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宗教はアヘン。推し活もアヘン。そして「会社もアヘン」になれるとイイ。

「信じる者は救われる」。日常で使う時は、半分馬鹿にしているようで、揶揄しているようで、冗談っぽく、どうでも良い事象に使われがち、に思います。でも:

真理だと思うのです。例えば、心からの夢やビジョンに無心で向かっているひとは幸せですから(救われている)。小さな悩みは尽きないけど、自分はどこに向かうか、どんな人生を送るかなんて大きな悩みはない。だって「それ」が好きで、信じて、歩んでいるのだから。

「何気に人生を生きていたら、突然気づく。わぁ、自分はこれが好きかも!これって社会に役立つかも。よし人生かけて目指してみよう」。

実際に、どんな宗教であっても、強制ではなく、その有り様を好きなひとは幸せ度が高い、なんて統計があります。「信じる者は救われる」です。

宗教はボク的にはアイドルの推し活です。一神教のその方だったり、その周囲の登場人物が好き。その教えが共感できる。教会で歌う、踊るが好き。これは、好きなアイドルやバンドの歌が好き、歌詞が共感できる。ライブに行って踊り熱狂、と同じ。大好きな相手がちょっと遠いけれどそこにいて、そして独りぼっちではなく、多数の仲間と共有。トランス状態。幸せ気分。まさに「信じる者は救われる」。

マルクスいわく「宗教はアヘン」。同じく「推し活はアヘン」です。

で、この「信じるものは救われる」が会社にも必要かなと思うのです。会社を経営するに大切な概念。つまり「会社もアヘン」になれるか。

ところで、ボクの最初の会社は商社だったのだけど、「商社マン」という言葉があります(「マン」が「男」を意味せず、「人」であることを願います)。他の業界にも「XXマン」がありますが、「商社マン」という言葉が好きな「商社マン」が多いのです。この響きがイメージする”何か”を強固な誇りにしています。

「商社マン」という共通のイメージがあり、それになりたい学生が集まり、就職後は「商社マン」たろうと行動する。自分は合わないな、という学生はあまり来ない。多様性は維持しつつ、統一性も維持される。

これが、社風はそれぞれにあるのだろうけど、何度も潰れると言われながら生き残り、現時点では、莫大な利益と給料をたたき出す強さの源泉だと思うのです。

同じような目的で、中小・ベンチャー企業で、毎朝、社訓や行動指針を大声で読むなどがあります。ボクは苦手。そんな映像をたまに会社紹介などで見ることがあるけど、全体主義的に思え、気持ち悪くなってしまう。

でも、部外者のボクは苦手でも、その内容に本当に共鳴している社員にとっては「あり」。「商社マンたろうぜ!」と言いあっているのと同じ。無理矢理やらされていると早とちりすると嫌悪を感じるが、共鳴している限りにおいては「あり」。

あるいは、好きなアイドルの歌を皆で歌っているのと同じ。さすがに毎朝なら飽きるかもしれないけど、自律的な、自発的な、結束力・行動力を生む。

推し活で、ファン自らのお財布で、アイドルの誕生日前後は広告媒体を購入し、広告コンテンツをつくり、流す。そのためには稼いでお小遣いを貯めないとダメ。だからがんばる。そして、小さな金額×多数のファンで、大きなチカラを生む。

職場も同じだとすばらしい。

で、そのために、まずは歌と踊り!とはならないので、やっぱりビジョンの明確化がとても大切です。キャッチーな言葉の裏に、なるほどぉー、そういうことかぁ、と深く理解できる物語が必要です。俳句・短歌ではなくて、物語が必要なのです。「商社マン」というキャッチーな言葉の裏には、色んな物語が積み重なっていて、それを先輩方が色々と語れるのです。

そして、アイドルとまでは行かないけど、リーダーが魅力的で尊敬されないとですね。笑顔や愛嬌があり、やさしくて強い。なんだか近くにいたい。格好良さはアイドルには敵いませんが。。。

ということで、「信じる者は救われる」とは、「強制的に信じろよ!そしたら万事上手く行くよ!」と言うことではなく、「自然に、心から、その会社のビジョンの物語を信じられ、リーダーを信じられ、そこでの自分の社会への貢献も信じられ、将来の成長も信じられ、自信を持ってこの会社で一生懸命に努力・邁進できる」(その土台がある)ということかなと。

同様にリーダーも、ビジョンと自分と仲間と、それぞれの未来の成長を信じられるならば、日々、小さな悩みは尽きないけれど、自信を持って愚直に邁進できるはず。

それに、信じている道が利他的であって、共感して社員になってくれるひとがいる、ということは、窮地において助けてくれるひとも多々いる、ということでもあります。壁にぶつかっても誰か大きな存在が助けてくれる。

「信じる者は救われる」ですね。

(読んで頂きありがとうございます。
(最近出会った素敵な気づきフレーズv7_55)


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