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『お前の給料 滞納するぞ!!』~サラリーマンの村社会~

私は金融資産約1,500万円を運用するサラリーマン投資家であり、一方、大手日本企業の中間管理職サラリーマンだ。

そんな私が先日、仕事で上司に言われた言葉を深堀&考察する。
けっこうどうでもいい、生産性のないことをダラダラ綴っているが、読む人が読んだら面白いし、共感頂けるのではないか。

お前の給料 滞納するぞ!!それでもいいのか?

上司の言葉

経緯

この言葉が発せられた場面を簡単に振り返る。
私の仕事は営業で、提案して契約してお金を頂くまでが営業の責務だ。
今回、私が担当する契約後の某案件で、履行遅延が発生(サービスを履行するのは営業ではなく別組織の人たちであり、履行は私個人のミスではない。)。
これによって、入金遅延リスクが生じたのだ。

入金を遅らせないように営業でできるリカバリープランを実施したが、上司が求めるレベルやスピードに至らず『お前の給料 滞納するぞ!!それでもいいのか?』が発せられた。

上司の言葉を考察する

大前提として、私はこの上司を尊敬している。
知的で迫力もあり、組織もピリッとする。
するどいから、報連相にはとても気をつかう相手だ。
だから、対応の遅さは自覚もあったし、怒られるのは想定内だった。

ちんたらやっていたらもらえるべき入金も回収出来ねえぞ!分かってるのか、テメーコノヤロー」ということだけど、当然、滞納することが本意ではなく、それくらい入金大事だぞということが言いたいのは私もよく理解している。

ちなみに、大企業のサラリーマンは組織の一部になりがちであり、私の会社も連結で兆単位の売上、千億単位の利益を出すので、キャッシュフローにぴんときている社員は自ずとわずかだ。(私の感覚。)

私の考えを言語化する

私は4,000万円以上の住宅ローンでレバレッジをかけ、金融資産の半分以上、金額にして約1,500万円ほどをリスク資産である株で運用している。
昨年は運用成績も絶好調で、資産の増加額は給料に匹敵するレベルだった。

つまり、キャッシュフローの大切さは上司に言われなくても分かっているし、今回の自身の案件の入金が遅れた場合どれくらいのダメージがあるかもデジタルな計算値として理解している。

そして、私は忙しい
なんなら上司より忙しい
忙しいを理由にしてはいけないという謎の掟はあるが、FACTとしてI am  very busy, not lazyなのだ。
だから、対応が遅かったのも、表面では上司にごめんなさいを言いつつ、10回同じことが起きても10回同じ結果に帰結することは分かっているし、仮にこちらを優先したら、もっと深夜残業で健康リスクを冒すか、別の重要案件で怒られたであろう。

今回遅延しそうな入金額はたかが100万円程度。
仮にこれが半年遅延したとした場合の金利コストを算出するとこの通り。

100万円×(1+0.02[2%])^(6/12) - 100万円 ≒ 1万円 
* 金利は高めに2%とし複利にて算出。

私の手取りは35万円/月でこれも同じように、2~8月分の給料が仮にまとめて8月に入るとした場合、同じく複利2%だと概算で5千円程度。

「半年滞納するけどいいのか?」に対して、瞬時にこの計算ができたわけではないが、直観的に「えっ!半年滞納したらこの仕事、手を抜いていいの?あざーっす!!」というのがこの上司コメントに対する私の率直な反応(もちろん心の中のみ)だった。

考察

考察①ロジックの欠陥


上司の説明の言いたいことは分かるが、給料を半年滞納して会社が得られる金利コストでは、今回の損失は賄えない、つまりロジックに欠陥がある。
給料半年滞納しても大した金利とならない程度の給料だ。
私、そんなにもらっていましたっけ?』という質問を当然ながら上司に言えるはずはない。

考察②時間の価値

繰り返しになるが、私は忙しい
上司よりも忙しい

給料の滞納を我慢してたった5千円の金利コスト(機会損失)を払うくらいなら残業減らしたいし、入金遅延は交渉せずにさっさと顧客の要望も受け入れ、上司や会社への説明責任も割愛して頂きたい

当然、損失も発生するが、保有残高ベース1,500万円のサラリーマン投資家の私は日々 10万円単位のお金が動いている。
5千円を無駄にするつもりはないけど、時間の価値と比べたらこの5千円というのはめちゃくちゃ安い
(月俸者で時給料ではないから、会社が私に払う残業代は変わらないので、『四の五の言わずに回収してこいや!』というのも一方では一理ある。)

考察③村の掟

普段知的でロジカルな上司を考察①②を使って論破する自信はある。
だけど、そこは私も日本のサラリーマンであり、上司には自分の不甲斐なさをお詫びしつつ、顧客への支払を怒られながらも頭を下げ(リモートだから下げたふりだけど)、交渉する。
そして、上司に資料を作って交渉の結果を純朴に報告する。
皮肉にもサラリーマンという業界においては極めて優秀な振る舞いだ。

日本のサラリーマンという村社会においては、上司を論破をすることは掟破りだ。

最後に

FIREが目的か手段かという話はおいておいて、Retire earlyというのはまさにこの村社会を抜け出すことを意味する。
言いたいことを言い、やりたいことをやり、クリエイティブで自由に生きる点にRetire earlyの本質がある。

たまにはこういう会社の些細な出来事を深堀するのも悪くない。
単なる愚痴にならないことを気をつけつつ、こういうのも執筆していこう。

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