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「意思力が強くない人」の成功術。_意思の強い人と弱い人の特徴

私たちは、日々様々な意思決定をしています。

その時、かならず直面することは「我慢」です。

例えば、意思決定をしたとき
「今はまだ手を付けるべきではない。機が熟すまで待とう」
「始めたら、この結果が出るまでやり抜こう」
と、揺らぐ気持ちをぐっと抑えて我慢できる人がいます。

反対に、タイミングを無視して思うがままに手を付けて失敗してしまう人もいます。

前者は意思の強い人、後者は意思の弱い人ということになりますが、意思の強い人達は、いったいどのような思考プロセスを踏んでいるのかについてお話しします。

1.意思が強い人と弱い人の特徴。


意思力を研究するために米国の心理学者 ウォルター・ミシェル氏は次の実験を行いました。

4 歳 の 子供 を 対象 に し た 簡単 な 実験 を 始め た。 まず、 子供 を 机 と 椅子 の ある 小さな 部屋 に 招き入れる。

机 には 皿 が 置か れ、 その 上 には マシュマロ や クッキー、 プレッツェル が のっ て いる。 ミシェル は 4 歳児 に こう 持ちかける。

「お菓子 は 今 すぐ 食べ ても いい けれど、 自分 が ここ を 出 て 戻っ て 来る までの 数 分の 間、 待っ て いる こと が でき たら、 倍 に し て あげる よ」

すると、 当然、 ほとんど すべて の 子供 が「 待つ」 と 答える。

ジョン・ブロックマン. 天才科学者はこう考える――読むだけで頭がよくなる151の視点. ダイヤモンド社

この実験で分かったことは、次のことでした。

(お菓子を我慢できた子供達)
お菓子以外のことに意識を向けたり、手で顔を覆ったりしてお菓子のことを考えないように努力した。

(お菓子を我慢できなかった子達)
戻ってくるまで「待てる」と答えた子供達は、必死に我慢した末にとうとう誘惑に負けて30秒以内に食べてしまった。

ウォルター博士は、意志力とは注意のスポットライトを適切なところに向ける力だと述べています。

2.意思の強い人が成功者になる理由

ウォルター博士は、この子供達の14年後の追跡調査をした結果、さらに興味深いことが分かりました。

(お菓子を我慢できた子達)
多くの子供達の学校の成績は上位に位置し、さまざまなことでも高い評価を得ていた。

(お菓子を我慢できなかった子供達)
彼らはストレスに弱く、長時間何かに集中することができないため、学校で問題を起こしたり、人間関係を維持することができなかった。

この実験から分かることは、今 解決すべき問題を見いだし、そこに集中して解決策を実行し、それ以外の問題には焦点をあてない人が強い人意思を持った人だと言えます。

3.「意思の強くない人」の成功術


私のような意志力が強くなく一般レベルでも、様々なノイズに惑わされ解決すべき問題に集中することは難しいです。

しかし、ちょっとしたコツさえ掴めば簡単にできる方法が1つだけあります。

それは、様々な問題や情報を繋げてみたとき、ストーリーが浮かび上がってくるかを見極めることです。

例えば、桃太郎という昔話のキーワード(情報)を抽出すると、「お婆さん」、「川で洗濯」、「桃」、「桃太郎」、「鬼ヶ島」、「犬、猿、雉」、「きび団子」があります。

このキーワードだけ見れば、単なるノイズです。
しかし、次のように一本の線で繋げればストーリーになります。

1.何が起こったのか? (What)現状
「昔 お婆さんが川で洗濯していたら、上流から大きな桃が流れてきた」
「お婆さんは、その桃を家に持ち帰った。」

2.何故それが起こったのか?(Why)仮説
「お爺さん、こんな大きな桃の中はどうなっているでしょうね?」
「婆さんや、この桃を切ってみよう。そうすれば分かるじゃろ」
「あらまぁ、桃の中から赤ちゃんが出てきたよ!」

3.どうすればいいのか?(How)戦術
「この子を、立派な子に育てよう」
「桃から生まれたから桃太郎と名付けよう」
「不思議な力があるに違いない。強い子に育てよう」

4.どうなったのか?(Result)結果
「桃太郎は、鬼ヶ島で村人を困らせる鬼が住んでいると聞いた。」
「桃太郎は、鬼を退治して名を上げようとした。」
「道中、犬、雉、猿の子分を従え、鬼達を退治した」

このように、多くのキーワード(情報)を

What(何が起こったのか?)
Why(何故それが起こったのか?解決すべき問題は何か?)
How(どうすれば良いのか?)
Result(どうなった?)

で分析し、一本の線で結んでストーリーが浮かび上がるものと、そうでない情報を仕分けていけば、注意を払うべき問題と、ノイズが見えてきます。

このように問題に対処すれば、意思力の強い、弱いは関係なくキーワード(情報)を繋げてストーリー化する作業は結構楽しいものです。

一度、やってみませんか?
きっと思いも寄らないことが分かると思います。

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