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トイ・ストーリー3が傑作オブ傑作すぎて思わず両手を振り上げた

これまでのあらすじ:手違いでサニーサイド保育園へと引き渡されてしまったバズたち。そこはずっと子供たちに遊んでもらえるおもちゃにとって楽園のような場所だった。喜ぶバズたちだったが、彼らはおもちゃで遊ぶにはまだ幼い子供たちのあおむし組に入れられてしまう。常軌を逸した子供たちの遊び方に疲弊するバズたち。一見理想郷に見えたサニーサイド保育園には恐るべき裏の顔があった。
そう、この保育園はおもちゃの頂点に君臨するロッツォによる独裁体制が築かれた、破滅と絶望の場所だったのだ…!真実を知ったウッディはバズたちを助けるため、監視カメラを操るキチガイサル人形、首が360度回転するホラー赤ちゃん人形を相手取り、高い塀により外界から隔絶されたディストピア管理国家からの決死の脱出を試みる…!

おれは泣いた。
最初から最後まで全く飽きずに鑑賞できた。冒頭のごっこ遊びが子供の頭では「こんな風にアクションして空を飛んでて、こういう展開になる」っていう想像力を見事に映像化しててすごい。あのあとアンディ目線に戻って「バズのレーザーをウッディの保安官バッチに反射してブタヘリキャリアを打ち落とす」まで完璧に脳内再生できるのでそこのくだりだけでもうすでに神オブ神映画。

保育園パートも一見理想郷に見えてその実ディストピア管理社会というどんでん返しが面白い。そうだねおもちゃってちゃんと対象年齢がタグに記載されてるけど、中古のおもちゃはそんなの付いてないからね…。人間の大人もそのあたり気にしていないのがつらいし、マジでおもちゃがかわいそうに見えてくる。あんな扱いされたらそりゃ身を隠しますわ…

保育園からの脱出劇はかなり構成が練られてて、いい年した大人でも鑑賞が耐えれる素晴らしいシーンだった。サル人形とか赤ちゃん人形もだいぶキテるホラーさがあったので1を初めて観たときを思い出した…そういや生まれて初めて観たフルCG映画がトイストーリーだったな…どのディズニー・ピクサー映画の中でも記憶に刻まれてるわ…。

ロッツォがなんやかんやでクソッタレな悪役を貫き通したのもよかった。おかげでダストボックスにシュー!エキサイティン!された時ガッツポーズしたね。トラックのフロントにはりつけにされてハイオク血液されたときもマッドマックスの波動を感じたし、あれ?トイストーリー3ってほとんどマッドマックス怒りのデスロードなんじゃ…?

最後ボニーに自分のおもちゃを渡すアンディがまぶしくて直視できない。なんやおま、おもちゃとの遊び方知ってるやん…めっちゃ楽しそうやん…
映画でも音楽でもそうだけど、自分たちよりも若い世代にバトンタッチできる作品や文化ってすごい大事だと思う。たとえ自分の手元を離れて全然違う形になったとしても、そのおかげでまた新しい人がやってくることでファンコミュニティは活性化するし、作り手側にとっても新たな刺激になる。大事に屋根裏にしまったままじゃ、美しい思い出のまま白い灰に包まれて…朽ち果てていくからな…。

さて、おれも久々に昔遊んだおもちゃを引っ張り出すか…と思ったが残念ながらみんな捨ててしまったあとだった。マジでとっくに捨てたあとだった。
おい、この振り上げた両手をどこに向けて寝ればいいんだ…。

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