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光とやる気

今日、部屋の電球を買った。

中国に滞在制作へ来てから妙にやる気がでなかった。
しかも部屋の電球が暗く、陽が落ち始める夕方4時頃には描くことが困難なくらいだった。
ここに来て約3週間目。制作の進行が遅く、イライラしてきた自分に気が付いたので、夜でも制作できるよう、とりあえず明るい電球を買った。

デンマークにいた時、明かりをつけずにパソコン作業をする人がほとんどだった。日照時間が短い冬でも明かりをつけず、共有スペースだったため、毎回 私が部屋の明かりを点けて良いか訊ねていた。毎回 訊ねるのもなかなかに気まずい。

デンマークもそうだったが、ドイツの家の照明も暗かった。
育った環境から彼らは暗い中での作業に慣れている、と同時に虹彩の色素の違いもあるのではないかと思う。
とりあえず、夜中でも白熱灯が光る中で生きて来た自分は、部屋が暗いとパソコンの画面はまぶしずぎるし、紙の文字は読みにくい。そして暗いと、とりあえず眠い。
陽と共に起き、陽と共に眠る。のは理想的だが、暗いとやる気がでない。そうすると曇りでもやる気が出ない。
あいにく上海はここ最近ほとんど曇っていた。

なので今日、部屋の電球を買った。

自宅改修系の用品を扱う店をを五金店というらしい。
五金店のおばちゃんは、わざわざ電球を点けて光の強さまで実演してくれた。
中国の人は、しっかり売ろうと、欲しいものが見つかるまで諦めずいろいろ見せてくれるのでありがたい。たかだか電球一つに少々申し訳ないくらいだ。


部屋が白く輝いた瞬間、街にガス灯が灯ったくらいの感動があった。
とりあえずは「うわっ!電気きたーーーーーっ!!!!!!!!!!!!!!!」と夜中に手を叩いたくらいには感動した。ちなみに今の滞在場所はシェアハウスなのでなかなかに迷惑だ。

しかしLED 9Wの白熱灯は、叫ぶくらいのエネルギーを与え、私にやる気をもたらしてくれた。


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