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文学フリマ東京35レポとか、次なる思いとか徒然と。

約半年前の、文学フリマ東京34。
それまでコミックマーケット(以下コミケ)には何度も参戦したことはありましたが、文学フリマは初めてでした、もちろん一般参加です。
偶然、スト客のリーマンさんとも会って、互いにあまりの会場の熱気に圧倒されました。
私はお上りさん状態で、様々な本がずらっと並ぶ中を工夫を凝らした設営や、取り扱うジャンルの広さに「こんな文字づくしの世界があるんだ!」と感激したことを覚えています。
そして
「私も今度は出す側で、ストリップの魅力を伝えたい!」
と決意していました、というか、もう一般参加する前から出展側になりたい!と思っていたものの、既に知った時には申し込み期間は終わっていました、ちーん。
というわけで2022年11月20日、文学フリマ東京35への参加が決定したのでした。
他ジャンルでの交換会などの出展経験はありますが、自分が執筆した作品を頒布するイベントへの参加は生まれて初めてでした。

・文学フリマに出す本について

既にスト演目を見て、いくつか作品を作っていました。
そして、先にきちんと製本してご希望を伺い差し入れをさせて頂いておりました。
その時に文学フリマに参加表明していたら、頒布しても良いかをポラの時に伺いました。
モデルとなった徳永さん、ゆきなさん、熊野さん、黒井さん(香山さんは休業中でしたがリプ頂けました)には快諾いただきました、みなさん、懐深い...ありがとうございます。
印刷所は既に「聖ロック座女学園総集編+++」(初版)で利用していた、ちょ古っ都印刷所さん(https://www.chokotto.jp/member/index.php)
にお願いして入稿を済ませました(それまでに表紙作りとか細かい校正やり直しとか色々ありました)
本当は文フリへの現地搬入を予定していましたが、ご予約分もあったので自宅搬送して、当日は本をカートで引いて搬入をすることにしました。
結局、結構な数の本+設営の荷物うんぬんがあって、恐ろしい重さに、じごうじとく。

・設営で用意して役立ったもの、特にいらなかったもの

前回の文フリでいろんな方の設営を拝見して思ったのは
「パッと目に付くビジュアル(ポスター、パネルなど)」
「本を立てて飾るブックスタンド、棚」
「飾り布の前方に貼るお品書き、もしくはポスター」
が強いのが、とても見る側にインパクトがあるということ。
まず、メインビジュアルは以前、イラストも書いて頂いたスト客神絵師さんの
えぱさん(@explodepawpad)にお願いしてインパクトある素敵なイラストを
A3ポスターにしました。
本を目立ちやすくするために、小さな棚を作り文庫本を立てて、少しサイズが大きな熱海レポ本はブックスタンドへ。
そして、印刷した値札を貼り付けて。
飾り布は華やかな黄色に。前方には当日取り扱う本の紹介を貼りました。
そして、家で眠っていたワイアーネットと立てるスタンドを買って、目隠しに。
華やかにしたかったので、これまた眠っていた星型のLEDの飾りをつけました。

徒然堂のコンセプトは「ふっと立ち寄りやすい駄菓子屋みたいなとこ」
そして踊り子さんは花みたいなので、花もできるだけ飾って。
前方には、本を少し平積みに。
でも、たくさん反省点も残る設営だったと自負してます(汗

・文学フリマのストリップ島に参加して

今回、うさぎいぬさん(@usagisan_u)のお誘いでずらっとスト関連本を取り扱う方々とご一緒できました。
本当に心強かった...。お隣さんのかなさん(@no_notyet_)はじめ、そのお隣には踊り子さんの六花ましろさん(@MashiRokka)と豪華すぎる方々、前回、御本を買わせて頂いた方々もずらずらっと!
当日はこれまた早めに起きて、道に迷いそうで早めに家を出て、これまた重いカートを引いて、早めに会場に入れたので必死に設営していたのですが、次第に周りの皆さんも来られて準備されているのを見ていると、不思議なワクワクが凄かったです。
そして、何よりも出展側だから見えたこと。
正午にみなの拍手で一般参加者さんを迎え入れられたこと。熱気が凄くて暑かったこと、一気に会場が活気づいてアドレナリンが私の出まくっていたこと、そして私のブースにもお客様や来てくださったこと。
何よりも、自分の隣も隣も同じ文学を愛し本を出展している人たち、左横はずらっと「ストリップ」のジャンルが、とても心強く勇気が出ました。

・文学フリマに出展して見えたもの、嬉しかったこと。


設営後の「徒然堂」

私のブースにも次第にお客様が来てくださり、劇場でお話ししたことある常連スト客さんや、お会いしたことないけど私のツイッターをご覧いただいて本を求めに来てくださった方が来てくださいました。
その中でも、とある方は私のサインを求めてくださり、私がまずビックリしました。正直、かなりテンパりました。だって、私のサインとか欲しがる方いるとか、ドッキリかと。
実はマッキーペンを持参していたのですが、サイン求められたらとか全然考えていなくて、同じ文フリで出店されている黒井ひとみさんにサイン(ひまわりの記憶初版)をもらえたらなんて邪な気持ちで持っていたなんて、そんなこと言えず(笑)。
あたふたしながらもサインを書かせていただきました。物凄く喜んでいただけて、本当に字が汚くてごめんなさいねと悔やんでいたことは秘密。でも本当に有り難くて嬉しかったです!心が揺れ動きすぎてぐらぐらでした。物凄く嬉しかったです!
ぐらぐらしすぎて、特典のポストカードを手渡すのを忘れてしまいました。
もし、また文フリに参加する機会があってブースにいらっしゃる機会があれば申し出てください。喜んでお渡しさせていただきますっ!

さて、私が出展していたジャンルは「評論、エッセイ、ノンフィクション」部門でした。
予定していた新刊5冊のうち4種類は小説本でした。ジャンル的には純文学。
しかし足を運んでくださる方のほとんどは、エッセイやレポなどを求める方が多くて、自動的に残り1種類の、熱海レポ本を手に取ったり読んでくださったり購入していただける機会が多かったです、もちろん黒井さん効果も大きかったと思うのですが、ストリップ未鑑賞という若い方々の目に止まって「気になるけど、どんなのか気になってます」という方が凄く多いことに驚きました。
実は一番持ち込み数が多かったのは熱海本だったので、売れるかどうか不安ではあったのですが、少しご説明すると結構お買い上げいただけて凄く手応えを感じました。
そして黒井さんにももちろん、この本は献本させていただいたのですが(「ひまわりの記憶」は既に出展前に献本済)午後、ひとみさんが相棒の小野寺ずるさんと徒然堂にお越しいただいた時に、スト未経験のお嬢さんが熱海本を立ち読みしてくださっていて
私「ストリップ、ご覧になったことはありますか?」
客「いや、ないんですー、気にはなっているんですけど...」
私「良かったらー、あっ!実はそこにモデルとなってくださった踊り子さんがいらっしゃって...」
とひとみさんを少しお呼びして、実際に3人で少しだけお話を。
スト未経験の方が、踊り子さんと、その踊り子さんを描いたレポ本を紹介できるというなかなかロイヤルストレートフラッシュ的な巡り合わせがあって、面白いなあ!と実は思っていました。ひとみさん、本当にお疲れの中、ありがとうございました!
(ひとみさんは現在ご自身の10周年で、ホームの栗橋で踊ってらっしゃるぞ!)

すると用意していた熱海レポ本はほぼ完売...!正直、驚きました。
ページ数も少なかったし、値段も抑えていたので買いやすかったのかなと次回への課題になりました。
そして最後のサンプル本はぐっと値段を下げて、スト未鑑賞という若い男性に表紙などをきちんとアルコール除菌して頒布させていただきました。
ストを知らない方にたくさん手に取ってもらえたこと、実際に熱海の9中のひとみさんをご覧になった方々、劇場だけは知っているけど中までは知らなかったという人、ひとみさんファンの方。常連のスト客さん...。
いろんな方が来てくださり、充実した1日を過ごせました。
心は、ほかほかでした。

・文学フリマを終えて

17時、文フリ終了の時を迎えて、拍手で閉幕しました。
その後、周りの皆さんに挨拶をしてブースの片付けをして、机や椅子を片付けて会場を後にしました。早起きしたし設営も時間もかかったし、お客様の対応もあたふたしていたし、買い物も少しできたし...と色々ありすぎて、終わって4日ほどたってやっと購入した本や感想を書き綴れるようになりました。
自分の書いた本、しかも「ストリップ」という人によっては好みが分かれるジャンルで、気にしてくださった方、お買い上げいただいた方がいて本当に充実していました。
自分の本を作って売るという行動が生まれて初めてだったので、不思議な体験でした。
過去に二次創作とかは書いたりしていましたが、製本などせずコミケとかも一般でしか参加したことありませんでした。絵も描けないし...。
でも文学フリマという文字の祭典を知って、はじめは一般として、次に出展側として参加して、少しですが委託や本を取扱たいという嬉しいお話も数点いただけて、自分の文字に少しは自信を持っていいのかなと思えるようになりました。
しかししかし、これに奢ることなくもっと素敵なストの世界をお伝えできるように。
そして、自分の感受性を研ぎ澄ませて、踊り子さんや劇場の良さを発信できるようなひとりになりたいなと願い続けたいと思います。
まずは、少し疲れた身体と心の凝りを癒して、次の目標をゆっくり決めたいと思います。
いつかコミティアやコミケにも出店できれば嬉しいですが、やはり文学フリマが私にとって大きな軸かなと思います。
細々の活動になるかもしれませんが、私の心のままに文字を綴り続けたいと思います。
よろしくお願いします。

・文学フリマでの反省点

さて、もちろん嬉しかったこともありますが、反省点も一杯です。
これは一般だったらなかなか見えなかったこと、だから箇条書きですが書き残しておこうと思います。

1、お品書き、値札が見えにくかった。
小さな黒い棚に文庫本は立てておいたのですが、ギリギリの高さだったので値札が非常に見えにくかったです。
そして敷き布の前に張り出したお品書きですが、文字がやはり小さく出展した各作品の見所を書きましたが見えにくかったかなーと。
ほんの近くに「どんな作品」なのか「ジャンルは何なのか(レポ、小説)」を明確に書けば良かったと思います。そもそもストリップ本を求めて来られる方は4割くらい。その他は一般の方も多かったです。難しいことですが明確さは大切だと痛感しました。

2、ノベルティを500円ごとにしても良かったかも。
印刷費、ポストカード代などのコストもあったので1000円ごとでしたが、小説本に興味を持ってもらうきっかけとしては500円毎の方がお勧めしやすかったかなと思います。
しかし、それほど印刷数もなかったので色々工夫して考えていきたいと思います。

3、名刺やチラシを置く場所が、奥まりすぎた。
どうしても本を置く場所を考えることを一番に考えすぎて、ブースに立ち寄ってもらえるきっかけとなるチラシが少し取りにくい一番奥に置いてしまいました。
気軽にすっと取れるような、閉鎖感がない工夫を考えるべし。

4、店番ひとりだったので、なかなかお客さんとじっくりお話しする機会がなかった。
これはもう仕方のないことなのですが、せっかく来てくださった方と話している間に
次のお客様が来られたら対応のために、来てくださった方との会話が消化不良で終わってしまった感が拭えず、申し訳ありませんでした。

・さて、これから書きたい作品構想について

文学フリマでやはり手応えがあった「レポ」本について。興味のない方も非常に手に取っていただけた一冊だったこともあって、今でも無料で見ていただける「アヤメのストリップ忘備録」をすこし再編集して、まとめ本にするのも悪くないかなと思いました。
色々な劇場、個性豊かな踊り子さん、様々な演目...それを私の目から見た感想を伝えられたらと思ったのです。
あとは、スト飯の本!これは「忘備録」に書き下ろしで入れようかなと思いますが、孤独の限界スト飯とか、劇場毎にある周辺のお勧め飲食店とか、スト後にたまに行くならこんな店、とか食べ物と酒ばかりやん!ってそうなんです。劇場の周りってご飯と切り離せないんですよね。どうしても...。
そして、ずっと書きたいと思っているホーム劇場「大和ミュージック」について。
劇場の雰囲気も、大和売店も、来られる常連さんも、社長のハッシーさんも、従業員さんも味があってとても好き。
大和ミュージックで踊られた演目の中から、特に印象深い作品のレポも書きたいなあって!
小説本としては、徳永しおりさんの演目から見えた物語たち「One Dream vol.2」を勝手に考えています、2つの周年作と「Turn the Tide」(まだ書いてない)とか考えております。
…というように、私にとっていつもキラキラして感受性を鼓舞して生きる力を沢山くれるストリップ、これからもゆっくりと色々な作品を形にしつつ、ストを知らない人に発信できるスト客でありたいと願います。

では、みなさま、また劇場でお会いしましょうっ!

2022年11月24日
そろそろスーパー銭湯で風呂活とサ活したいアヤメ

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