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明日に期待せず、 静かに生きる(13-50)

昨夜やっと1冊本を読み終え、少し体調も上向きのようでと嬉しくなっています。それも昨夜更新したInstagramの記事のとおり、美味しいスイーツを食べたからかもしれません(笑)

読み終えた本ですが、最近新刊も出て、評判も上々の山本文緒氏の作品です。本作は単行本化もされていますが、私がこの単行本の表紙が好きです。

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苦しみ抜いた日々から再生を果たした著者が贈る、あなたの心を温める珠玉の物語。無職で病弱な弟と暮す50歳独身の姉。(ネトリ)20年ぶりに田舎の実家に帰省したダメ男。(ソリチュード)じっちゃんと二人で生きる健気な中学生。(アカペラ)人生がきらきらしないように、明日に期待し過ぎないように、静かにそーっと生きている彼らの人生を描き、温かな気持ちと深い共感を呼び起こす感動の物語。6年ぶり、待望の小説集にして最高傑作!(Amazon内容紹介より)

2008年に単行本が出ていますから12年前の作品となりますが、covid-19と共存せねばならなくなった今、まさにこんな温かい物語を欲している気がします。

帯には「ネトリ」の一部が抜粋されているし、他の方の感想では「アカペラ」を支持する声が高いのですが、私は「ソリチュード」のダメ男、春一(はるいち)に心を持っていかれました。植物、動物、生きているもの全て育てることが苦手な私のところにやってきてくれた愚息2人も、社会人としてきちんと生活しているけれど、いまだ独身で、祖母たちから私たち親も含め責められているので、春一のダメぶりに共感してしまうのだと思います。

「おじさんは春一っていうの。だからおじさんって呼ばないでくれるかなあ」
「春一番?」
「まあ、そんな感じの命名だな」
「あたしは一花」足をぶらぶらさせて少女は名乗った。
「イッカ?」
「世界で一つだけの花、で一花」

作品の中での春一と一花の何気ないやりとりも好きでした。

本当はこんな日常ばかりでない2人なのですが、2人の互いに名前を教え合う場面が不思議となぜか残って消えません。

今では文庫しか出回っていませんので、気になる方は文庫版を手に取ってみてくださいね。

そしてnote事務局からこんなメッセージをいただきました。

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いつも読んでいただき、ありがとうございます。とても嬉しく、励みになります。

こちらは日毎に気温が下がってきて、朝晩が冷えてくるようになりました。皆さんも体調管理にお気をつけくださいね。

バックミュージックはこちらでした。


いつも読んでいただき、ありがとうございます。これからも励みますね。