津村記久子著「水車小屋のネネ」
こんにちは。祝日の朝、いかがお過ごしですか?
さて今日も本の紹介させていただきます。
読んだ本の紹介
2021年7月1日から2022年7月8日の毎日新聞夕刊に連載されたものを2023年3月2日に毎日新聞出版より496ページの単行本として発行されています。
あらすじ
この作品を選んだ理由
第59回「谷崎潤一郎賞」受賞、「本の雑誌」が選ぶ2023年上半期ベスト 第1位に選ばれて、現在本屋大賞候補作にもなっているこの作品は、新聞連載とあって、かなり長いのですが、著者のこれまでの作品も好きなので、頑張って読もうと思いました。
感想
妹が、母親の恋人から虐待に遭っていると知り、高校卒業と同時に妹 律を連れて家を出た山下理佐。最初の出だしから重苦しい作品かと思われましたが、たどり着いた町の姉妹を温かく見守る蕎麦屋を営む夫婦と、蕎麦粉を作る水車小屋のヨウム、ネネ。
彼女たちの境遇を知り、最後まで心を配ってくれる教師との出会い。さらに住む町で出会った人たちも成長し、彼女たちの生活の一部となっていくその様子が、温かい眼差しで描かれているので、496ページという長さも気にならず、静かに読み終えることができました。
実際の世の中はこんなに優しくないのかもしれないけれど、年明けから起きた自然災害の被災地を思うと、こういう温かい作品が本屋大賞になってほしいと思います。
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いつも読んでいただき、ありがとうございます。これからも励みますね。