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監視ドローン飛び交う息苦しい社会

TVドラマにもなった「みかづき」のあと「小説トリッパー」で掲載された新作長編を読み終えました。

平安の昔、石や虫など自然と通じ合う力を持った風穴たちが、女院八条院様と長閑に暮らしておりました。以来850年余。国の規制が強まり監視ドローン飛び交う空のもと、カザアナの女性に出会ったあの日から、中学生・里宇とその家族のささやかな冒険がはじまったのです。異能の庭師たちとタフに生きる家族が監視社会化の進む閉塞した時代に風穴を空ける!心弾むエンターテインメント。 (「BOOK」データベースより)


前作「みかづき」は昭和から平成の時代と教育現場をうまく表現した作品で、とても面白かったです。

今回この作品を手に取ったのも、Amazonの内容紹介にも「読めば心のびやか、興奮とサプライズに満ちた、心弾むエンターテインメント」とあったので、とても期待をして読みました。

正直読み終わって、私はこの作品のテーマについていけなかったというのが正直な感想です。

国の規制が増し監視ドローン飛び交う息苦しい社会で、負けじとタフに生きる母・姉・弟の入谷ファミリーと異能の庭師テル、鈴虫、香瑠の3人の活躍。

私が著者の作品を読んだ中では、近未来的な設定が珍しく興味津々でしたが、その設定ために話の展開が幻想的で真実味を感じる部分が少なくなって、著者のメッセージが伝わってきませんでした。

好き嫌いが分かれる作品かと思います。著者の次回の作品に期待です。

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いつも読んでいただき、ありがとうございます。これからも励みますね。