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卒業

先日、大学を卒業しました。
大学を卒業したということは、長かった学生生活に終わりを告げる、ということでもあります。

人見知りのせいでいつも春が憂鬱でした。

沢山の願望や希望を抱えて始まった大学生活は、新型コロナウイルスの脅威に侵されて、私のワクワクやドキドキは全てそれらに打ち砕かれました。大学2年生の初めまで、人気の少ない階の隅っこで1人お弁当を食べて、ああ、私はこんなに高いお金を払ってせっせと単位だけを取得しに来ているのかと絶望したこともありました。

でも今じゃそんなことも笑い話で、いつの日からかゼミ室に足を運べば個性豊かな素敵な友人たちに囲まれて、みんなで机を囲んでカードゲームをしたり、ひたすら喜怒哀楽が混じり合う沢山の会話を交わしたり、大学生になっても”青春”という言葉を発してしまいたくなるような、なんともくすぐったい感情を覚えました。

学生期間、自分を大切に出来ない時期が私には必ずあって、それが大学時代にもありました。そんな時に、学生というレッテルが消えても、この先ずっと一緒に居たいと思えるような人に出会って、それからというもの私の生活は非常に彩り豊かなものになりました。今まで小さな世界で生きてきた私の世界が、少しだけ大きくなって、ちょっぴり悪いことをしてみたり、我儘を言えるようになりました。

関係性を深めていって、みんなに沢山会う機会を増やしたいと思う気持ちとは裏腹に、着々と単位を取得していた私や友人たちの学校に出向く回数は少なくなって、そんな当たり前に反抗するように、作る必要も無い定期を作ってみんなに会いにいった私自身の行動に後悔はしていません。

”授業”という口実があったから当たり前に会えていたみんなとも、休みを合わせて予定として新しく0から作り上げないと顔を合わせるのがなかなか難しくなってしまうことは少し寂しいけれど、大学1年生の時に、苦手な先生が言っていた「大学の友達は一生」という言葉だけは信じたい。

みんなが心身共に健康でありますように、
私はみんなとの想い出を、みんなから貰った言葉を抱きしめながら生き永らえます。


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