いきなり手術!そのまま入院2週間!この年になっての虫垂炎

忘れもしない蒸し暑く雷雨が襲ったお盆の朝。
恒例のお墓参りに出ようとした私を
襲ったのは何とも言えない腹痛だった。

一族の大事な行事なのに・・・


昨晩から腹痛の兆候はあったものの、そこまで気にしていなかった。
それより大事なのがお盆の墓参り。
ところが、最寄り駅まで着くころには
どうにも我慢できないほどに。
ちょっとだめかも知れない・・・・。

家族に断りの連絡を入れて自宅へUターン。
化粧も落とさず、そのまま寝込んでしまった。
夕方に目覚めたものの、症状は治まり切れてはいない。
途中、着替えたものの、何もできずさらに時間は経過。
痛みとともにうつらうつらと・・・
とうとうお盆の大事な日は明けてしまった。


本能が教える、これはほんとにやばい!

これはちょっとやばいことが起こっているのかもしれない・・
病院だ・・でも、今日は日曜・・
どこもやってはいない・・

幸いなことにかかりつけ的にお世話になっている
大学病院がある・・
コロナ禍で救急車を呼べば、おそらく何時間も
たらい回しの上、わけのわからない場所の病院に
運ばれてしまうに違いない・・
タクシーで行けなくはない距離だ・・
あそこなら緊急で休日外来があるはず・・
そうだ、あそこに駆け込もう・・

痛みの中でそこまで考えた私は、病院に電話していた。

助けてもらえる場所へ、何としても!

病院の窓口は、こちらの苦しみに反して
泣きたいほど的を得ない対応ではあったが、
来院の約束は取り付けられた。
痛みの中で急いで身支度。

後から考えると、昔、職場で同じように腹痛で
通院したら、そのまま検査入院という経験があったからか、
なんの考えもなかったのに、なぜかパンツ2枚と
携帯の充電器はバッグに入れた。
今も謎だ。

痛むお腹を折り曲げるようにして
日曜早朝の国道沿いに立つ。
数台のタクシーは、夜勤明けで帰路を急ぐのか、
空車のまま見向きもしない。
希望が過ぎ去っていく・・・・絶望感。

数分後、ようやくつかまえたタクシーで
私は何とか大学病院までたどりつた。

やっぱり、ただごとじゃなかった!

緊急外来。ここが開いていてくれる
だけでありがたいこと。
しかし、緊急で来てるのに、何とも
まどろっこしい、頼りない初心。
おいおい、電話で伝えただろう?
研修医なのか、早朝で眠いのか??
泣きたくなる。

結局、CTスキャン検査と血液検査をする。
結果は炎症の値も高いし、盲腸が腫れまくって
ひどいと判明。
ほら見ろ、だから緊急だって言ってんだよ😢
さらに便が詰まっていて汚物が腸内に
広がってしまっているらしく、
開腹手術で入院でしょう、と。

うそでしょ! 手術できない??

頭は真っ白。
でも、はい、と言うしかない。

ところが、手術には家族の同意が必要、
どなたか来られますか?と病院側。
今日は日曜、いきなり、同居していない、
しかも日頃からそこまで交流もしていない兄弟たち・・
来るわけがない。またまた絶望感。

身内がいない、家族が身近にいない人が
世の中、ますます増えていくだろうと思うと、
どうするんだろう? このしきたり、とも思った。

結局、緊急性と本人がしっかりしているからと
手術は決行。駆け込んだのが朝8時。
手術は12時20分となった。

後から聞いたところによると、この日の
宿直医師が虫垂炎の専門である消化器外科の
医師だったことも、すぐ手術できた理由のよう。

不幸中の幸いだったのだろうか。
お盆で先祖の思し召しだろうか。

こうして破裂寸前の盲腸を切除して
もらい、私は痛みから救われたのだった。

PS いきなりの2週間入院

ところでなんの準備も心構えもなく
手術に入院になった私。自慢じゃないが、
入院は初めてだ。

院内の必要なものは、さすがの大学病院。
コンビニが入っていて何でも揃う。
困ったのは残された家。
戸締りはいいとして、冷蔵庫の中のものや
郵便物やら購読新聞。
もちろん、いきなりだから仕事関係も
ドタキャン状態。いやはや泣くに泣けない。
とにかく携帯の充電器をもっていたからこそ
連絡ができた。これだけは自分の判断を
褒めてあげたい。


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