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雑記11:他と交易せよ〜なぜ人間には白目があるのか〜

テレビも広告もない私ですら映画化されたと知っている「ブラックナイトパレード」。
そういえば漫画だけ途中まで読んでいて「面白かった気がするよなぁ」とふと。
今日調べたら「聖☆おにいさん」と同じ作者さん(中村光さん)なのですね!

聖☆おにいさん→「このマンガがすごい! 2009」オトコ編1位、同年に手塚治虫文化賞短編賞受賞。
ブラックナイトパレード→吉沢亮と橋本環奈出演で映画化。

すごいね?

面白い作品を複数つくれる人(この場合、2つ以上の作品が社会的評価を得ている状態)の成功要因ってなんなのだろう。
いつかこれについて考えて記事書きたい。


さて、今日は読書していて面白かったことについて。

久々の読書

先日、書店で見つけた、
OPEN(オープン): 「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る、という本を読みました。
面白い!!!!

きっかけは、「世界についていつかは学ばないとなぁ」というふんわりした気持ちから。

学生時代、歴史の授業=暗記=テスト用、って認識でずっと面白くない学問だと思っていました。
それこそ受験にいらないならみんな寝てもいいよ〜って先生すら諦めがちなアレです。

ところが最近クラフトビールに興味を持ち、国の文化や気候とビールの味や製法が違うのではという観点から、
「いつか現地で詳細を聞いてみたい」
「いつか歴史×ビールの本を書いてみたい」
とうっすら思うようになりました。
死ぬまでには世界一周するのもいんじゃないか、と。
となると世界史日本史って学び直す必要があるんじゃないの?と思うに至りました。

オリラジあっちゃんの動画をたまに見て、
「歴史の先生があっちゃんなら絶対歴史好きな生徒増えてたよ!」とも思いましたしね。
それで世界史の本を大型書店でパラパラしてみたところ、学生時代の暗記の苦手意識からか、やっぱり教科書ちっくだな〜〜と思ってしまって、回り回って出会ったのがこの本でした。

前半読んで、面白いなぁと思ったこと

この本の面白いところ。
それは交易があってこそ文明は発展するという観点から世界史を捉えており、
交易をした国がいかに発展し、交易を阻まれ弾圧された国がいかに滅亡していくかの記載が繰り返されます。

この交易は国同士だけでなく、同じ国の中でも宗教や学説、民族について相互に活用し合っているか?の意味も含まれており、
ドイツが迫害で国内から追い出した人材がアメリカに流入した結果、アメリカが一気に力を増した話が例として面白かったです。
アインシュタイン、ノイマン、シュレディンガーなどなど。

自分と違うからと権力者が追い出した優秀な人材が、違う国に逃げ出してしまう
→その国でノーベル賞や歴史的研究を連発
→その国が強くなってしまう
という流れ。

また、交易(人と人が接点を持ってやり取りすることも含め)で言うと、以前読んだ「最高の集い方」にも、人はコロナ隆盛期、Zoom始めとしたデジタルでさえ集まろうとする、といった記載がありました。
パンデミックにおいても、アナログでは会えないのに、それでも他人と接点を持とうとするという。
Zoom飲み会が流行ったりしたのはまだ記憶に新しいですよね(結局アナログ飲みが楽しいという結論に至ったりする)。

ちなみに、何かを弾圧するときの初期段階は、まず「集会の自由を封じられがち」らしいです。
なぜなら人が複数集まると、意見交換によってイノベーションが起きてしまうから。
国同士の交易、企業間の交易、個人間の交易…物資、思想、学問、あらゆるものがお互いを高めているんだという今回の本と、歴史の授業どこかで感じた「集会の自由を禁じたってなんの意味があんの?」が繋がる瞬間でした。


なぜ人間には白目があるのか?について

この本に出てくる話のなかでもうひとつ面白いなと思ったエピソードについて、最後に一つ挙げておきます。
有名な話かもしれませんが「白目があるのは人間のみ」ということです。

白目があると、相対的に黒目で「どこを見ているか」が明らかになってしまうものです。
つまり白目は感情を表し、合図を表し、方針を表す、ことができます。

この本の冒頭にも例があるのですが、人間のみが文化や知識といった、歴史上の恩恵を受け継ぐことができます。
私達が着ている服、靴は先祖が作った製法からできているし、機械や道具は先祖が開発してきたもの。
動物にはそういった受け継がれる技術がなく、長きに渡る進化を待つしかありません。

その結果、動物と人間では目のつくりに優先順位の違いが現れました。

・動物→見ている方向がバレることによって、狙っている伴侶や餌を別個体に取られてしまうことを避けたい
・人間→目で意図を共有しやすくすることで、狩猟や防御の際に連携を取り、より大きな成果を得たい

つまり人間はチーム戦を優先することを決めた生き物ということです。
交易し、お互いの意図を組み、相乗効果を生むのが効果的な生き物。となれば、現代でも交易を生かしていった方がよさそうです。

交易の重要性

交易というのは、初めの段階では恐れが発生しがちなものです。
前提が変わってしまうことだったり、今までのやり方が覆ったり、
要は「積み上げた文明が壊れるのではないか?」という不安を感じるからです。
ただし、歴史上は交易をした国・時代の方が大幅な進化を遂げているようです。

つい、排他的になってしまいがちな、
「あいつのやり方、慣例と違うよ」って感情、仕事やプライベートのどこかでわいていないでしょうか?

「あの子の仕事のやり方、どうなの?私のときとは違いすぎる!」
「恋人の考え方が私と全然違ってて、やっていけるか不安…」
と言ったストレス。
最初は排他されがちで、馴染むと当たり前になる。混ざって落ち着く。

これももしかしたら交易であり、お互いに実は多様性を得るチャンスなのかもしれません。
つい新しい文化に合うと拒否してしまいがち、という事象は私も経験があり、今回ハッとさせられました。
(仕事のやり方で違和感ありまくりの動きを後輩がしていたのですが、やがて慣れたし業績もそれで上がった)

今回読書を少し久々にしましたが、
新しい知識を得られるだけでなく、いくつかバラバラに持っていた知識や考えが整理される経験も得て、改めて読書の重要性を感じました。

あと2冊購入したので、こちらも読破していきたいと思います。

本日もありがとうございます。

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