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ようこそ、ヒュナム洞書店へ

こんにちは。今日は久しぶりに本の感想を書きます。


読んだ本の紹介

出版社 ‏ : ‎ 集英社
発売日 ‏ : ‎ 2023/9/26 
単行本 ‏ : ‎ 368ページ

この本を選んだ理由

「完璧な人生なんてないけれど、「これでいい」と思える今日はある。ネットで人気を博し韓国で累計25万部(2023年9月26日現在)を突破した、心温まるベストセラー小説!」こう書かれた帯に心惹かれました。

あらすじ

ソウル市内の住宅街にできた「ヒュナム洞書店」。会社を辞めたヨンジュは、追いつめられたかのようにその店を立ち上げた。書店にやってくるのは、就活に失敗したアルバイトのバリスタ・ミンジュン、夫の愚痴をこぼすコーヒー業者のジミ、無気力な高校生ミンチョルとその母ミンチョルオンマ、ネットでブログが炎上した作家のスンウ……。それぞれに悩みを抱えたふつうの人々が、今日もヒュナム洞書店で出会う。新米女性書店主と店に集う人々の、本とささやかな毎日を描く。

Amazon内容紹介

感想

訳者あとがきに書かれているのですが、本書は電子書籍として2021年に刊行され、好評につき翌年に紙の書籍でも刊行された長編小説。電子書籍が出たあと紙の書籍が出るケースは最近韓国で相次いでおり、新たなトレンドとして注目されているのだそうです。

実は私も電子書籍で読みました。

登場するのは、10代の男子高校生から自営業の50代女性まで、仕事をしている人、辞めた人、探している人、既婚者、未婚者、離婚した人、子どものいる人、いない人とさまざまです。

主人公は書店主ヨンジェですが、読んでいくうちに、自然と自分と似た人物に照らし合わせたり、それぞれの個性を楽しみながら読み進めていくことが出来ます。

私は本作の中で、バリスタのミンチョルが、書店で話すことになった友人の映画評論家のソンチョルに言った言葉が心に響き残っています。

「いい人が周りにたくさんいる人生が、成功した人生なんだって。社会的には成功できなかったとしても、1日1日充実した毎日を送ることができるんだ、その人たちのおかげで」

そして作者の言葉の中にある

「彼らの立っているその場所が、他人の目に高く見えるか低く見えるか、良く見えるか見えないかはどうでもいい。彼らがみずから動いたということ、そして今立っているその場所を気に入っているということ、それだけで充分だ。自分の人生を評価する基準が自分の中にあれば、それでいいのだ。」

これも年を重ねてもこうありたいと思う言葉です。

さらに是枝裕和監督の映画「海よりもまだ深く」や映画「かもめ食堂」など作品の中で最近の日本映画も多く取り上げられていて、私も好きな映画なので嬉しくなりました。

韓国では実際にこういう本屋があれば行ってみたい、という読者からの感想が多かったそうです。私たち日本人でも本好きの人や本屋が好きな人は楽しめる作品だと思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
週末の土曜日、あなたにとってかけがえのない1日となりますように。

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