なぜ人は生きることを善とし、自ら命を絶つことを悪とするのだろうか。

生きる権利はあるのになぜ死ぬ権利は無いのだろうか。

「生きていればきっと良いことがある」と人はよく言う。

そんなのは楽しく人生を送れている人たちが都合の良いように使っているに過ぎない。

死ぬほど辛い思いをしている人に「頑張って生きろ」なんて逆効果もいいところだ。

いじめで苦しんでいる子に死ぬなという割には周りは何もしてくれない。

それで更に現実に失望し自ら命を絶つ人はあとを絶たない。

だったらそれ以上苦しまない前に楽になりたいと思うのが当然のことだろう。

死ぬ覚悟がある人間を責任感と後ろめたさで動いている人間が救えるはずがないのだから。

お前はその人が死を選んだら一緒に死ねるのか。

この問いに「はい」と答えられる人などいないだろう。

赤の他人のために自らの命を捨てるなどできるはずもない。

だったら見えもしない希望などを見せようなどとするなと私は言いたい。

結局上っ面の責任感というお面を被った無責任野郎なのだから。

最善を尽くした？

独りの命を奪ったのに善もくそもない。

今までその人のことを真剣に考えもしなかった人が学校の評判や自分のメンツを守るために必死になるのである。

だったらその必死さをその子に向けられなかったのか。

ここまで考えても自ら命を絶つことを否定できるのか。

死ぬなというのであれば一生その言葉に責任を持て。

そして一生をかけてその子を守れ。

教師だろうが友達だろうが兄妹だろうが一緒だ。

その人を生かすということはそれほどのものを抱えなくてはいけないのだ。

少々言葉がきつくなったが、自ら命を絶とうとしている人はそれほどいや、それ以上のものを抱えているのだ。

誤解しないでほしいが、私は決して自ら命を絶つことを肯定しているわけではない。

逆に一人でも多くの命が救われてほしいと思っている。

むしろ私自身もいじめにより生きるか死ぬかの瀬戸際に立っていたような人間だったのだ。

私が伝えたいのは

中途半端な責任感では救えないから、救いたいなら自らの人生をかけて救ってあげてくれ

ということだ。

自ら命を絶つことは悪ではない。

むしろ手を貸したにも関わらず救えなかった周りの人間が悪なのだ。

たかが一人の人間の戯言かもしれないが、頭の片隅に置いといてほしい。

一人の尊い命を救うためにも。

________________________________________________

ps.

本日お亡くなりになられた木村 花さんのご冥福を深くお祈り申し上げます。