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teamキーチェーン10周年記念公演「朝ぼらけ」が出来るまで。と、こぼれ話。 vol.12 12/27

今日はキャストさんとの出会いをちょっとお休みして、

今作を創るに至った私の過去を掘り下げてみようと思います。
めちゃ長文になるような気がするのと、
怒涛の物語が繰り広げられる可能性があるので、
精神に余裕があるときに先をお読みください。


今回作品を描いて、劇団員で話し合いになったのが、
「障害者の方を軸に物語を描く」ということに関しての
ご観劇される方々への配慮、創る側の配慮、当事者の方々への配慮
という部分でした。

それでも私が、今作突き通した思いは
カンフェティの取材でもお話しさせていただいた通り、
今の私の想いを形にする方法を教えてくれたのが
自閉症の方々だった。と言うことそれでしかありませんでした。

「障害」

私自身が障害者と言われる人なのです。
元々起伏も感受性も豊かすぎて、ハマるとそればっかり。
相対音感を持っていて、耳がいい。

感覚過敏なところがあるのです。

故に10代で対人恐怖症になり
摂食障害となり、うつ病、自傷行為、自殺未遂、パニック障害
結果、精神障害と認められ、手帳を持って生活をしていました。

体重が163センチで35キロまで落ち込み(それ以下は体重計にすら乗らなかった)
栄養不足が激しく、立つことができなくなり、余命宣告までされました。
一度は治ったふりをしていましたが、実際はグチャグチャの心を
見ないふりをして嘘みたいに明るくしていました。

故に再び壊れた心は体も蝕み、脳の理性を司る部分の萎縮があり、
気づいたら、言い方おかしいですけど、
床をひたすら磨いてました。

止められても下を見て、自分の過去を綺麗なものに変えたい一心で。

壊れてました。
母に罵声を浴びせ、酒に溺れ、また治ったふりをして
家を飛び出し、また壊れ。

そして、壊れきった時に
私は結婚をしました。

学生時代からの知り合いではあったもののほぼ勢いで
彼は私を守るつもりで。
結婚しました。

変われるかもと思いました。

初めは大丈夫だったのですが、
新婚3ヶ月後に旦那が労災事故で右手を失いました。

かなり大きな事故で、
新聞にも載りました。

旦那の会社の同僚から連絡が来たときの記憶がほぼありません。

事故の規模を聞いて今改めて思うと
生きていたことが奇跡とも言えるものでした。

躁鬱の人間はこういう時強くなります。

お医者さんに説明を受けながら、
パニックになっている旦那を横目に
めっちゃくちゃ構えたしっかりした嫁をしていたようです。

緊急の長時間手術の間、会社の人が何人も来てくれて、
その間も「暇ですよね?お酒飲みます?」とか言っていたみたいです。

そこから
20回以上の手術を繰り返し、長期の入院生活をしていました。
旦那の前では気丈に振る舞い、
家では心が再び壊れていきました。

無事退院しまた元の生活を取り戻し始めた頃、
早期流産しました。
そして即、震災で家がなくなりました。

その時出会ったのが、
岡田奏と今作一緒に作品を作っている山中雄輔。

現場で仕事をしながら、生きている事が感じられて、
幸せでした。

終わってほしくなかった。

雄輔や奏は、お前のおかげであの当時のメンバーはいまだに交流があると言ってくれますが、
私はただ執着していただけだと思います。

でも
それがきっかけで、心が少しずつ変わっていき、
劇団を立ち上げ、目標ができて、
その後も長い間苦しんでいた時期もあったのですが、
完全に乗り越えられました。

この旦那とは、
すでに離婚し、彼には新しい家族がいるので
これ以上のことはお話ししないですが、
よかったと思っています。

ただ、彼の一番苦悩した時期に側にいたのが
私でよかったなと思うし、彼もそう言ってくれています。

私は演劇を通じて出会った人に救われました。

だから演劇を通して得た私の感覚を
皆様に伝えたい。

これは綺麗事ではなく、
本当にそう思っています。

そして、世界平和は演劇で達成したいと
思っているのです。

媒体に選んでいるだけ。だけど、媒体にしたい。

おそらく私はずっと人が好きすぎて
苦しくて、
壊れて、
人を好きでいられる、居させてもらえる
演劇が好きなんだと思います。

奏に出会ってなければ、
まだ苦しんでいたのかもしれないと思うし、
ペンギンに出会ってなければ、強くなれなかったんだと思う。

今は、本当に明るいです。

考えるけど悩まなくなりました。

私を支えてくれる人がいるからだと思うし、
好きだと言う気持ちを言わせてくれる人がいるから。
そして、その人達と作った時間をたくさんの方に見ていただいて、
ちょっとだけ世の中を変えられている。
そんな感覚があるからだと思います。

もっともっと
幸せを紡いでいきたい。

伝えていきたい。

伝えることが出来る
と言う事がどれだけ幸せか。

大切にしていきたい。


teamキーチェーン10周年記念公演

「朝ぼらけ」

2022年1月7日〜10日

吉祥寺シアター

《公演スケジュール》

7日(金)14:00/19:00

8日(土)14:00/19:00

9日(日)14:00/19:00

10日(月・祝)14:00

上演時間 約2時間

《チケット料金》

前売 ¥4,800

(カンフェティより販売)

《出演》

山中雄輔/三澤康平/田中愛実

北澤友梨枝/橋本仁

田中温子/マナベペンギン

西村優/岡田奏/高良紗那/オカモトマサト

今井裕也/森田亘/桑原聡/宮永薫/安未紗

柴田時江/モロ師岡

《スタッフ》

作・演出 Azuki

舞台美術 袴田長武

舞台監督 松本仁志

照明 中佐真梨香

音響 香田泉

撮影 yumeha shino

「必要がないのは僕たちですか?」

特設HP

https://www.teamkey-chain.net/%E6%9C%9D%E3%81%BC%E3%82%89%E3%81%91

こちら公演情報と事前決済サイトです。

https://s.confetti-web.com/detail.php?tid=63734

当日決済サイトです。

http://torioki.confetti-web.com/form/1506/8310


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