私はマルタ・アルゲリッチが好きなんですよね。

ブエノスアイレス出身のピアニストです。

くわえタバコでピアノ弾く彼女の写真を見た時は、なんだかドキッとしました。

以前、エフゲニー・キーシンの日本でのバースデーリサイタルにアルゲリッチも来日するとのことで、チケットを買った私は相当喜んでいたのですが…

残念ながらアルゲリッチはお身体の調子が悪く来日中止となりました。

（以前、といっても2011年くらいのことだったと思います）

彼女の弾くバッハとかも好きなんですが、ショパンの「舟歌」が本当に好きで好きで…。

初めて聴いたのは小学生のときだったかな？

まず、他のピアニストにはないリズム。

そして繊細だけど、情熱的。

テクニックがすごくある人なので、自分の感情を音に自由自在に乗せている感じがします。

こんな風に弾けたら本当に気持ちがいいだろうなと思いました。

ピアノを習っていた子どもの時、家で練習なんて1ミリもしないのに
「舟歌」の楽譜を買ってもらいました。
全音ピースで、1曲ずつ買う、あれです。

まず音符の多さにびっくりし、

（・・・嬰ヘ長調ってなんやねん・・嬰って何・・・）

知識もスキルもない私が最初の数小節ですら弾ける訳もなく、楽譜はそのまま書棚にしまい込んでしまいました。

さて、大人になった私。

昨日もキッチンにおいてある小さなスピーカーでショパンの「舟歌」を聴き、酒が入っていたので感極まって泣いているところを夫に目撃されました。

非常に恥ずかしかったです。

ピアノのレッスンに行くのは中学でやめてしまいましたが、
ピアノは今も趣味で弾いています。

子どものころはあんなに練習が嫌いだったのに、
今は好きな曲だけ練習できるから楽しい。

昨年末から取り掛かっていた舟歌の譜読みが終わり、やっと最後まで通してなんとか弾けるようになってきました。

ついつい、大好きなアルゲリッチのリズムに似せて弾いてしまいます。