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税理士業界の中でスモールビジネスを歩んできたBesoが、税務特化型のSaaS開発に取り組むことになった理由。手段としてのスタートアップと理想の未来(前半)

はじめまして。

株式会社Beso代表取締役の白木(https://twitter.com/JunoShiraki)です。

私は現在、スタートアップ企業として、税務SaaS「ZoooU(ゾー)」の開発を行い、慌ただしい日々を送っています。課題が山積みで、1日が一瞬で過ぎていくようです。

ですが2021年6月まで、株式会社Besoはスモールビジネスの道を着実に進んでいました。

なぜ、Besoはスタートアップとして税務SaaS「ZoooU(ゾー)」を開発するに至ったのか?

この記事は、税理士事務所の所長先生やスタッフの方々、企業の代表や経理の方々、BPO記帳代行企業の代表や実務担当の方に、ご覧いただけると特に嬉しく思います。

なぜなら、ZoooUというプロダクトは

・税理士業務が回らない
・業務が属人化していて、引継ぎができない
・業務が多く、いろいろな細かい情報を忘れてしまう
・業務体制の改善方法が分からない
・そもそも何が課題か分からない
・担当者のフォローに時間がかかる
・教育に時間がさけない

という悩みをお持ちの、税理士事務所で働く方々のために開発したからです。


1.税務SaaS「ZoooU(ゾー)」オープンβ版リリースと先行紹介イベント

2022年6月15日、株式会社Besoは税務SaaS「ZoooU(ゾー)」のオープンβ版をリリース(無償提供)します。


また、2022年6月23日には先行紹介イベントを開催します!

※「税理士業務における情報分散」「顧客情報の管理」「業務の引継ぎ」に日々難しさを感じている税理士事務所の方々や、税理士事務所とのやり取りを効率化したい企業の方々は、ぜひご参加ください!


それに合わせ、今回は「株式会社Beso創業まで」のお話をさせていただきます。




2.簡単な自己紹介

白木 淳郎(しらきじゅんお)| 株式会社Beso 代表取締役 Founder CEO
26歳までプロ野球選手として活躍後、税理士業界に転職。
中堅~小規模の税理士法人において、売上数十億~数千万円の税務会計やコンサル案件に多数従事。

永らく変革のない税理士業界に破壊的な革命を起こすために2019年9月にBesoを創業。「クラウド会計のフル活用」「月次決算」「経営のリアルタイム化」により、企業の成長に尽力。
そして開業から1年で、freee5つ★認定アドバイザー資格を取得(freee史上最短最速記録樹立)

2年で300社のfreee導入、freee内製化支援により、企業をサポート。 
2021年より、税務SaaSの開発に取り組んでいる。



3.なぜ元プロ野球選手が税務SaaSを開発することになったのか?

スモールビジネスの中で税務会計業務を行っていた人間が(さらに言うと、26歳までプロ野球選手だった人間が)、なぜ税務SaaSを開発することになったのか?
話は、25歳で野球を引退した次の日にまでさかのぼります。



4.プロ野球を引退した次の日から簿記3級を受けようと決心。公認会計士の受験時代(2010~2012年)

私は、25歳から2年間公認会計士を目指し始めました。

そもそも私は、3歳から25歳まで、ずっと野球だけをしてきました。高校を卒業したあとはプロ野球を目指し、各地の独立リーグなどで必死にもがいていました。(この話はまた追々させていただきます)

そこから、なぜ畑違いの公認会計士になろうと思ったのか?

その理由の1つ目は「自分が高卒だったので何か強力な資格がないと厳しいな」と感じたこと。2つ目は「綺麗なオフィスで働けてカッコいいな」という小学生じみた理由でした。

そんなこんなで、野球を引退した次の日から簿記3級を受けようと決心。市販の「猫が教えてくれる教科書的な本」を買ってきて、昼夜問わずに勉強を始めました。

その結果、2週間で3級をほぼ満点でクリア。

次の3か月後に行われた2級の試験も、あっさり満点近くでクリアしました。(自慢かよって感じですがww)

ですが、ここから、地獄の日々が始まります。。。

「これなら公認会計士の試験もいけるんじゃないか」という勘違いを起こしたまま、大原の公認会計士の1. 5年コースのスタートを迎えます。

いざ授業が始まってみると、想像以上の勉強ボリューム。また、そもそも勉強方法が確立できていなかったため、朝7時から夜遅くまで毎日勉強しても、点数がとれない日々が続きました。

そんな状態なので、あえなく短答式2回受験するも、合格はできませんでした。



5.小学生みたいな野望と大きくなるモヤモヤ。税理士事務所での勤務時代(2013~2017年)

会計士試験を2回受験し、見事に2回落ちます。

勉強を継続するか迷いました。

年齢も年齢ということで(当時28歳)、実務も積まないとまずいなと思い、それだったら働きながらでもチャレンジできる税理士試験に移行しようと決意します。

そして、
           
・税務会計を中心に企業のサポートができる      
・経営に興味があったので経営者と経営的な話ができる

という点に魅力を感じました。

なぜその2点を魅力に感じたのか?

それは
・様々な企業が「日々どのように経営をしているか」にとても興味があった
・どの職種よりも「様々な経営者の近くにいる」ことができる
・「生々しい企業実態」を見ながら仕事ができる
・経営者と対等に話ができる

という考えがあったから。

その土台には「日本で一番でかい税理士法人を作るには、誰よりも経営を知る必要がある」という認識が反映されていたかもしれません。

また「優秀な税理士には税務能力では太刀打ちできない」と、自分自身がプレーヤーとして優れていないという自覚もありました。


その後、税理士の受験資格に必要な簿記1級を取得し、税理士への道を歩み始めます。
※高等学校卒業資格者は、簿記1級を取得したあとに税理士の受験を受けるという規則がある

税理士試験は、1回目で1科目を取得。

同時に就職活動も進め、30名規模の税理士事務所から採用していただきました。

当時を振り返ると、私はエクセルもワードも使えない。そもそも野球以外何も分からない。ほぼ社会人1年目を、よく採用してくれたなと思います。採用していただいた会計事務所には、とても感謝しています。

ただ当時は、1日でも早く税理士になって日本で一番でかい税理士法人を作ろうと、小学生みたいな野望を抱いていました。

そんな野望を抱いたまま、資格も順調に合格し、1年目・2年目とキャリアを積んでいきます。
プロ野球選手から税理士業界への転職。

やっと順調になってきました。

ですが同時に、業界に対するモヤモヤは日に日に大きくなっていました。

そのモヤモヤとは

1.めちゃくちゃ作業が多い
2.顧問先1社あたりの生産性があまりにも低い
3.意外と経営者と経営的な話はしない(少ない)

というもの。

本気で面白くない

「税理士事務所で働くのはもうやめようかな」と思っていた時期が、一度ではなく幾度かありました。


6.転機の訪れ。財務コンサルティング事業の立ち上げ、仲田との出会い(2017~2019年)

財務コンサルティング事業に一生懸命だった頃、大変お世話になった顧問先様。

3つ目の税理士事務所で転機が訪れます。

その税理士事務所で私は、税務会計業務と並行して財務コンサルティングにチャレンジ。これがとても大きかった。

なぜ財務コンサルティングにチャレンジしたかというと

・そもそも税理士とは財務コンサルティング的なことをする職業だとイメージしていた
・業界に入ったときに、税務会計を軸に多角的にサポートできるスタイルを望んでいた

からです。


社内で新規サービスを開始することに、不安は全くありませんでした。「これは絶対に顧問先の成長のために取組む価値がある」と感じていたから。

最初は、まわりはほとんど批判的というか「何かいらんことしてるんやな」ぐらいにしか思われていなかったようです。

ですが私は、まったく何も感じていませんでした。それどころか、メンバーに熱く語っていました。できるだけメンバーを巻き込むために。

ちなみに、この税理士事務所で、仲田(Beso Groupの共同創業者COO兼税理士)と出会います。仲田とは、同期として2年半ほど一緒に働きました。(当時の仲田も、今と同じでぶっ飛んでました。)


私は税務顧問契約している顧問先様から対象案件をピックアップして、どんどん提案します。

すると、次々と受注が決まっていきました。

とはいえ、当時の税理士事務所において、財務コンサルティングは事業として確立されていないサービス。受注が決まるのはいいのですが、私には財務コンサルティングの経験はなく、社内に聞ける人は誰もいません。

そこから、本を読み漁り、ネットで調べ、独学で必死に勉強する日々が始まります。税務会計業務も並行して走っていたので、案件もひたすらこなしていました。

めちゃくちゃ忙しかったです。

どんな生活だったかというと、平日は、午前4時台に起きて、税理士試験の勉強をします。7時〜23時までは税務会計の仕事。日中は顧問先様との打合せ、夕方以降に事務所へ帰り、税務会計の仕事と、コンサルの準備。23時から1時間勉強して寝る、という感じ。土日も似たり寄ったりでした。


そうやって、経営者への財務コンサルティングの型を作っていきました。

まず、提案前に経営者へヒアリングを行うことから始めます。

・企業が、経営者が、どういうことを実現したいのか?
・現状の本質的な課題は何か?
・財務的な改善ポイントは何か?

その後、経営者と徹底的にディスカッションを行います。
定性的な情報を十分に得たうえで、やっと「あるべきロードマップ」を作成して、提案する。

結果、売上数十億~数千万円の税務会計やコンサル案件に、多数従事することができました。

ある程度結果が出始めてからは、税理士事務所内のほとんどのメンバーも協力してくれるようになり、周りの方々のサポートも得ることができ、事業として形になってきました。

何より、顧問先様へ「めちゃくちゃ価値のあることを提案できている」という実感がありました。

業界としては、もっともっと税務会計を中心としたプラットフォーマー的なスタイルにしていかないといけない

と、勝手に使命感に燃えていました。



7.そして、税理士業界の本質的な課題へ

財務コンサルティング事業の立ち上げ、という成功体験をした先に見えてきた、顧問先様と税理士事務所の本当の悩み、痛みがありました。

それは特に、中小企業の財務コンサルティングにおいて感じた2つの課題です。

①月次決算
・会計が締まらないので、月次決算ができない
・または、会計が締まるのが遅いので、月次決算が遅れる

②あいまいな管理会計・財務会計
・経営戦略に関わる数字(管理会計・財務会計)があいまいな社内の状況
・結果、財務コンサルティングの内容が不確実になる

そして、以下が必須だと考えるようになりました。

・顧問先様の体制構築(月次決算ができる)
・会計事務所側の業務オペレーションの見直し
・会計事務所側の社内マネジメント体制の構築
・会計事務所側の経営戦略の見直し

なぜなら、税理士事務所が「売上を上げる財務コンサルティング事業」を行うためには

・税務会計業務以外にの作業に取組める時間の捻出
・税理士事務所の収益構造の見直し

が必要となるからです。


ですが、この時点で

・日々の業務をこなしながら、経営を行うのは非常に難しい
・中々採用・定着が上手く進まない

という本質的な課題にたどり着くまでには、もう少し経験と失敗が必要でした。


ここまでが、Beso創業直前までの話です。
※後半では、Besoの創業のきっかけから、スタートアップに至るまでをお話します!



8.ZoooUオープンβ版のリリースについて

株式会社Besoは、税理士事務所の業務における属人化を解決し、付加価値業務への時間を創るため、税理士事務所専用コミュニケーション&業務管理システム「ZoooU」のオープンβ版を2022年6月15日にリリースします。

「ZoooU」は税理士事務所視点の税務会計業務特化型プロダクトです。

税務会計業務を構造的に解決するため、すべての業務を分析/分類しました。3層設計により、情報を一元化。長期的に使えば使うほど、情報に価値が生まれます。



9.「ZoooUオープンβ版リリース」先行紹介イベントを行います!

また、リリースを記念して、6月23日に先行イベントを開催します!
「税理士業務における情報分散」「顧客情報の管理」「業務の引継ぎ」に日々難しさを感じている税理士事務所の方々や、税理士事務所とのやり取りを効率化したい企業の方々は、ぜひご参加ください!

Peatixイベントページ:https://beso-seminar-zooou-launch-event.peatix.com/view
開催日時:2022年6月23日(木)14:00~15:30
場所:Zoom
定員:100名
参加費:無料
※イベント日時までにzoomURLをお送りいたします。



10.いっしょに税理士業界を変えていくメンバー募集中!

現在Besoでは、いっしょに税理士業界を変えていくメンバーを募集しています!ぜひカジュアル面談をしましょう!

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