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「ソーシャルセクターに近い大学生」についてまとめた資料を発掘した

NPOに入ってくる背景はめちゃくちゃ多様で、それぞれのキャリアを知るだけでも学びが深いんですね。
僕が所属している部署には以前「業務外ゼミ」というものがあり、メンバーに大学当時に所属していた学生団体について説明したことがありました。

そのときの資料をたまたま掘り起こしまして、これは価値があるのか?と思いつつ、出せる範囲で載せておこうと思います。
2016年くらいにつくったものでしかも、体験知は2010~2014年です。古めの情報なのでご注意ください。

今も変わらず、新卒でNPO入職というのは少ないケースで、そもそもNPOが存在しない時代から社会で活躍してきた年齢層のスタッフにとっては、僕のようなヒトは未知の存在である聞いたのがきっかけでした。

新卒でNPOを選択するような人は学生時代に社会課題に関わっていて、社会人になるタイミングでNPOにという選択肢が選びやすいのかもという肌感があり、そういう「ソーシャルセクターに近い大学生」であったり「学生団体」についてお話することにしたのです。

当時、いろいろ調べてみたのですが、学生団体というカテゴリには明確な定義を見つけることができませんでした。学校に所属している人がなんらかのテーマのもとに集まっている組織体のことを指すざっくりの枠組みです。

近しいところでサークルというのもあると思います。サークルの方が全年齢的でより自由度が高いように思います。

そんな学生団体をカテゴライズするとしたら、こんな4つに分けられるのかなと思っています。それぞれを深掘りすることは避けますが、ソーシャルセクターに近い人たちは、ボランティア型が当てはまります。(※あまり良い定義名称ではないと反省...)

僕が入った学生団体は、既に20年近い歴史がある大きな団体でしたが、2010年代前半は新進の団体が立ち上がった時期でもあります。

この拡大の背景には若年層の志向の変化もあったと思われます。意識が社会の方に向いていて、社会の役に立ちたいと思う割合も非常に高い時節でもありました。

2011年の東日本大震災をはじめ、天災が相次ぎ、そういう学生がわかりやすくアクションをできたという背景もあるでしょう。
実際、入学から4年間をかけて学内のボランティア人口は増え続け、所属していた学生団体も1200名程度だったのが2000名に届く勢いでした。(現在は4000名に近いと聞いています)

ちなみに直近の同調査のデータでは、志向は社会から個人の方に比重が傾き気味であるものの、社会貢献の意欲は横ばい(微減)といった状況です。


別の視点で、どういう学生がその団体に所属しているのか分けてみました。(多分に偏見あり)

●縦軸は社会課題の見方について
(上)社会課題として捉えている人
(下)目の前の個人をどうにかしたいと思う人
●横軸は個々人の精神性について
(左)インドア志向、社会課題解決
(右)アウトドア志向、現場第一

いうまでもなく、学生団体に入ってくる理由はみんな違います。
そしてそのマインドは時間をかけて変化していくことが期待されているのではと思います。最初は自己肯定感が理由かもしれませんが、次第に外的に社会に向いていくなんてことも少なくありません。

自分を振り返ってみると、どちらかといえば左上のAに当てはまっていましたが、次第に右上のBへ移行していったように思います。

そんな当時の生活は週7日ほとんど何かが入っているスケジュールで休みの無い日々を送っていました。

大学・バイト・学生団体の3つを兼業している状態です。しかもバイト以外はお金をこっちが払っている状態。NPOに業務(仕事)として関わる今では考えられません。

でも、これってそれほど特別なことではなく、学生団体で頑張っていた人にはあるあるの話だと思います。

逆にいうと相当疲弊します。だから続けられなかった人もいるし、心身にほころびが出てしまう人もいました。

いま、若者支援の団体に関わるようになったのはこんな環境に身をおいて、伸びた人も、折れてしまった人も見てきたことがきっかけでした。
その結果が今に至るわけです。

まとまらないまとめ

卒業するとき100人近くが同団体に最後まで残りましたが、そのなかでNPOを進路にしたのは3,4人。これでも多い方でゼロが普通です。
たぶん、みんなNPOがイヤとかではなくて、非営利を選びにくい環境なんだと思うんですよね。

ポテンシャルが高い人材はこういうところにも相当います。
即戦力や特殊技能をもつ人材を求めがちな業界ではありますが、もっと新卒にも目を向けてよいのかなと思っている次第です。

3年ぶりに資料の封を解いてみたら、自分でもそういえばそうだったなと懐かしくなるようなことが書いてあってnoteにしてみました。

「ソーシャルセクターに近い大学生」を概略的に知ることができるのはもしかしてこれから大学を目指す高校生なんかには興味をもってもらえたりするのかしら?などと思っている次第です。

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