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「丸善の三階」に行ってみた

ゴールデンウィーク中、久しぶりに大規模な本屋であてもなく本を選んでみたいなと思い、東京・丸の内に行き「丸善 丸の内本店」によってみました。

丸の内北口 改札前
丸善

八重洲ブックセンターが一旦営業を終了ということなので、東京駅には大きな本屋が丸善しかなくなってしまった。以前は二軒のはしごをしたものだ。八重洲ブックセンターのリニューアルオープンを強く望むところ。

本選びの前に腹ごしらえとしたいと思い咲に昼食。丸善はハヤシライス発祥の地とのことなので、せっかくと言うこともあり、早矢仕ライスを食べてみた。

ポークハヤシライス

量は全体に少なめだったけれど、そういうものを求めるものではないのだろう。もちろん、おいしかった。ハヤシライスを食べたあと、簡単に読めそうな新書を物色。結局、そのつもりはまったくなかったけれど、手に取って面白そうだったブルーバックスを5冊ほど買い込んでしまった。

帰りの電車までの時間つぶしのため「丸善の三階」というラウンジに入る。一時間通常は1,100円だそうだが、本を購入したおかげで700円程度に値下げされていた。(追加の一時間も550円から300円程度に値下げされていた。)

3階にはラウンジの他に窓際に座席があったが、喫茶で何か食べ物を注文しないと座れない様だった。おなかはそれなりに満たされていたし、トイレも近くなりそうだし、こちらのおしゃれなBGMがかかっているラウンジを選択した。本を読むためにお金を払うのは躊躇したが、もはや体験型の観光のようなものだと思い入ってみた。

一時間くらい、買った本を流し読みできればなと思っていたが、「直感を裏切る数学」が意外と面白く、気づくと時間が吸い取られてしまった。モンティ・ホール問題とか実数は数えられる無限かどうかとか良くわからなかったけれど、興味と思考を奪われた。

あと、「ロジックの世界」。アリストテレスから続く論理学が現代のAIの基礎的な理論につながっていく道筋がマンガを用いて記されている。これもよくはわからないけれど面白い。よくわからなかったからこそ、あとでラッセルのパラドックスとかカラスのパラドックスとか、ついつい調べてしまった。

良書のおかげで時間を忘れてしまっていた。もうすぐ入室して1時間を経過するところでふと時間に気づき、乗りかえも確認せずにラウンジを出た。帰りの道中でも本なんか読めるかなと思ったが、列車の中では集中することが出来ず、想定したよりも全く読み進めることができなかった。そういえば行きのバスでも本を携帯していたが、車中での時間の大部分は寝てすごしてしまった。

金を払って集中できる環境を買わないとまともに本も読めなくなっている自分を知る。普段だって、本を読むためにいちいちコーヒー店に行ってコーヒーを飲みながらでもないと普段はまともに読書していないのだ。1時間700円は高いなと思ったけれど、いい時間を過ごさせてもらったと思う。あと300円くらい払って、もう1時間くらい「丸善の三階」にいても良かったと思う次第だった。

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