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感覚を処方する

どうも、ヤンセラを始めて2年が経ちました
やまねです。

購読してくださる方がいてこそ成り立っています。本当にありがとうございます。
今日も精一杯の記事を投稿します!!

この前の感覚についての記事いかがでしたか??

https://note.com/band_pt/n/n3fd2354bf14f


今日は感覚の実践、処方編です!


運動学習の第一段階"認知"

FittsとPosnerの運動学習理論では
学習の過程には3段階が唱えられています。

①認知 → ②連合 → ③自動


・どこの関節を動かすのか?
・使いたい関節はどんな方向に動くのか?
・どんな筋肉を使うのか?
・どんなイメージでパフォーマンスするのか?

など、
何かしらのイメージ、認知がないと学習は始まらないわけです!

"認知"は右上の入力系になりますね。

認知してるからこそ脳がプログラムして
運動を実施するのです。

つまり、
感覚入力がないと学習は始まりません。


加えて、
感覚と痛みにはかなりの関係があります。

慢性腰痛患者の痛みの部位と2点識別覚が鈍麻している部位が一致している。

齋藤秀之:臨床思考を踏まえる理学療法プラクティス 感覚入力で挑む 感覚・運動機能回復のための理学療法アプローチ,p117

変形性膝関節症において、膝周囲の2点識別覚が鈍麻していることが報告されている。

齋藤秀之:臨床思考を踏まえる理学療法プラクティス 感覚入力で挑む 感覚・運動機能回復のための理学療法アプローチ,p117

複合性局所疼痛症候群(CRPS)患者の
一次体性感覚野における患肢の体部位再現領域が縮小されている。加えて、
縮小領域の触覚機能は低下している。

齋藤秀之:臨床思考を踏まえる理学療法プラクティス 感覚入力で挑む 感覚・運動機能回復のための理学療法アプローチ,p117

慢性疼痛患者においては触覚機能だけでなく固有感覚機能も低下している。

齋藤秀之:臨床思考を踏まえる理学療法プラクティス 感覚入力で挑む 感覚・運動機能回復のための理学療法アプローチ,p118


色々な報告がありますね。

これらのことから分かること…

・疼痛や変形のある部位の周囲は複合感覚の
 機能低下を起こす


・痛みの期間が長いと、その部位の体性感覚野   
 が縮小し、触覚や固有感覚が低下する。


つまり、
疼痛部位や変形部位の周囲は、感覚の機能低下がみられるため、運動学習に必要な"認知"の入力が不足してしまい、運動野でのプログラムに入力されず運動機能障害が出現すると考えられます…!


運動野と感覚野は強く連携してるので、
感覚野が縮小したりしていると
運動野からの出力も低下しそうです💦


加えて、
体性感覚誘発電位(SEP)※1の研究では…

※1体性感覚に刺激をすることで中枢、末梢神経に誘発される電位

健常者の他動運動中にはSEP振幅が低下し、他動運動後には回復するが、感覚障害がある方では他動運動中も後もSEP振幅が低下した。

齋藤秀之:臨床思考を踏まえる理学療法プラクティス 感覚入力で挑む 感覚・運動機能回復のための理学療法アプローチ,p24

感覚障害がある方の他動運動において、意識下(視覚での確認)の方がSEP振幅の低下は少なかった。

齋藤秀之:臨床思考を踏まえる理学療法プラクティス 感覚入力で挑む 感覚・運動機能回復のための理学療法アプローチ,p24



つまり、
無意識に他動運動し続けたとしても体性感覚の活動は上がらないため、
意識しながら他動運動する方が良いということです!!


これらをまとめると…

学習の第一段階は"認知"

疼痛や変形周囲の感覚は低下し、
他動的に運動を行ったとしても意識がなければ感覚の低下に繋がる


ではどうやって
認知させていくと良いのでしょうか??

様々な感覚で身体を変化させる

認知、意識する事は感覚の改善において
とても重要です!!

感覚を処方する上でとても重要視している
先行研究をご紹介します。

その①
"振動刺激"

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