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こんにゃくクリームシチュー・カレースープ

■こんにゃくクリームシチュー

家のクリームシチューにはこんにゃくが入っているというと、いつも驚かれる。

私は乳製品が得意ではないので、あまりクリーム系の煮込みは作らないけれど、こんにゃくクリームシチューは冬に一回位は食べたくなる。

子供の頃よく母に連れて行ってもらった「珈琲館」という喫茶店があった。
ちなみにチェーン店の珈琲館ではない。
キレイな女主人が一人でやっている、洋館風の内装でドライフラワーが壁一面に飾られ、洋風の陶器のランプや食器が飾られた雰囲気のよい喫茶店だった。

広島県はモーニングを出す喫茶店が割とポピュラーで、呉でもモーニング文化が根付いている。(呉のモーニングについては沢山描きたいことがあるのでまた描くつもり)

珈琲館でもモーニングを出していたが、バターたっぷりトーストに、珈琲、そしてこんにゃく入りのクリームシチューが付いていた。
洒落た白のカップソーサーに入ったクリームシチューは、トロミもあまり強くなくどちらかというとポタージュ位の濃度で飲みやすいスープ的なシチューだった。
具はこんにゃくの他、小さめにカットされたじゃがいもや人参が入っていたが、肉はもしかしたら入ってなかったかもしれないと今になって思う。肉の代わりにボリュームのあるこんにゃくが入っていたのかもしれない。

そしてもうひとつ最大の特長は、とにかく白胡椒がこれでもかと入っていた。子供にはパンチのあり過ぎる香辛料の効いた味だったけど、その胡椒がクリームのクドさを抑え、乳製品が苦手な私でも食べれたし、朝の眠さが吹っ飛びそうな印象的な味のシチューで私は大好きだった。

今でもこのクリームシチューがたまに食べたくなり作るのだが、やはりコンニャクと胡椒は欠かせない。そして、家ではやはりおかずとして食べるために鶏肉を加える。
結婚して、家で初めて作った時はこんにゃく入りのシチューにビックリされたけれど、今では普通に我が家の味になっている。
子供もこんにゃく好きなので普通に食べているが、大きくなった時に他の家のシチューにこんにゃくが入ってないことに驚くのかもしれない。


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■カレースープ

私は小さい頃からとろっとしたいわゆる昭和の家カレーが苦手で、家でもあまり食べなかったし給食やイベントで出されるカレーがあまり得意でなかった。
東京に来てカレーの種類の多さに驚き今ではカレーは大好きだが、でもやっぱり昭和カレーは少し苦手である。

しかし、父がよくお酒の締めに作っていたカレースープは好きだった。

市販のカレールーを使うのだけど、とろみが少なくスープになるので飲みやすい。
細切りに刻んだ野菜の歯ごたえと玉子の甘みが好きだった。

そういえば給食にもカレースープ的なものが出ていたかもしれない。

これは昭和のカレースープなんだな。

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