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発酵で遊ぼ! その4. ぬか漬けの章

私は糠漬けが大好きです。

夏の暑い時は、ぬか床の発酵も元気です。
ちょうどよく漬かった野菜を、温かい糠床から取りだし、冷蔵庫に移して、冷たくして食べます。
とてもおいしいですよね。
育っていくぬか床は、コンブチャや塩麹と同じように、
手入れや工夫の余地があるところも、
ペットを育てるようで面白いと思っています。

でも私には教えてくれる人がなく、経験も浅いです。
それなのに、 見様見真似でやっていますので、
おいしいのは、「まずくなり始める直前まで」です。

つまり、私のぬか漬けは、漬け始めてしばらくすると、
じわじわとまずくなっていってしまうのです。😢

簡単に始められる「もうできているぬか床パック」でも、
たまに自分で、ぬかを煎って作ってみた ぬか床でも、
最初はいいのですが、だんだん味が落ちてきます。

要するに下手なのですが、いろいろ頑張って何かを足しても、
余計にこじらせるというか、だんだんに回復できなくなってきて、
そのうちに寒くなってきて発酵もゆっくりになり、
また来年・・そういうことを、繰り返しています。

「お姑さんやお母さんの自慢の糠床を、
お嫁入りのときに分けてもらって、新婚家庭で漬け始める。
失敗を繰り返しながら、安定した糠床作りに成功する。
やがて自分の娘や、お嫁さんに分けてあげる。
こうして糠床はフォーエバーになるのである」

みたいなことが昔は普通だったそうで
そういう伝統に、私はとても憧れます。

私の実家は、胡瓜の浅漬けと、冬の白菜漬けの他は、
漬物はお土産で もらうか、スーパーで買うものでした。

昔、八百屋さんの店先の大きな空色のポリの樽に、
よくわからない黄土色のものが入っていて、
お客さんに言われると、おじさんが手を入れて野菜を取り出し、
ちょっとしごいてビニールに入れて渡していました。
それがなんであるかを、知らない子供だったのです。

ぬか漬けは、大人になってから居酒屋で初めて食べて、
おいしくて、いっぺんに好きになりました。
買うこともありましたが、本格的に好きになったのは、
結婚して、自分でやるようになってからです。

最初は、発酵食品であることも、全然意識していませんでした。
ぬか床の甘酸っぱい味が、漬けておくと野菜に移るのだ、
としか思っていなかったのです。

いざ始めてみますと、捨て漬けをしているうちに、
しょっぱいだけだったのが、だんだん美味しくなっていきます。
やがて、甘酸っぱく少し しょっぱく、と、味が整っていきます。
初めて 自分がおいしいと思えるところにたどり着いた時は
とても嬉しかったです。

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失敗は数えきれません。

ビギナーズラックで上手くできたのに気を良くして、一度にたくさん作ろうと、
糠床の中のいろいろな菌の都合も考えず、
小さな糠床にぎっしり野菜を入れたら、全然駄目でした。

そのときは、まずくできた理由はわかっていません。
マリネのビネガーのように、野菜が糠に触れていれば
自然においしくできるもの、と思い込んでいたからです。

それでも、おいしいぬか漬けが食べたくて、地味に続けています。

私が師匠として勝手に弟子入りをしているのは、
ネットで出会った、発酵食品のサイト、
「ハピパリ!」の管理人、すえさやさんです。

すえさやさんは、糠漬けだけでなく、発酵の国の全権大使のように、
面白いこと、役立つことをたくさん教えてくれます。


「ハピパリ!」には、ぬか漬けのお部屋もありまして、
「糠漬けがまずい6つの原因」と、解決策も教えてくれています。

私は、「6つのまずい」のうち、「苦くなる」以外は、みんな経験しました。

私のぬか漬けは、前述のように、最初は まあまあいいのですが、
そのうちゆるい坂を滑り降りるように衰退していき、
その間たいていいつも、しょっぱすぎたり、
酸っぱくなくなったり、かと思えば、酸っぱすぎたり・・・😩
いつでもおいしいぬか漬けが食べられるのは、いつの日か。

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食べるのを忘れてしょっぱくなってしまったのを 塩抜き中です。


今年のぬか漬けは、すぐつけられる、パックのぬか床から始めました。
そこへ、煎りぬかを足したり、いろいろ手を加えまして、
かなりいい線に行ったのですが、
2ヶ月ぐらいで、やはり物足りない味になってしまいました。

そこで、おそるおそる、常温で作ってみることを始めました。
コロナウイルスの時代で、ずっと家にいますので、
お世話もしやすいかと思ったのです。

かき混ぜるのは日に3回ぐらいですが、
手を入れると温かく、水気たっぷりの糠床は、
冷蔵庫で凍えているよりも、ずっと元気のようです。

かき混ぜるたびに、特有の香りが立ち、
ぬか床も喜んでくれて、

今日も僕は発酵しています!
お母さんも元気?

と、話しかけてくれるようです。(妄想です)

毎日何かしらを漬けるとよいそうなので、
野菜クズは別に取り分けておきます。

教わった通り、かき混ぜるのは日に3回、水分と塩分に注意し、
旨味回復を目指して、毎日野菜クズも入れ、
米麹と鷹の爪、昆布も足してみました。

まずくなったぬか床がおいしくなるまで、
2ヶ月ぐらいかかるそうです。
せっかちな自分ですが、気を長く待とうと思います。

この記事は、ぬか漬け作りのガイドではなく、
自分の失敗の記録のようになりましたので、
これから作ろうという方の参考にはなりません、すみません。

日本の発酵食品には、ぬか漬けをはじめ、
納豆、味噌、醤油、塩麹、酢・・など、
おいしくて体にいいものがたくさんあります。

ご紹介した すえさやさんのサイト、「ハピパリ!」
は、入門からプロ級まで、
役に立つ楽しい記事でいっぱいです。

ここにご紹介させていただきますので、
ご興味のある方は、ぜひ、遊びに行ってください。




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