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【つれづれ日記】テレビ、ドラマ、映画<2022年11月14日>

 録画してあったNHK『アナザーストーリーズ 運命の分岐点 熱気が生んだ真夜中の解放区〜オールナイトニッポン伝説〜』を観る。調べてみたら、初回は2年前の、その再放送だった。同様に、先日観たBS-TBS『X年後の関係者たち あのムーブメントの舞台裏 幻冬舎』ともども、今後の糧となる指針がたくさんあった。何かを観たり読んだり聞いたりするとすぐに感化され、ネタに結びつけてしまう。まるで若手漫才師のようだ。

 NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、もちろん始まった当初から毎週欠かさずに観ている。三谷幸喜脚本の大河ドラマは『新選組!』『真田丸』に続き、すべて追いかけているが、“静”と“動”が織り成す人物描写、心理がツボなのである。
 1月にスタートした同作も、はや第43話。残りはたったの5回。毎回のように騙し討ちやら殺戮が繰り広げられ、「残虐」「そんな殺生な……」と全国の視聴者を嘆き悲しませているが、われわれの日常だって、「妬み」「嫉み」「足の引っ張り合い」じゃないか。そんな“皮肉”も込めた、作者の選なのだと思いますよ。

 ドラマはNHKとWOWOWの質が群を抜いている、というのが近年の持論だが、カンテレ(関西テレビ)制作『エルピス-希望、あるいは災い-』は挑戦的で異質。大根仁演出ということを後から知って、あわてて“追っかけ観”を始めたが、スポンサーやらなんやらの“忖度”や“妨害”で、すっかり色を失った民放ドラマとは思えないグレードの高さなのだ。
 そもそも、鈴木亮平がタバコを吸う。それだけでも現代においてはチャレンジである。大根仁のドラマには、必ず喫煙シーンが登場する。しかもバカバカ吸う。大好きだ。
 脚本を担当する渡辺あや氏のインタビューを東京新聞WEB(11月7日配信)で読んだ。扱うネタの危うさが与える影響を考え、何度も挫けそうになったところを、カンテレの佐野亜裕美プロデューサーに押し戻されたそう。いや、そもそもこの企画を実現するために佐野氏はTBSを退職し、カンテレに再就職した模様。気骨のある人は、どの業界にも少なからず存在するものだ。彼女のインタビューをぜひとも読んでみたい。

 プー太郎、引きこもりのこの期間、映画もたくさん観た。といっても、映画館で観たのは『LOVE LIFE』(深田晃司監督)のみ。深田監督については、そのうち1記事で書こうと思っている。
 記憶にあるものだけ列挙。
『岸辺の旅』(黒沢清監督、湯本香樹実原作)
『クリーピー 偽りの隣人』(黒沢清監督、前川裕原作)
『散歩する侵略者』(黒沢清監督、前川知大原作)
『よこがお』(深田晃司監督、脚本)
『本気のしるし 劇場版』(深田晃司監督、星里もちる原作)
『淵に立つ』(深田晃司監督、脚本)
『告白』(中島哲也監督、湊かなえ原作)
『望み』(堤幸彦監督、雫井脩介原作)
『護られなかった者たちへ』(瀬々敬久監督、中山七里原作)
『空白』(𠮷田恵輔監督・脚本)

 ふたたびドラマの話。NHK『オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ』シーズン2(オダギリジョー演出、脚本)は、去年の1に続き、ぶっ飛び具合、ハチャメチャぶりを大いに堪能した。三谷幸喜作品同様、出演者全員の個性が存分に放たれており、全員を愛おしく思える快作だ。
 北大路欣也主演で新たにシリーズ化されている時代劇専門チャンネル&BSフジ『三屋清左衛門残日録』(藤沢周平原作)もさることながら、1993年にNHK金曜時代劇で放送された『清左衛門残日録』(竹山洋脚本)をおよそ30年ぶりに視聴し感涙。それがなぜかCS歌謡ポップスチャンネルで、というのが不思議だったが、稀代の名優・仲代達矢の凄みに魅入られる。しっかりと稼いで、DVD-BOXを購入したい。

 余談だが、佐賀にいる当時、細々こそこそとブログをやっていた(憶えてる人、いないだろうなぁ)のだが、そのタイトルは、こちらから拝借したのだ。それに気づいたのはミヤちゃんこと宮崎正博のみ。ちなみにこのミヤちゃん、仲代版『清左衛門~』のDVD-BOXを持っているらしい。

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