

写真右奥が旧市街の古い建物、手前は新しいビル。その新しいビル右にはエレベーター付の橋、その下には川を渡るアーチ状のレンガ造りの橋がある。
これがとてもビルバオっぽいなと思い撮った一枚。

近代的でビジネスも盛んなビルバオですが、街中にはベビーカーで赤ちゃんを連れたお母さんや家族連れがたくさんいました。
大通りの近くに広場や公園がぽつぽつあり、夕方にもなると子どもやお母さん、近所のおばさま同士で話す人、人、人。
観光地でありながらも地元の人の暮らしが残っているところが嬉しい。

そして、バルの食事の美味しさはピカイチ。ビルバオでしか食べられない味があると確信しました。

Gure Toki というバルで食べたこのチーズとキノコのスープがとてもとても美味しかった。優しいほっとする味わいなのにチーズが濃厚。

Cafe Iruñaで食べたピンチョス。平日の夜早めに行ったにも関わらずカウンターの立ち位置を確保するのにやっとで、背の高い地元の人に混じり、立ちながら一人貪るように食べました 笑。

ビルバオは都市機能抜群、美味しいバルもあり街並もキレイ。近隣の街へのアクセスも良く、魅力の密度がとにかく濃厚。もっともっと滞在したかったです。

東京の丸の内のような洗練された感じと二子玉川のような住みやすそうな感じ、そこに川も海も山もバルもヨーロッパの街並も世界遺産も現代美術館もある…という印象が個人的にしっくりきます。
そんな街、世界にここビルバオたった一つかもしれません。

2、サン・セバスティアンのハイライト

数日滞在したビルバオを後にし、サン・セバスティアンへやってまいりました。
サン・セバスティアンは街のシンボル、ラ・コンチャビーチがとっても美しく、自然が生み出した奇跡に感動しました。

カーブするビーチの側を歩き、海で泳ぐ人や砂浜で日光浴をする人を眺めているだけで穏やかで幸せな時間が流れます…涙。

市庁舎の建物。サン・セバスティアンも旧市街の街並がとてもきれい。道路はゴミも少なく歩道も広く歩きやすい。そして治安が良くてとっても平和。

バルにも早速繰り出し、食べています。
入るや否や、カウンターに並ぶピンチョスに目移り。
お店とも目の前のピンチョスとも一期一会だと思うと、食べたい!という欲求が爆発し、ピンときたお店に入り、ピンと来たものを注文。

地元の人は何人かでカウンターやテーブルで立ちながら会話に盛り上がりグラス一つとピンチョス一つで過ごす人が多く、本来ならハシゴするのがバルの楽しみでもありますが、わたしは一人で何皿か頼み黙々と頂き、観光客感丸出しであります。

早速チーズケーキを食べる。ベイクドチーズともニューヨークとも異なる、お酒にも合う本当に美味しいバスクのチーズケーキ。

中にトマトとモッツァレラチーズの入ったピンチョス。温めて出してくれます。シンプルながらとても美味しい。

カニの身とカニ味噌入りクリームの入ったクレープ。カニの味が濃厚で塩加減も抜群だった。

翌日訪れたバルにて野菜不足解消にと頼んだトマトサラダ。オリーブオイルと塩のみですが、トマトの味が濃くてペロッと食べた。バスクはトマトが美味しいそうです!

写真一枚目のチーズケーキを食べたBar Sportの店員さんはとっても気さくで優しく、皆さん日本語で少し接客してくださいました。

まずは注文と同時に名前を聞かれたと思いきや、
「SAYURIさん、召し上がれ!」「SAYURIさん、ナプキンは下にありますよ」と声をかけて下さり、嬉しさ倍増。

だからと言って観光客目当て、観光客は別扱いといった様子は全くないのです。地元の人も観光客も分け隔てなく対応されていて、とても気持ち良く楽しく食事をすることができました。
カジュアルだけど品があって、すてきな接客だなと感じます。

サン・セバスティアンは、こうした接客や街並、お店のディスプレイや売られているものにも、どこか品があります。

街中にはオシャレなブティックや洗練された小さなセレクトショップ、可愛い小さな子ども服のお店、オシャレなエスパドリーユ(バスク発祥の靴)のお店など、とにかく可愛くてオシャレなお店が多い印象。

気軽に着れそうなリゾートワンピースが飾ってあるお店も、派手すぎずちょっとクラシックの要素があって、デザインもシンプルながら少し凝っていて上品な感じ。

そんな街中を歩いているだけでもとっても楽しく、訪れた瞬間大好きになりました。
サン・セバスティアンはもうしばらく滞在するので、もっとたくさん刺激を受けたいと思います。

3、バスクはどの地域に行ってもバルやレストランがあって美味しい

他にも街の中心部を離れ1つの集落と海辺のレストラン兼バルで食事をしたのですが、どこも本当に美味しくて驚き。

盛り付けも各店舗工夫が凝らされていて、ただパンにトルティーヤやクロケタス(コロッケ)があるだけでも、すっごく美味しそうに見えます。
どこに行ってもレベルが高く楽しく食事をすることができることに、ただ感動しかありません。

街中から離れた教会へ行くための駐車場横にあるレストランで食事をしたのですが、とても美味しかった。右の生ハム下はキノコのトルティーヤ。
ちょっぴり甘く、ハムとの相性がとても良かった。

炭焼きの魚介料理で有名なゲタリア(サン・セバスティアンからバスで約1時間)で地元の人で賑わっていたバルでの写真。カウンターは5メートルはあり、お客さんがお皿を置いて食べるスペースもないくらい、ピンチョスがずらりと並ぶ。

サン・セバスティアンやビルバオといった中心部から離れたところにもこうしたバルが充実していることから、地元の人がどれだけバルを愛しているかが分かります。

そしてどのバルもシンプルなものから工夫が凝らされたものまでどれも盛り付けが美味しそうで実際に食べてみるともちろん美味しい。

この美味しさは、山に海に恵まれたバスクの自然が生み出す食材と、それを引き出す調理技術あってのこと。
それに加えて、華やかなピンチョスはどうすれば美味しそうに見えるか、どうすれば食べやすいかといった、食べる人目線で考えられた努力と結晶が詰まっているのだなと感じます。

そんなピンチョスが並んだお店の皆さんは、「どやっ」と偉そうな感じでもなく、気持ちよく優しく誰でもウェルカム。
かつキビキビと飲み物を作りオーダーを聞いたりグラスを片付けたりと、バルやレストランで働く皆さんは仕事ができる方ばかりです。

海に恵まれ山に恵まれ、地元産の食材と地元のお酒チャコリやチーズを使った食の数々。バスクの人々の優しさ。
世界中から人が訪れる理由が、ちょっぴり分かった気がしました。

長くなってしまいましたが、バスクを旅していると
・食べる楽しみ
・自然に触れる楽しみ
・ブティックやセレクトショップでお買い物する楽しみ
・ビーチでのんびりする楽しみ
・地元の人の優しさにふれる楽しみ
・ただただのんびりする楽しみ
などなど…
きっといくら時間とお金があっても、楽しみは尽きることがありません…!!

そのため、もしもこの記事を読んで下さりバスク旅行を計画している方がいらっしゃったら、どうかお金と時間をいっぱい貯めて、うんと楽しめる旅をオススメします。

旅の予算はあれど、美味しいものをたくさん食べ、たくさん歩いて街並を楽しみ、ふっと見つけたオシャレなショップで自分自身のお土産を買うなんて、最高の楽しみだと思うのです。

わたしも今回はわりと時間がある旅だと思っていましたが、時間はもちろん、胃袋もお金も全然足りません 笑。
ですが、残された時間の中でたくさん刺激を受け、一生の思い出にしたいと思います。

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

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