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産休・育休でもめる会社。そんな会社にだけは絶対にしたくない。

会社の仲間にそろそろ赤ちゃんが生まれます。当初の予定は12月18日。12月4日あたりに早まり、そして今日お話しすると「もういつでも、なんて状況なんです!」とのこと。

元気な赤ちゃんをぜひに!大変だろうけど、死ぬほど痛いらしいけど、楽しんでもらって、無事にお願いします。

しばしお仕事からは離脱します。会社としては困ることもあるのですが、純粋に喜べるボクが今はあります。昔は困ったなぁー、って思ってばかりでした。成長したなぁ、と安心です。仲間が幸せになる。嬉しいだけですね。

なお、厚労省によると、2022年の出生率(合計特殊出生率と言われ、ある年の15~49歳の女性の出生率を合計したものを言うのが一般的)は7年連続の下落で1.26。1950年以来、過去最低。1人の女性が生涯で1.26人の子供を産む、という計算。1970年代初期は2.1。2超だと人口は増えますね。ママとパパの2人から2人以上の子供が生まれるのですから。今は1.26だから人口はいずれ急激に減ります。まだ高齢者が長生きしていますから、緩やかな人口減ですが。

生まれた数で言うと2022年は77万人。これまた過去最低。1970年の約200万人から、1990年が122万人、2000年が119万人とだんだん減少。仮に77万人が0歳から80歳までいる時代になったとして、人口は約6,100万人です。これを維持するには77万人全員が必ず結婚して2人子供を産む計算ですが。。。で、この人口6,100万人というのは現在の約半分。今の都道府県の人口ランキングを上から足して6,100万人で止めると、東京、神奈川、大阪、愛知、埼玉、千葉、兵庫、北海道にしか人がいない状態です。他の都道府県はゼロ人。。。

ちなみに江戸時代後期は3,000万人ほど。明治維新あたりで3,300万人。第二次大戦あたりで7,000万人。ま、そう考えると別に悪くないですかね。時代劇のような生活はできます。

他国と比較すると、2022年でイタリア5900万人、フランス6400万人。イタリア、フランスのような暮らしもできそうです。が、観光立国で無いとダメですね。フランスには年間9,000万人、イタリアには6,000万人の観光客が来ますから(コロナ前の2019年のデータ)。日本は今でも3,200万。しかし、経済が今後どうなるのかは想像もできません。地球に生命が誕生した40億年前から歴史の中で、戦争や疫病によって滅ぼされたインカ帝国のような場合を除き、こんな勢いで”自然”に減っていくのは、まさに初体験。

なので、こんなのを考えても、赤ちゃんが生まれるなんて、良い以外の何事でもありません。

話を会社に戻し、昔は産休・育休の女性が出ると困っていました。中小企業の経営で余裕がないことが原因だと思っていたけど、単に自分の能力不足なだけだったと今はわかります。正社員を採用すべきか、パートで対応すべきか、社内で誰かを回そうか、玉突きしようか、パズルを色々、それに、本当に戻って来るのか、来ないのか、うだうだ悩み思考していた。「わぁ!それはよかったね!」なんて喜びと感謝を伝える前に。。。

若い女性は採用しない、もう子供がいて”安定”している女性をパートで雇うべきだ、なんて主張する他社の社長もいた。「採用費がかかるだろ、社内の統制、運用が崩れるだろ、我らのような中小だとキツイんだよ。注意しな」なんて。ありえない考えだと思う一方で、悩ましいと思っていた。情けない。

でも、今では、経営に必要な、普通の、日常的な課題、と思えるようになりました。こんなことで右往左往する能力の無さ、度量の無さに格好悪さを感じます。嬉しく思い、抜けた穴はその時の最善で判断すれば良いだけですね。戻って来ても来なくてもOK。だって、子供が生まれたことで人生観変わりますしね。良いことです。思考の変化。

ある会社で、子供が生まれて”すぐ”に戻って来た女性がいた。結構、びっくり。具体的に生まれて何か月で復帰したかは覚えていないのだが、育休を十分とらない感じ。仕事好きなんだな、キャリア志向なんだなってみんなで思っていた。

で、ボクの部下になった。仲良くなると、実は、社長から「早く戻ってこい、戻れないなら辞めてくれ」という主旨を言われ、苦渋の選択だったとのこと。待ち望んだ子供、とっても痛い思いをして生んだ子供が思っていたよりとても大好きで、一緒にいたい気持ちがすごく強かったのに。。。とのこと。。。涙ながらに。。。

最低な社長だ。訴訟ものだ。法律ですよ!こうはなりたくないものだ。

なぜかボクは男に生まれ、そのまま違和感なく成長した。気づいたら男だっただけだ。誰も自分の生まれの性や意識の性をコントロールなんてできない。なんで人間になったのかわからないし、男になったのかもわからない。この偶然の結果、ボクは直接の生みの苦しみ・喜びはわかりえない。わかりえない体験・感情がそれぞれにある。想像するしかないが、想像しても実感はわからない。

だから、理解できない状態で使う言葉が相手を簡単に傷つけ得る、と思って十分に注意すべきなのだと思う。赤ちゃんを産み育てるという、人間の、人生の、唯一無二の素晴らしい機会においては特に。男なんだから女性にやさしくしなさいよ、とは母親の遺言。男女は別に関係無いと思うのだが、この「生む」という時こそ、そうできるようがんばります!

職場を良質にするコンセプトv6_50 
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。


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