見出し画像

英国大学院の入学延期

今回は英国大学院から合格(Offer)をもらった後のアクションとして、そのまま入学する以外のアクションである「decline」「defer」「reinstate」の3つについて説明します。

「decline」(辞退する)

色々な意味がある単語ですが、「decline the offer」で「オファーを辞退する」を意味します。
多くの大学院留学希望者は複数校に出願しますし、おそらく複数校から合格をもらえますが、進学できるのは1つだけです。
そのため、1つを残して他はオファーを「decline」する必要があります。

私の場合、辞退したらその分はその学校の合格枠が戻る(私が辞退した一枠分、他の応募者が受かる)と考え、他の出願先の合格状況を鑑み、辞退すると決めたら可能な限り早く連絡をしてました。

なお、「不合格」の場合はメールなどの通知文に「reject」されたと表記されると思います。

「defer」(延期する)

「延期する」「保留する」等の意味がある単語です。
何らかの理由で予定通り入学できない場合、入学を1年遅らせることです。
他の国はわかりませんが、英国大学院の多くが、合格者(offer holder)の「defer」に関するリクエストを承認する(accept)と思います。
私の知る限り、各校一度しか認めておらず、それ以上延期したければ一度オファーを辞退して書類を全て再提出して、再び他の応募者と同じ土俵で競う必要があります。

(9/28追記)University of Yorkに行く知人は2回Deferが認められたそうですが、例外的なケースだと考えてよいでしょう。

例えば、2022年入学予定だったが、申請して2023年入学に変更することはできますが、そこからまた1年延期することはできず、再出願となるわけです。

「accept」と上記に書いたように、この申請は100%認められるものではないようですが、2020年、2021年はコロナのことを考慮されたのか、私の聞いたところほぼ100%「accept」されたそうです。

ちなみに私も2020年に出願し、2021年入学を予定していましたが、奨学金獲得の再トライ等のいくつかの理由でofferを「defer」しようと思いました。
しかし、「UCL」はすんなりとオンラインのマイページで手続きできた一方で、他のEdinburghやDurham等は「入学延期を認めるけど、deposit(入学時に返還される預り金)は指定日までに支払う必要がある」と連絡してきましたので、結局辞退しました。

デポジットは各校によって異なりますが、1000£や2000£等だったと記憶してますので、読者の皆様がもし「defer」するのなら第一志望(迷っている場合は第二志望も)のみにすることをおすすめします。

なお、1年間入学延期したら、学費は入学年の金額が適用されることをお気を付けください。
英国大学院各校の学費は毎年上がっており、私の第一志望のLSEのHR系の専攻は去年より1000£近く上がりましたし、出願はしなかったのですが、UCLのとある専攻は4000£上昇してました。

「reinstate」(回復する)

「回復する」「復帰する」等を意味する単語で、一度「decline」(辞退)したオファーを元に戻すアクションです。
上記の「defer」は合格通知受け取り直後から申請可能で、結果も数日後から1か月後ぐらいに出ることに加え、学校側に認められたら翌年入学できるのが確定している一方、「decline」は一度辞退し、「reinstate」の申請受付開始までオファーを保持していない状態になります。
そして、「reinstate」も100%認められるものではないそうですので、「defer」よりストレスフルだと思います。

LSEは、2021/22の年は「defer」を一切認めておらず、「decline」⇒「reinstate」の手続きのみできました。
2022年以降はわかりません。

上記説明だとわかりづらいと思いますので、実際の私のEdinburgh、UCL、LSEのケースを説明します。

具体例

①Edinburgh(declineパターン)

※一般的に辞退するパターンです。
2020年10月出願、同月合格
→2020年11月頃 decline

②UCL(defer→declineパターン)

※通常の入学延期後、合格を辞退するパターンです。
2020年12月 出願
→2021年1月 合格
→2021年春頃 defer申請後、すぐに認められる
→2022年春頃 LSEのreinstateの結果を確認し、decline

③LSE(decline→reinstateパターン)

※合格を一度辞退した後、合格状態に戻す試みをするパターンです。
2020年12月 出願
→2021年2月 合格
→2021年春頃 decline
→2021年10月頃 ようやくreinstateの申請受付開始
→2022年冬~春頃 reinstateが認められ、オファー復活

上の記述からわかるように、(LSEの場合)reinstateの受付開始が遅いですし、結果通知も結構かかったので、この年(2022年)入学希望の他の応募者と比較されていた可能性があります。
一応出願書類は一度提出しているので、オンラインページから数クリックで「reinstate」の申請ができました。
LSEの先輩方から「一度合格しているから大丈夫でしょう」と励まされつつ、それでも申請を「reject」される(合格の状態に戻れない)のではないかと不安でした。

もしこれを読んでいる方の中にこのdecline→reinstateを検討している人がいるのでしたら、同じく心配し過ぎる必要はないとアドバイス致します。
一度合格してますし、万が一(確率として非常に低いと思いますが)結果がダメだったとしても、推薦状を出してくれた方々に再度推薦状を書いてもらい、再度出願するという方法はあります。

まとめ

何らかの理由で予定通り入学できない場合の対処法として「defer」及びそれがかなわないときの「reinstate」についての説明でした。
「defer」できるのであれば、精神衛生上、そちらを強くおすすめします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?