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映画『フタリノセカイ』を観て思ったこと

【男と女という性別もなくして誰もが子どもを産める世の中になればいいのに】
以下、ネタバレ含みます。
この映画がとても、とても胸に残ったので、noteに書かせていただきます。


坂東龍汰くんのインスタのストーリーを観て、まだ上演されているということで運命的なものを感じ上演開始ギリギリに映画館に滑り込んだ。

今までLGBTQの映画は観ていたけれど、今作は付き合った彼が「トランスジェンダー」だった…という設定は今まで観たことはなかった。この2人の愛がどこに着地するのか見届けてたくて映画を観た。


二人が「性別」という大きな壁を越えようと寄り添って、探し求めている姿がすごく胸に残った。

私がマイだったら…真也が女だとしたら、受け止めることができるのだろうか。
きっとそれを受け止められるぐらい愛している人ではないと一緒にいることはできないんだろうなって思う。
それが究極の愛なんだなって思う。


LGBTQの理解が進み、愛に性別なんて関係ないことを理解してくれる人は増えてきている(はず)。

トランスジェンダーの人だって、同性愛者の人だって、子どもは欲しい。
2人がしゅんぺいにお願いするシーンを見て、胸が熱くなったし、ベストの選択だったと思う。心の中でめっちゃ拍手してた。
無理だって諦めない、2人の幸せな道を探す、その姿を見て胸が熱くなった。

ああ、性別ってなんであるんだろう、何で男と女じゃないとセックスも子どももできないんだろう、男と女って区別しちゃうから苦しむ人が増えているんじゃないか。
アダムとイブを産み出したイエス・キリストに問いかけてみたい。
「男」と「女」と棲み分けがすごく腹立だしかった。
イザナミの神話をうまく伏線として張らせていくのうまい。

そして、愛の最終形態は「体を重ねること」なんじゃない。
その人と笑って過ごすことなんだよ。
体を重ねることだけしか考えていない人たちに、この映画を見て「愛」とは、「セックス」とは、って考えて欲しいと思った。

坂東龍汰くん。
『十二人の死にたい子どもたち』からずっと追っているけれど、作品ごとに違う顔を見せる、演技がどんどん上手くなっている。
今回の役、改めて坂東くんの凄さを思い知った…って感じ。坂東くんのふとした仕草や声色、全てに引きこまれた。
あっぱれ。もっとたくさんの作品に出ていい俳優さんへと成長していくのを見守っていきたいと思った。
関係ないけど、彼の横顔は私が昔好きだった人にとても似ている。

ラストのシーンは衝撃的だった。
真也は、友人のしゅんぺいにセックスをするように頼む。
そういう選択肢もあるのかと思った。
真也とマイが決めたことだから、反論はしないけれど。
真也はどんな気持ちなの?
それで子どもができたら、嬉しいことだけど、真也は耐えられるの?
あのあと、2人はどうなるのか。
私たちは想像しかできないけれど、とにかくマイと真也、しゅんぺいも全ての人が幸せでいてほしいな。と心の底から思うよ。


映画館に行けて、この作品を観ることができてよかった。
この映画を観た人と朝まで語りたい、そんな気分。

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