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タンザニア、アルーシャにあるアートギャラリー(Cultural Heritage Centre)に行ってきました

本日、タンザニアは休日でしたので、Cultural Heritage Centreというところに行ってました。個人的にかなり面白かったので、備忘も兼ねて写真多めであげていきます!アルーシャに滞在予定の方はおすすめです!


Cultural Heritage Centreへは、ダラダラ(現地のバス)とボダボダ(バイク)を乗り継いで行きました。ダラダラはもう一人で乗れるようになりました(某テレビ番組みたいですね)。

ダラダラの車内の様子
満員の時は立った状態で乗り込む人もいます
20人くらい乗るのでほぼ満員電車と同じ感じです
値段は400Tsh(¥20ほど)

Cultural Heritage Centre

前情報なしにとりあえず行ってみましたが、アートギャラリーがめちゃくちゃ面白かったです。見るのは無料です。一人で見ると何もわからないので、職員さんにたくさん質問することをお勧めします。ガイドのように説明してくださいます。

ゲートを入るとすぐに現れる建物
こちらはお土産が売っています
押し売りもないのでゆっくり見れます。スタッフもみんな優しいので困ったら質問しましょう。


こちらがアートギャラリー
なかなか見応えありです

アフリカ各地の民族の品々

五階建てのこの施設は、現代の美術品の他に、アフリカの各地の部族にまつわる品物がたくさん置いてあって、どれも100-200年ほど前のものです。アフリカのお面に関しては、日本のお面とは異なる独特な色使いと、怖さを感じる形はとても神秘的です。壁にたくさんかかっていると何ともいえない神聖さまで感じます。

アフリカ各地の民族のお面たち
とてもカラフルで、狂気ささえ感じます笑
黄色のマスクは、収穫後に笑顔になっている農家を模したマスクだそうです。
一個一個がどれも特徴的で、ゼルダの伝説ムジュラの仮面(古い?)
に出てきそうな仮面ばっかです笑
コンゴの伝統的な像。
痛むところに釘を打ち込むと解決するそうです。釘だらけ…笑

全て、博物館に飾ってあってもおかしくないレベルのものたちでしたが、なんと一部を除き全て購入できます。値段の半分はその部族に支払われます。チャリティと言ってはいましたが、そういった契約をすることで、ギャラリーはその部族の古くから残っているものを集めることができたようです。ちなみにマスクは5万円から10万円でした。そもそも売っていることが異常だと思うので、とても安いなと感じました。

このマスクは10万円でした。旅行のお土産にいかがでしょうか?笑
他では買えないプレミアものです!
ナイジェリア、Yotuba族のthrone(墓)と書かれてました
カラフルな粒々はビーズでできていて、動物の骨をビーズにして黄色や緑、赤などに染色したものを用いています。このビーズはアフリカのいろんな地域の部族が使用しているのを見ることができて、アフリカの伝統的な部族が物々交換で成り立っていたことを、こういったところから確認できます。
Benin王国(1440-1897)の青銅の像
家の前に置いておくことで、王族の家であることを示していたそうです。
青銅を用いていたのは、アフリカではわずか3国だけで、
他の国は全て木などで像やマスクを作っていたそうです。
ガイドの人は普通に触ってコンコン叩いたりしてました。
私も一応触っておきました笑

エチオピアの品々

中にはエチオピアのアムハラ語(アフリカで唯一の書き言葉。今もエチオピアの公用語です。)で書かれた聖書などもありました。これは羊の皮を利用したもので、その上からインクで書き写しています。300年前のものにも関わらず、綺麗にページが残っていて、素晴らしかったです。値段は60万円(確か)でしたが、もう売り物にはしていないとのことでした。エチオピアも手に入らないほど貴重なものだと言ってました。

羊の皮を用いたアムハラ語の聖書
文字が全て平行で、とても綺麗に書かれてました
もはや芸術作品ですね!赤いインクも特徴的です。
こちらもエチオピアのキリスト教に関係した品々
シャツを着た人がいて、新しいのかなと思いきやこちらも300年ほど前のものだそう
アムハラ語は今でもエチオピアの公用語で、エチオピアの人はよめるらしいです
日本の場合、300年前の書物を読むのはなかなか難しいですよね


貴重なものを触らせていただけるという体験付きでした
博物館じゃ絶対にあり得ないですよね
香ばしい香りがしました

Makonde族の彫刻

かつて木を削るだけ(マサイのように狩猟をせず、削ったものを物々交換して生きていた)で生計を立てていた部族Makondeの作品も多数置いてありました。48年かけて完成した彫刻は数世代にわたって完成されたもので、6mほど(予想)ありました。これも売り物ではありませんでしたが、4m程度のもの(10年以上かかったと想定)は400万円と破格の値段でした。

Makonde族による彫刻(非売品)
48年かかったそう
黒檀というとても硬い一本の木から作られています
一人一人が異なる活動をしています
薪を運んだり、水を運んだり、子供を運んだり…
こちらもMakonde族の作品
約400万円でした。お家に一本いかがでしょうか?笑
私はアンティークの場所でほとんどの時間を費やしましたが、
このような最近描かれたアートもあります。こちらも必見です!

アフリカの多様な民族の多様な歴史

どの作品もそれぞれの特徴があり、歴史があります。それぞれの部族が独自に発展してきた様子を見ることができて、アフリカの歴史の深さを垣間見たような気がします。

部族の中には昔から生活スタイルを変えずに残っている部族もありますが、うまく現代社会と共存できる方法で変わらず継続してほしいなと思いました。2000近くの部族がアフリカにあると言われていますが、日本は本土、琉球、アイヌの3民族ですかね?いろんな国を見れば見るほど、日本がどれだけ稀有な国かが見えてきて面白いです。

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