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観測点に戻ってみたら

ヨガを始めて10年以上。やればやるほどどんどん難しいポーズも出来る様になった最初の5年ちょっとは、何かに取り憑かれたように毎日毎日足繁くスタジオに通っていました。私はこれを一生続けていくんだろうなと思ったり。

それからティーチャートレーニングを受けて指導者となり、同時にセラピストとしての身体や動きの理解も経験とトレーニングを積むごとに深まり、その頃にはヨガの捉え方も、身体をがっつり動かすエクササイズのひとつだけではなく、生き方の指針的なものへと変化していきます。そしてバレエと出会って、「身体を動かす」部分がヨガである必要がなくなってきました。

なんてカッコつけて言つてみましたが、実際は、できないことがほとんどなくなっていたヨガのクラスより(とはいえ練習を続けることで学ぶことは決して尽きないのですが)、できないことだらけのバレエレッスンの方が断然面白くなっただけ。笑

自主練習をきっちりやる自制力が限りなく残念な私は、ちょこっとヨガのポーズでストレッチ、と言うことは日常的にやっているものの、クラスを受けるように、1時間なり1時間半なりとしっかり自主練習がどうしてもできず、全身くまなくきっちり伸ばすことはほぼなくなっていました。

週2-3回のバレエレッスンと週1回の乗馬、週4回のヨガ指導でのデモンストレーションに、割と体力勝負なセラピストの仕事。そして1日に2万歩以上歩く週1回の厩務作業ボランティア。とまあ、日々これでもかと身体を動かしているで(何ならチェロを担いでのレッスンや練習スタジオへの移動もなかなかの力仕事)、今の住まいの近くにはホットヨガのスタジオもあることだし、そこでしっかりと身体中を伸ばしたら気持ちいいだろうなと思いつつも、身体を休めるのも大事よね、とだらけ始めると止まらなくなること早数ヶ月。

最近、踊っていても、馬に乗っていても、以前ほど身体の柔軟性がなくなってきているのと、身体の使い方のバランスが崩れてきていることがとても気になっていました。ラッキーなことに腰痛とは全く無縁ながらも、最近腰や背中の張りもなんとなくずっとあるような。こんな時はヨガだよねえ、と思いつつ、でもじかんないよねえ、とだらだら。笑

おまけに、光熱費込みの部屋に暮らしているものの、光熱費高騰で(設定が同建物内の大家さんコントロール故に)いまだ暖房がついていない部屋の薄ら寒さもあって、これは今やるしかないと、近所のホットヨガスタジオで1ヶ月のトライアルパスを購入しました。とにかく身体を温めて伸ばそうと言う魂胆です。

そして今朝行ってきました。
自分が指導をする時には、クライアントのレベルに合わせてデモンストレーションをするので気がつかなかったのですが、自分のレベルで伸ばそうとすると、思った以上に身体が伸びない。そして満遍なく、かつほんのりと力を入れ続けたいところが抜けてしまったり、リラックスしていたい場所が力んでしまったり。

きっとバレエでも乗馬でも同じことが起こっているのだと思いますが、どちらもまだまだ自分のものにするには程遠いところにいるので、細かく感じ取ることができないし、無意識にズルもしがちなので、気づけないことがたくさんあります。

ところがヨガのポーズに関しては、コンスタントにずっと練習して、試行錯誤を経て理解も深まっているし、そもそもゆっくりとしたペースなので自分の中で何が起こっているのかに気づきやすいのです。

大人の身体がうまく動かせないのは、筋力や柔軟性そのものよりも、使いたいところの力が抜けてしまうのと、リラックスさせたいところが力んでしまうところに起因することがほとんどではないかと日々感じているのですが、まさにそのまんま。

施術をしている時に、自分の手を通して、クライアントの身体の中で何が起こっているのかを感じられるのと同じことが、自分の身体に関しては、手で触れること以上にヨガで感じられるんだと言うことを改めて確認したのでした。

セルフプラクティスをしっかり出来るようになるのが一番なのですが、とりあえずこの1ヶ月はスタジオという空間の力を借りて、しっかり整えていこうと決意を新たにしつつ、立て続けに体調不良によるキャンセルが続いて、急遽1日休みになったのをいいことに、昼間からワイン片手にnoteを書いている土曜の午後であります。


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