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透明になれなかった僕たちのために/感想

こちらは11月上旬に発売になる、『君は月夜に光り輝く』の著者佐野徹夜氏の最新の遺伝子工学に触れた著者最高傑作!と評された一冊。愛用する読書メーターの献本プレゼントに当選し、一足先に手に取って読むことが出来た。

実質まだ発売前なので感想らしい感想は書けないのだが、読了後最初に感じたのは「遺伝子工学って、こんなにも進んでたんだ…?」という疑問で、しばし放心状態だった。

双子のアリオとユリオ、そして幼なじみの深雪は、物心がつくと同時に共通の狂気を抱き続けていた。そして中学生になると、ユリオがその想いに呑み込まれ、自ら命を絶つ。

透明になれなかった僕たちのために
佐野 徹夜

ストーリーはこのように始まる。

そもそも物心つくと同時に狂気を抱くというのはどういう状況なのだろうか。加えて双子のみならまだしも、幼馴染までその狂気が共通している。生育環境に問題があったのだろうか。また、中学生という多感な時期に片方が自殺などすればもう片方は死に囚われてしまうのでは…などと想像を膨らましながら読んだ。

正直なところ、結末というより私はその過程の話に関心が高く、もしこれが本当なら今後…などと読み終えた後から次々と疑問が沸き上がってきて、目下著者が参照した本などを手に取り読んでいるところである。

この小説をどう解釈したか、読者の感想が聞きたい。より多くの手に渡り、その印象を文として目にする機会が増えることを願って。

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