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海外大学院で英語力は伸びるのか?

ふと思い立ち、とても久々にnote更新。
現在社会人留学生としてスウェーデンのヨーテボリ大学 (University of Gothenburg) 修士課程(IT & Learning)に在籍しています。

20代の最後に入学し、現在2年目。あと半年弱で卒業です。

今回は英語についてのnoteです(スウェーデンでの大学院は英語で行われています)。自分は帰国子女でも留学経験がこれまである訳でもなかったので、英語についてはかなり苦労してきました


留学まで英語にはほぼお金をかけてこなかった

自分は学校での勉強以外に、英語にはほぼお金をかけませんでした。
お金の余裕がなかったので留学前に語学学校にも行きませんでした。オンライン英会話を留学直前に数ヶ月やったぐらい。

留学に必要なIELTSも、英検もお金がもったいなかったので一回ずつしか受けませんでした。というか受ける余裕がなかったです(だって高いんだもん)。

お金をかけずにできるだけ準備はしてきたけど、大学院に入学してからも暫くの間授業では何度も「今何言ってんだ?」状態になったし、グループワークではほとんど話せないこともありました。

現地で3人でお茶をしていても、ネイティブレベルで話す2人の会話に全く入れない時もありました。

今振り返るとその場の雰囲気に飲まれていたり、尻込みしていたり、上手く話せない自分を恥ずかしく思う余計な気持ちが毎回邪魔していたなぁと思います。

そんな自分も悔しかったです。

今でもまだ緊張はしたりするけれど、英語のみでの会議やグループワークもこなせるようになりました。

相手の言うことを大体間違いなく聞き取り、物おじせずに自分の意見を伝えられるようにまでにはなりました。

海外大学院生活で、英語力が伸びたのか?

では、海外大学院生活で、英語力が伸びたのか? 劇的とは言わずとも、かなり伸びたと思います。英語を実践的に使う機会は、日本に比べて圧倒的に増えました。使える語彙もかなり増えた気がします。でも、大切なことは別にあると思います。

英語力そのものが劇的に伸びたというよりは、「完璧に、上手に伝えなければいけないということへの諦めの境地」がそうさせた気がしています。
日本語が通じない中で生活する中で、沢山のフラストレーションを抱えながらも、「今相手に自分の想いを何とか伝えないと詰む」みたいな場面の積み重ねが自分のスタンスを変えました。もう、ここで伝えるしかねーー! という状態です。

「英語を英語と思わない」 というスタンス


そして何より「英語を英語と思わない」このスタンスがとても大切だと思います。日本にいたときは自分は周りと比較して「英語ができる方」だと思っていたし、何ならちょっと鼻にかけていたこともあったと思います。ダサかったです(笑)
北欧に来てから自分は「英語ができない人」になったと思いました。

でも振り返ると、この「英語ができる・できない」という気持ちそのものが邪魔だったと感じます。

何が問題か。「英語がどうたら〜」と思っている間は、コミュニケーションやその場に集中していません。これが一番の問題だと思います。
「うわ、英語で話せてる・話しかけられてる!」とか「これどうやって英語で伝えるんだっけ、できね〜」みたいな雑念。意識的にも無意識的にも、つい出てきてしまうのは分かりますが、正直邪魔です(笑)

大切なのは、相手との会話・場に集中すること。相手が何を伝えたいのか、自分が何を伝えるかに集中すること。
コミュニケーションにおいては「英語は手段」でありそれ以上でも以下でもないです。英語(言葉)に意識を向けなくなり、伝えたいことそのものに意識が向いた時が、相手と対話ができる準備が整ったといえると思います。

英語は別にペラペラでなくて良い

英語は別にペラペラでなくて良いです。前職の上司の方はお世辞にも英語が流暢ではなかったけど、仕事のために相手の言いたいことに集中し、要旨を聞きとってしっかり自分の言いたいことを伝え、コミュニケーションを取って仕事を進めていました。

自分の今の英語力の土台になっているのは、受験や学校を通した勉強だと本当に思います。もちろん学校の勉強だけでは「話す」「聴く」実践経験が足りなかったので補う必要があったけれど、それでもベースになっています。大切なのは実践経験と慣れと、上記のスタンスです。このスタンスは、留学に行かなくても日本で身につけられると思います。

なので「英語ができるとカッコいい」とか「できないとカッコ悪い」みたいな雰囲気の方が、日本人の英語でのコミュニケーションを阻害しているかもしれません。どちらにせよ、上記のスタンスを身につける邪魔になりえます。本来コミュニケーションにカッコいいも悪いもないと思います。

憧れが原動力になる時もあるからその気持ち自体は否定しません。
でも何より、違う国の人と会話が、対話ができる、文章が読める、心が交わせることの喜び。

それが英語の一番本質で、素敵な所ではないでしょうか。
何だかんだ基本なことを、自分は気づくのに大分時間がかかってしまったけど仕方ないです。他の方の何か気づきや参考になれば嬉しいなと思います。

卒業まであと半年弱、修士論文がんばります。


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