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人事異動・・・

 春の季節を迎えて、2月決算会社と3月決算会社の人事異動の季節になりました。新年度を新しい体制で迎えるということです。この季節は、新入社員の入社も重なり、全国各地で引っ越しの季節になります。引っ越し難民がワイドショーで話題になっていました。この時期に個人で引っ越しをするのは、なかなかハードルが高いようです。企業は、引っ越し会社とかなり早い段階で想定人数や料金について、商談を重ねるので、そうなりますね。

 基本的には、新年度に組織が実現したいことが先にあって、組織が作られ、それに合わせて、ヒトを配置していく流れになります。たまに、ヒトを軸にして、組織が形作られる時もありますが、よほどの人でない限りそうはなりません。

 厚労省の統計問題でも専門家がいないなど、話題になっていますが、日本の会社の人事異動は、ゼネラルスタッフ育成の考え方が根強く、職種のローテーションが多いのも特徴です。なので、この季節に人事異動の内示を受け、全く初めての仕事に取り掛かる人もたくさんいることになります。しかし、職種においての専門性がある程度求められる時代になってきました。ビジネスの構造が複雑になっており、IT化も進み、簡単にすぐマスターできなくなってきています。このゼネラルスタッフ育成型のローテーションも本当の経営者育成として、特定の人間に実施するのは効果的だと思いますが、他の人においては、どうなんでしょうか?確かに、違う仕事をすると、視野がぐっと広がります。ここは、まだまだ検討の余地がありますね。

 人事異動ですが、定量的な分析と定性的な情報をもとに、決めていくのですが、受ける側は、人間です。当然に感情もあります。家族の事情もあります。人と人の相性もあります。この辺がおかしくならないように、最善の形を描き、組織が実現すべき状態をデザインする必要があります。ここをこうすると、あそこがこうなる。というパターンがたくさん引き出しに入っていくのが人事の腕の見せ所でしょうか。負のパワーは周囲にも影響を及ぼします。でも、すべての人にとって、最適な状態を実現できないこともまた真なりです。

 長年携わっていて後、離れてから、自身の考えとは、違うなぁという感想を持つ時があります。同じような定量・定性情報を持っているはずなのに、判断が違う。不思議なものですね。

人を見る目というのは、一つのスキルになるんだと思います。

 

 別の記事でも書きましたが、転勤という概念自体は、近い将来なくなるはずです。もちろん、一定レベル以上の管理職においては、残っていくと思います。より賃貸から自己所有へ変わっていくのでしょうか。

 仕事は、企業から与えられるものではなく、自身で切り開いていくものだ。

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