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バースプランを書いた日

産院で分娩予約の手続きを済ませた後、
1冊のテキストを渡された。

テキストの表紙には「母親学級テキスト」と記されている。

新型コロナウイルスの影響で対面での母親学級の実施は見合わせ、
代わりにテキストの配布を行っているんだそう。

出産までのことはなんでも書いてあるから
とにかく目を通すように、
読んでも分からないことがあれば質問するようにとのこと。

相当な自信作。たしかに教科書さながらの情報量。
これはしばらく読み物には困らなそう。

ペラペラとめくっていくと、最後にやたら余白が多いページが。

「これはバースプランです。
妊娠した時の気持ちとか、どんなお産にしたいとか
妊娠中のママの頭の中を整理するページです。
どんな些細なことでもいいので書いてみてください。」

今回は第1子出産時に書いたバースプランと、
出産を終えてこれも書いておけばよかったというお話。

妊娠したと分かった時の気持ちは?

こんなの嬉しいに決まってるじゃないか。愚問だ。

なんて思っていたけど、
これはママの頭の中を整理するバースプラン。
よくよく考えてみる。

妊活していた時の苦しかった気持ち、
妊娠がわかった時の信じられないような
でも心の底から喜びを感じていたこと。
同時に、無事に出産に至るかの不安。

書き出して気づいた、
嬉しいだけじゃなくて不安な気持ち。

ここに不安を書き出したからか、
後期から始まった産院での妊婦健診では
とても前向きな声掛けが多かった気がする。
中期までは別の婦人科で検診を受けていたが、
ひたすらむくみのことしか言われなかったなぁ…

バースプランは"私はこういう人です"という
ある種自己紹介のようなものなのかなと思う。

赤ちゃんを迎えることに不安はありますか?

たぶん、スタッフの皆さんも予想してなかったと思う。

私はこの問いに対して、
「人付き合いが苦手なので、ママ友が不安です」と書いた。

いや、知らんがな。笑

さすがに助産師さんも担当外だろうに。

バースプランに基づく助産師面談の際も
あまり触れられなかった上にフフっと笑われた。

笑い事ではないのだ。
陰キャの私にとっては死活問題なのだ。

陰キャ、助産師さんに「頑張れ」と背中を押される。

きっとここには子育てに対する不安を書くべきだった。
しかし初産なもので、ある意味怖いもの知らず。
子育てに関する不安はなかったのである。

ただ一つ、ママ友を除いては…笑

どんなお産にしたいですか?

どんなお産…どんなお産…

痛くないお産がいいです。

自然分娩を選択した時点で避けては通れないのだけど。
(無痛分娩も全く痛くないわけではないです)

第1子の産院では無痛分娩を選択すると追加10万円。
ただでさえ高額な分娩費用に上乗せ10万円…

当時の私はこの10万円を息子に使いたいという想いが強く、
「まぁ第1子だし、体感しておきますか!お産の痛みというやつを!」
刺激を追い求めてるかのような
信じられないやんちゃマインドでした。

しかしまだ見ぬお産の痛み。
怖くないわけがないのだ。
改めてお産を考えて急に怖気付く元やんちゃ妊婦。

そんな私がバースプランに書いたことは、

  • 痛みに弱いので痛み逃がしの指導をしてほしい

  • 不安になりやすいので、お産がどのくらい進んでいるか教えてほしい

  • カンガルーケア(分娩台の上で我が子を抱く)をしたい

  • 夫に立ち会ってもらいたい

この4点にしました。
妊婦健診の際にすべてOKをもらいました。

1点注意事項としては立会い出産。
分娩室は産まれてくる赤ちゃんのために
室温があたたかめに設定されているので

  • 脱ぎ着で体温調整できる服装

  • 立会人の飲み物は持参する(まれに妊婦さんのを飲む人が居るんだそう。笑)

  • 具合が悪くなる前に退室するなど自衛する

特に、出産時の出血を見て卒倒してしまう人もいるみたい。
なかなか大量出血を目の当たりにする経験ってないし、
男性は女性と違って生理もないから血に対する抵抗感って
認識してない人も多いんじゃないかな?

立会人が男性の場合、分娩台の頭側に立つとかして
血を直視しないようにするとか話し合っておいた方がいいかも。

母乳?ミルク?混合栄養?

出産後、母乳で育てたいかミルクで育てたいか
はたまた母乳もミルクも使う混合で育てたいか。

私は母乳メイン、必要に応じてミルクも使いたい
混合栄養を希望しました。

そしてなぜかこの問いには理由を書く欄があって、
ミルクだとお金もかかるから経済的にってのもあるけど、
仕事復帰したいから保育園に預けられるように
ミルクも飲めるようになってほしいという思いを記載。

まぁ、9ヶ月現在どころか
3ヶ月からミルク以前に哺乳瓶NGになって
混合栄養とはって感じですが。笑

どうして母乳がいいか、どうしてミルクがいいか。

世間的にミルクより母乳がいいという意見が多い気もするけど、
ミルクはミルクで母乳に足りない栄養素が補えて
母乳はミルクにはないママの免疫グロブリンが含まれてて
それぞれ良いところも不足するところもある。

母乳がいい!ミルクがいい!って人は
なんでそれがいいのかだけではなく、
選ばなかった方の理由を書いてみるのも考えがまとまるかも。

産後2ヶ月頃、母乳を与えている時に
急に気持ちがどんよりしたり胃が気持ち悪くなったり
明らかな不調が出て授乳がしんどかった。

調べてみたらD-MER(ディーマー・不快性射乳反射)っていうのに症状が似ていて
母乳がいいとはわかっていても授乳が受け付けないって人もいると思う。

こういうことも書き出してもいいのかも。
第2子の時はもっとちゃんと混合栄養しよう。笑

余談。
私が住んでいる自治体は第2子以降は
その子が1歳になる年度中に保育園が決まらないと
第1子が退園になるという制度があります。
第2子、絶対にミルク飲めないと詰む未来。泣

赤ちゃんを迎える準備は家族で話し合っていますか?

最後に家庭調査のような質問!笑

きっとこの問いには、"ママだけで頑張ってない?"っていう
意図が組み込まれているんだろうと推測。

思い返せば自治体の妊婦面談も産院の分娩予約も
何かと産後育児に協力してくれる人の名前と続柄を書く欄があったな。

子育てって経験して初めてわかるけど、1人でするって本当に大変。
それは体力的にもだけど、なにより精神面で。

赤ちゃんのお世話はママにしかできないこともある。
でも、おむつ替えとか沐浴とか
家事とかママの話し相手とかは誰でもできる。

言葉が話せなくて、泣くことでしか意思表示ができない赤ちゃん。
夜中も授乳で何度も起こされて、
寝ている間も息をしているか心配で離れられなくて。

そうして追い込まれていくママを1人にしないために
"家族で話し合っているか"っていう問いなんだろうな。

もちろん話し合う家族が居ないケースもある。
行政のどういうサービスが受けられるかとか、
そういう情報をこの欄にまとめておいてもいいのかも。
いつひとり親になるかなんて誰にも分からないしね…

ちなみに我が家は近くに西松屋があるので、
わりとラフな計画をしていました。

  • ベビーベッドは必要に応じてレンタルする(ベビー布団は用意済み)

  • チャイルドシートは産後に買う(退院時はタクシーで帰宅)

  • ベビーカーは必要に応じて購入する

ついつい自分の中で完結してしまいがちな計画も
後から「え!聞いてないよ!」ってならないように、
頭の中身は家族と共有しておくといいよね。

もしかしたらもっといいアイデアが出てくるかも。

これも書いておけばよかったかな

トツキトオカおなかで赤ちゃんを育ててくれた胎盤

ちょっと見たかったなぁ。笑

赤ちゃんの頭が出た時、「触ってみる?」って聞かれたから
胎盤も「見てみる?」って聞かれるかと思ったんだけど。

次回は胎盤が見てみたいって書こうかな。
結構怖いもの見たさなんだけど。

あと、今回はあまりに余裕がなさすぎて
赤ちゃんの頭が出た時触れなかったけど
次回は無痛分娩で余裕があると信じて触ってみたい。

そもそも経膣で産めないと無理な話なので
ぜひ第2子よ、
しっかり頭を下に、へその緒は体に巻き付けずに
産まれてくるその日まで
おなかの中でゆっくりしていておくれよ。

まとめ

妊娠から出産、子育てまでの頭の中のイメージを
文字に起こしていくバースプラン。

産院によって設問も様式も違うかもしれないけど
順を追って書き出していくことで

今自分が何に不安を感じているのか、
産後はどういう計画をしているのか、

見つめ直すいい機会になりました。

バースプランを元に助産師面談も受けて
お産に対して不安よりも楽しみが増えた気がする。

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