ミス・レモン

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最近の記事

#8 「魂の計測」

これは実家に住んでいた頃のエピソードだ。 休日の朝、おもむろに私は体重計に向かっていた。と言うのもなんだか最近太ったような気がして、流石に現実を見た方がいいと思ったからである。 朝起きてすぐくらいだったので、パジャマ姿で計測をした。 体重計「48.7」 ははぁん。なるほど、そう来たか。 私の身長や体格から言って、だいたい48キロジャストがちょうど良い具合だった。この分だと少々、オーバーしていた。 私「お母さん、今はかったら48.7だったよ。やっぱ太ったんだよ、あたし

    • #7 日記 「生姜先輩」

      私は普段、基本的に自炊をして生活している。節約ということもあるし、冷凍しておけばレンジで温めるだけですぐに食べられるから何かと作り置きなどしてやりくりしている。 また、関係ないが私は大変な冷え性であるため、必ずと言っていいほど生姜をストックしている。 なんの料理をするにも基本的に生姜を忍ばせることで、体に気づかれないように温活するという「忍び温活」というオリジナルの対策をしている。 効果のほどがどれくらいかはさておき、気持ち的にはあったまっている。 ある日、いつものよ

      • #6 「ままならない夢の話」

        他人の夢の話ほどリアクションに困るものはないと思う。そんなこと分かっているのに、またしても私は前に見た夢の話をしてしまうのだった… ※以下、夢で見た話 私はまだ日が登ってすぐ、体感としては朝の6時くらいに1人でお洒落なカフェに入って行った。アイボリーを基調とした壁紙と木目調の椅子やテーブルが特徴的な素敵なカフェだった。 正直、1人で入るようなカフェではなかったと思うが、夢の中の私はさも当たり前かのように店に入って行った。 なぜ夢の中の私は、そんなにも自信満々にそのカフ

        • #5 日記 「夢の話」

          冬の日。朝起きると、寝ている時に見た夢を鮮明に思い出した。 ※今から書くことは全部私が見た夢の話なので、決して実際に起こったことではない。あと、他人の夢の話ってつまらないけど1人じゃ消化しきれなかったから書いてしまった… いつの時代かも分からないが、ある町で営まれている製作所のようなあるいは工場のような場面が広がっていた。その工場には、工場長と思しきおじいさんが1人いた。 夢を見続けていると、突然場面がニュース中継のヘリ上空の映像に変わった。映像には、なぜか破壊された工

        #8 「魂の計測」

          #4 「ダブルチャックの悲劇」

          今回は日記というより、私の子どもの頃の思い出話を書こうと思う。 時は小学生時代に遡る。 あれは確か、小学校4年生の時だったと記憶している。 私が住んでいた地域は冬になるとかなりの積雪量になるため、登下校で寒くないように膝より少し下の丈のコートを着ることが多かった。 当時私は、いわゆるモッズコートのような小学生にしては(ちなみに学年の中では小柄な方だった)重量感のあるコートを着て登下校していた。 朝、いつものように登校し、玄関で雪を払い他の所が濡れるもの気になったので、

          #4 「ダブルチャックの悲劇」

          #3 日記 「ぬくもりドーナツ」

          平日の夜。仕事を終えた姉と雑談をしていた時のことだった。ちなみに姉は次の日仕事が休みだったため、明日の予定について希望を膨らませていた。 姉「あ〜明日街にくり出そうかなぁ。あたしさ、友達にクリスピークリームドーナツってとこのオリジナルグレーズド?あれ、すっごい美味しいよって教えてもらったんだよね〜。どうしよう食べに行こうかな。あんたも来る?」 行きたい気持ちはやまやまだった。でも、その時の私は、あまり食費にお金をかけられず、かつあまり交通費も出したくない時期であったため、

          #3 日記 「ぬくもりドーナツ」

          #2 日記 「中華丼を越えて」

          とにかくお腹が空いている。 空腹という二文字だけが頭の中を占拠している。 女性なら分かっていただける方も多いかと思うが、生理前の異常な食欲に私は毎月心を乱されている。 この間なんて、たしか18時くらいに夜ご飯を食べ終わって、そこから1時間もしないうちにしっかり空腹になっていた。 その時は家に1人だったので、普段ならしないが、声に出して自問自答を続けていた。 私「あぁ、お腹すいた。今なら、どんぶりの中華丼食べれる。いやでも、さっき一食分は食べたわけだし、そんなやり過ぎだ

          #2 日記 「中華丼を越えて」

          #1 日記 「姉のお腹」

          姉が仕事を終えて21時過ぎに帰宅してきた。 帰宅してすぐに入浴するとのことだったので、いそいそと服を脱いで準備をしていた時だった。 姉「ちょっと!これ見て!お腹の中心にこんなの珍しくない?!」 服を半脱ぎ状態でとても年頃の女とは思えない格好で私に近づいてきた。 よく見ると、へそのちょうど上のあたり、お腹の中心に赤ニキビができていた。 私「ほんとだ…これはなかなかないね…」 私も私で、姉の腹にできた赤ニキビをさも貴重な生き物を発見したかのようなリアクションで観察してし

          #1 日記 「姉のお腹」