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カルマ


カルマ



 我々がなした行ないの情報が、カルマの種子といわれ、

 このカルマの種子が、我々の心の奥へ奥へと入っていく。

 心の一番奥に、このカルマの種子がぶつかると、

 跳ね返り、

 逆にこの世界へとフィードバックしてくる。

 そして、過去に自らがなした行ないの果報が、この世に現前する。

 これが「カルマの法則」である。


 しかしこれには、もう一つ重要な問題がある。

 それは、この心というのは、水のようなものであるということである。

 そしてカルマの種子というのは、絵の具をしみこませたスポンジ玉のようなものであるということだ。


 つまり、たとえば悪業という黒い絵の具をしみこませたスポンジ玉が、心という水に満ちたプールの中を進み、あっち側にぶつかってまた戻ってくるわけだが、

 このスポンジが水の中を進んでいる間に、当然、スポンジにしみこんだ黒い絵の具は、プールの水を黒く汚していく。


 つまり、「悪業をおかすと苦しみがやってくる」というのは真実だが、

 それ以上に怖いのは、「悪業をおかすと心がけがれる」ということなのだ。

 なぜなら、心の清らかさ、純粋さこそが、真の幸福の条件なのだから。


 過去におかしてしまった悪業に関しては、もうしょうがない。

 できるだけ早く、その果報である苦しみを受けることだ。

 なぜなら、カルマの種子を長く心の中に置いておけばおくほど、心はけがれるからだ。


 よって、自然に生じた苦しみは喜ぼう。

 自分を苦しめてくれる人に感謝しよう。

 苦しみから逃げるのはやめよう。

 そして二度と、悪を積むのはやめよう。


Sri Shavari

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