休みが苦手な人

昔はそんな人、いないと思ってた。休みの日はここへ行こうあれをしようと、平日の頭はパンパンだったからだ。無いなら無いで、母と犬と散歩でもしてのんびり過ごそう、そんな感じだった。
社会人になり、知り合い誰1人いない街での一人暮らしとなった。街のことを知りたくて、休みの日はぷらっと出かけて美味しいランチを食べた。月に1回は実家に帰り、母と犬に甘え、友人と会い、地元の空気を吸って英気を養った。そう、この頃までは休みが大好きかつ得意だった。
明らかに変わったのは母が亡くなってからだ。その前の犬が亡くなった時から、変わり出していたのだが。今や実家に帰っても自分で全てをやらねばならず、がらんとした家で母と犬との思い出と向き合うのは胸が痛すぎて、蓋をしてしまう。友人のことは大好きだし、友人がいなければ地元に帰ってこないのだけれど、やはり色々と昔のようにはいかない。
そんなうちに年末年始やGWの大型連休というものが、やけに苦手になった。有意義に過ごせないのである。休むことは大好きなのだが。だから「苦手」という言葉がピッタリだ。まぁ誰も私がどう過ごそうと気にしていないし、「おひとり様上等!」という姿勢でいれば済む話だが、厄介なのは、自問自答しても感じるということだ。「私はこれでいいのか??」と。ただし、心の底から寂しいという気持ちは無いと感じている。決して意地ではない。だからこそ、このままでいいのか分からないのだ。きっと母が見たら悲しむだろうな。この生き方は自分の世界を狭めてるのかな。友人との関係はこの先もっと変わっていってしまうのかな。こんなことで脳が渦巻く度、仕事に追われてヘトヘトになってる平日の方がよっぽど自己肯定感が上がり、良いと感じる。あー、やっぱり休みが苦手だ。好きだけど。

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