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ちょっと難しいちょっとの多義性

ねえちょっと!
今ちょっと時間ある?
この前うちのテーブルにちょっとポテチがあって、
ちょっと美味しそうだったのね。
ご飯食べた後だったんだけど、ちょっと食べたくなっちゃって、
でもご飯の後だからちょっとまずいと思って、
気分転換にちょっとそこまで散歩に行ったんだけど、
ちょっと我慢できなくて、
ちょっとだけ食べちゃったんだよねー。
ダイエット中だから、今はちょっとと思ったんだけど。
そういうのはちょっとダメだよねー。

ちょっと無理矢理な文章だが、意味は通じてしまう。
日本人は口語レベルではちょっとを上手に使い分けており、
これはちょっと驚きの事実だ。
しかしちょっと文章にして見ようものなら、ちょっと気味が悪い。

先日ちょっと仕事で出くわしたシーンで、
ある男性がある女性に「ちょっと女優みたい」と発言した。
その女性はちょっとどころではなく憤慨し、
ちょっとってどういうことよちょっとって!
ちょっとがちょっと余計なのよ!
と、男性を冗談交じりに攻め立てていた。
女優みたいという言葉はちょっとどころじゃない褒め言葉である。
それにちょっとを付け加えただけで、プラスが一気にマイナスに転じた。
ちょっとそれは彼が可哀想だなと思ったのだが、
「ちょっと!女優みたい!」
「ちょっとよろしいですか?女優みたいですね。」
これだったらちょっとも怒られなかっただろうなと思って、
それからちょっとちょっとが頭から離れなくなってしまい、
ちょっとブログにして見ようと思ったのがちょっとしたきっかけなのだ。

ちょっとした普段の出来事に注目して、
ちょっと調べたりしてみたりして、
それにちょっとのアイデアを加えて、
読者の方にそれはちょっと…と思われても気にせずぶちまけるのが
私のブログのちょっとしたスタイルなのだ。

ちょっと、ちょっとちょっと!
おっとっと!

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