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自己啓発本のハシゴをやめられない人は騙されたと思ってこの一冊を読んで

こにちはぬん。ベビだす。
今日の記事はタイトル通り、「自己啓発本のハシゴをやめられない人にこそ読んで欲しい一冊」です。

不動の人気ジャンル、「自己啓発」。
その手の本をハシゴする人・ループする人は後を絶たず、また本でなくともその手の記事で満載です。
noteに限らず、ネット上の色んなプラットフォームやコラム・エッセイ・書店でも「自己啓発」というジャンルは人気と売れ筋をキープしています。

何故か。
正直に言うよ。

「自分を変えたい! 自分が嫌い! 今より納得できる自分になりたい! 自己をもっと啓発したい!」という願望のある人は、
「これ凄く体に良いサプリなんですよ!」と聞くとに手を出さずにいられないタイプと同じなんじゃないかなあって思うんですよ。

例えば本にしても記事やコラム・エッセイにしても、その内容は「それを書いた人が実践して良かったこと・その人だからこそ実践が可能だったこと・且つその結果が良かったこと」であって、健康サプリと同じで「効能には個人差がございます」なんです。

自己啓発本をハシゴする人は、「自分の悩みに寄り添ってくれているような、共感を伴った本」も「これまでの自分を一喝してくれるような本」も、どちらもハシゴする人が多いと思います。

たまに寄り添いたまに一喝してくれる「自己啓発本」をハシゴしてしまう人は、読んでいるその時は確かに「啓発されている」気分になれるのだと思います。

でもまた、別の自己啓発本をハシゴする。
それは「読んでいる時は確かに啓発されている気持ちになれても、本を閉じてしばらく経てば実は何も変わっていない」からです。

私は自己啓発本をもう久しく読んでいません。
そもそも、

「自己」の「啓発」が自分をよく知りもしない他人の書いた言葉で簡単にできちゃうもんなの??


という疑問を持っている人間です。
正直に書くけどね。


中には啓発されたい事など特になくとも著者から何かのヒントを得て「自分のネタとするために」読む人もいるでしょう。
今回は、
「自分を変えたくて自己啓発本をハシゴしてしまう。どの本に書いてあることも納得できるし立派なんだけど、自分には実行できなくて、ついまた別の本を手に取ってしまう事がやめられない」
方に特におススメする本です。
(※勿論そうでない方も読んで損はない一冊です)

「わかる~わかるよ~。筆者も昔はあなたと同じでした🤝🤝」
「ここに書いてあることを何か一つ、明日から実践しましょう! 大丈夫! あなたはきっと変わる事が出来ます💪💪」

そんな本を散々ハシゴしてきた方!
この一冊をまず読みましょ。

カテゴリとしては「思想・哲学」の一冊です。
マルクス・アウレーリウスの本は関連するものが複数ありますが、考察本や解説本やこの本を土台(テーマ)に書いた別の本などではなく、
1956年に翻訳出版された『自省録』を読んで下さいね。

ちなみに私もこの本を持っています。
私の持っているのは文庫本ですが。
文庫本のリンクはコチラ⬇️⬇️

私が所有している文庫本。
書きかけの本記事画面と共に。


この本は、『自省録』というだけあって「誰にでも思い当たり、誰でもそうであろうと心がけたいこと」が書いてあります。
これは一人のローマ皇帝の「手記」です。
誰かに向けての自己啓発ではなく、ある皇帝が己を振り返り、戒めるために記した「手記」です。

「大昔の皇帝の思想なんて現代の一般人の参考になるのか」
と思う方こそ、ぜひ読んでみて下さい。

現代を生きる我々と当時の皇帝が考えていたこと・自分自身に心がけ戒めていたことが「なーんら変わりない」ことがわかります。

この本を少し読めば、すぐわかると思います。
時代も場所も身分も関係なく、人間というものが昔から「自分に心がけていた事は同じだったんだね」ということが。
そして、時代は違えど述べられていることは全て現代に当てはまることばかりです。

例えば書いてあることをいくつか現代口語的に述べると

「人が何を言っているとか何を画策しているとか、そんなん考えてもムダ。そんな暇あったら自分のやるべき事に目を向けて余所見すんな」
とか。

「自分に一万年の寿命があると勘違いすんじゃねえぞ。自分のやるべき事はリアルで生きてるうちにやれ」
とか。

「自分の中の悪は受け入れることが可能なのに、他者からの悪って受け入れるの無理なんだわーww 」
とか。

【参考:マルクスアウレーリウス 自省録 (岩波文庫) 】

下手な自己啓発本を読んで一瞬だけ「変われるかも!!」という気持ちになるよりも

「ホントそれな」
と断然納得できて身に染みる本だと思います。

こういう本こそ「自己啓発」を必要とする人に本当の意味で寄り添って勇気づけ、「かつてのローマ皇帝ですらこんなこと考えて自分を戒めていたんだから、いつの時代も人間や人生観って変わんないんだな」と気付かせてくれるんじゃないかなと思います。


その上で「あ~だよね~」と思える文言に、
読みながら頷けばいいのです。
かつてのローマ皇帝と一緒にお茶しながら
「人生ってさ~、人間ってさ~」
と駄弁ってる気分で読めればいいのです。


「何かを学んで掴んでやろう」ではなく、
ローマ皇帝と「人間ってこんなとこあるよね~」と
会話している気持で読めた時、
この本に書かれていることはすでに
あなたのものになっていると思います。


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