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もうこの世からいなくなっているはずなのに



20歳になる前に、死ぬつもりだった。

最寄り駅のホームから
飛び降りて死ぬつもりだった。


でも死ねなかった。

また1年、生きてしまった。




20歳になる前に
死のうと思っていた私にとって、

20歳の年、そして21歳の年は
考えていなかった未来。


生きた心地がしなくて
自分が自分じゃないみたいな、

ずっとふわふわした気分で生きている。



20歳の6月、
うつ病と診断された。

精神疾患を抱えながら
生きることになった。



死にたい、消えたいという感情は
いくら薬を飲んでいたって

辛いことや苦しいことがあれば
お構いなしにやってくる。



薬を飲むようになってからは、
薬を飲む前の頃と比べて

確かにそういう気持ちを
持つことは減った気がするけれど

強い希死念慮に襲われた時は
相変わらず
カッターで傷つけたり
ホームから飛び降りたりする想像をする。




生きたくて生きてるんじゃない。

死ねないから
しょうがなく生きているだけなんだ。





2024年2月14日。

今日で私は21歳になった。


20歳になる前に
死のうと思っていた私にとって

21歳は、考えていなかった未来であり
真っ暗な未来だ。


正直、
20歳になってから1年、

生きていてよかったなんて
思った瞬間は一度も無かった。


むしろあの時死んじゃえばよかったなって。




この前、
もう誕生日が嬉しくなくなったなぁなんて話を
母にしたけれど、

そう感じるのは早すぎるよと母に言われた。


そうなのだろうか。

同い年、同世代の人たちは
そう感じないのだろうか。




19歳くらいから、
年齢を重ねることに重荷を感じていた。

プレッシャーを感じるようになった。


きっと私が死にたくなるのは
そんな重荷からも解放されたいから。

死ねば楽になれる。


そんな思考は
21歳になった今でも変わらないまま。





「いつか私が暮らす空は何色をしていますか」

とあるSNSのプロフィールに
書いた文章だ。


私が死んだ後の空はどんな色なのか、
私が死後暮らす空は何色なのか。

そんなことをぼんやりと考える時がある。


とっても単純な理由だけれど、
青色が好きだから
青い空であってほしい。

でもぱっきりとした青色じゃなくて
かなりの量の白を混ぜた
薄い青色の空がいい。

そこに細長い雲がいくつかあってほしい。




死にたい、消えたい。

そんな気持ちは、
薬によって抑えられているけれど

出来ることなら
今すぐにでも居なくなりたい。




でも自殺する想像をして
すぐに我に返る自分がいる。

きっと生きているのは
しょうがなく生きているってこともあるけれど

死ぬのが怖いっていうのもあるんだと思う。




私は実際、
飛び降り自殺で居なくなろうと思ったけれど

痛さとか
電車を利用する人に迷惑がかかることとか

そんなことばかり考えてしまって
実行出来ずにいる。



死ぬなら潔く何も考えないで
死にたいけれど、

自殺を踏みとどまらせる考えばかりが
私を邪魔するんだ。






2024.2.14  0:00



日付が変わった。

21歳になった。

21歳になってしまった。



また1年生き延びてしまった。


もうこの世からいなくなっているはずなのに。

生きてしまった。



21歳のうちに、
この世から居なくなれるだろうか。

ふと不安になる。


いや、居なくなれるだろうか、じゃない。


頑張って、消えるんだ、死ぬんだ。

早く楽になろう。




そんな歪んだ思考と共に
21歳の誕生日を迎えた。



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