ビザトラブル、予想外の一時帰国

スウェーデンに引っ越すとき、乗り継ぎのドバイでビザの書類のことでひと悶着あった、と以前ちらっと書きましたが…

その後まさかの夫以外の私と娘たちの分のビザが取れていないことが発覚!
いや、意味わかりませんよね(笑)
私も当時ほんとに意味わかりませんでした。

もともと私たちのビザ取得に関しては、夫の会社がビザ取得代行専門の会社に依頼して準備してくれるという話でした。

その代行会社が大ポカをやらかしてくれちゃったようなのです。

本来スウェーデンの就労ビザは3ヶ月から半年、タイミングによってはもっと待ってやっと取得できるものなのですが、これには特例があり事情があってすぐにビザが必要な場合には超特急で発行してもらうことが可能な場合があるそうです。

うちがまさにこれで、夫の転職先のスウェーデンの会社からできる限り早く来てほしいから、この特例申請を利用すると聞いていました。
この制度は1回きりしか使えないらしく、本来ならここで夫と私たち家族全員分の申請が必要だったんです。

なのに代行会社は夫の分だけ申請し、私と娘たちの分を申請していなかった!
しかもそれを夫の会社に伝えていなかったので、夫の会社も私たちも同時に家族全員のビザが取れるものだと信じて疑っていなかったんです。

夫の会社ももちろんすぐにビザが取れると思っているので、「すぐに来られるように準備しておいてね!」「お子さんたちの転校手続きとかも終わらせておいてね!」と1ヶ月以内にすべて終わらせるように言われていました。
なので私たちは娘たちの学校の手続きも終わらせて、家具家電なども処分し荷物をまとめて着々と準備を進めていました。

最初に「あれ?」と思ったのはスウェーデン大使館から夫のビザが通ったよ!という書類が届いたとき。
あれ?夫だけ?私たちの分は?とハテナがいっぱい(笑)

慌てて会社に確認したら代行会社に確認してくれて、ちゃんと全員分出してるから大丈夫だよ!との返答。
担当社員がいい加減だったのか代行会社がいい加減だったのかわかりませんが、私たちのビザ問題の解決までに何度か担当者が変わった末、その後夫の会社はこの代行会社との契約を打ち切ったそうです…
(のちにこの代行会社は他とも問題を起こしていたようで裁判沙汰になっていました…)

全員分出した!と言い張る代行会社と、まさかそんな意味の分からないミスをしているはずがないと思っていた夫の会社、そもそも確認する術がなかった私たち…
結局夫の会社から「ビザの許可は出てるよ」みたいな書類を用意してもらって渡航することになりました。

この代行会社のミスが発覚したのはスウェーデン入国後2週間ほど経ってから。
担当者がミスに気づいていなかったのか黙っていたのかはわかりませんが、すぐにもっと上の立場の担当者に交代して私と娘たちのビザを申請しました。

スウェーデンはビザなしでも90日は滞在できるのでひとまずギリギリまで待ってみよう!となりましたが間に合うわけもなく(笑)
私と娘たちだけ日本に一時帰国しました。

ビザがいつ通るのかは誰にもわからないので一時帰国期間がどのくらいになるのかもわからず。
私たちは日本に実家があり滞在可能だったので良かったですが、これがホテル滞在とかになると本当に大変ですよね…

一時帰国したものの、娘たちはもう学校を転出していたので通えず毎日お休み。
ビザが出たらすぐにスウェーデンに戻らないといけなかったので予定がたてられず何もできない期間でした。

そもそもはじめはビザなし滞在の90日に間に合うよ!と言われ、その後ちょっと間に合わなかったけどもうあと2週間もかからないはずだよ!と言われ…
結局そこからさらに3ヶ月かかりました。
もうどうにでもなれ!という諦めの気持ちのほうが大きかったです(笑)

夫の会社やスウェーデンという国自体にちょっと不信感を持ってしまっていたので、これからビザが通ったとしてもそんな国で暮らしていけるだろうか…と不安しかなかったです。

娘たちはトータル6ヶ月も学校に行っていない状態になってしまっていたので、生活リズムや学力なども心配でした。
これはスウェーデンで娘たちが通う予定の学校がかなり配慮してくださって、オンラインで教室と繋げてクラスメイトになる子たちとコミュニケーションを取らせてくれたり、簡単なスウェーデン語の教材を送ってくれたりとてもありがたかったです。

ビザ申請中に私たちができることはないので、この際だから日本を楽しもう!と娘たちと平日に時間があるのをいいことにいろんなところへ出かけました。
ちょこっとスウェーデンで生活したからこそ気づいた必要なものなども買い足すことができたので、今となってはまあ悪いことばかりではなかったかな?と(笑)

4月、やっとビザが準備できたのでスウェーデンに戻りました。
夫はすでにスウェーデンで仕事をしていたので合間にアーランダ空港へのお迎えだけお願いして、日本からスウェーデンまでは私と娘たちだけです。
3人共英語はまったくできませんが、すっかり長距離の飛行機移動になれている娘たちのおかげで特に困ったこともなくスムーズでした。

その後スウェーデンで居住登録がなかなかできなかったり、マイナンバーがなかなか発行されなかったりでまだまだ試練は続き、結局落ち着いたのは最初にスウェーデンに行ってから1年以上経っていました。
でもそれさえ終わってしまえば思っていた以上の快適な海外生活で、今はもうずっと住みたいと感じています。
あらためて、海外生活は生活を整えるまでが大変だなあと実感した体験でした。

私は以前にも海外帯同経験があり、それがヨーロッパや先進国ではなかったのでもっと大変だったので…
たいていのことは「あれに比べれば全然まし!」で終わっちゃいます(笑)
もしこれが初めての海外引っ越しだったらこのビザトラブルの時点で諦めてたかもしれません。


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