ゼロ。
8月後半に差し掛かると、カウントダウンがはじまる。
そう、始業式までのカウントダウン。
夏休みの最終日、8月31日が”ゼロ”になる日。
9月になると新学期がはじまるのが、憂鬱でたまらない。
山のように出された宿題は、本当は長い長い夏休みを、
計画的に有意義に過ごせるようにということなのだろうけど、
ラスト2〜3日でやるものだから、あんまり身になっていない。
私は追い込まれてからやるタイプ、という性格診断ができるだけだった。
涙目になりながらゼロ日が終わる頃、
無理やり宿題を終わらせて、私の気力もゼロになる。
アイスを食べながら、大好きなアニメを見て過ごした日々が恋しくてたまらない…
夏が終われば、今年も終わりに近づいていく。
明日から変わってしまう毎日に不安を感じる。
夏生まれの私は、夏休み中に誕生日を迎えるけれど、
ただ年齢だけが1つ増えただけで、私自身はなにも変わらない。
というより、
今が変わってしまうことが、少しずつ大人になっていくことが、
なんだか無性に怖かったのだと思う。
新学期がはじまったら、さっそく席替えがある。
誰と隣の席になるんだろう?
仲のいいあの子と、近くの席になれるかな?
そんなもやもやとした気持ちを抱えながら、
「いってきます」と言う気持ちも、足取りが重い。
だけど、いつのまにか、これが日常に変わっていく瞬間がある。
自転車をこぎ出すときのように、
ゼロから踏み出す一歩は重いけれど、進んでしまえばきっと大丈夫。
最初の一歩だけ頑張ってみよう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?