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悩む選択 v2-85:背中を見て育って! vs 背中を見るだけで育つなんて無理無理。正しく指導して。

今日の悩み:
A.背中を見て育って欲しい。いちいち伝えない。自分が見たその姿がすばらしいと魅力を感じるならば、真似すればよい。答えは自分がわかっているはず。

B.背中を見て育って欲しい、なんて、単純な世界でないと難しいもの。ヒーローを見ても自動でヒーローにはなれない。より知性がある立場のひとから、適切な指導があって、ひとは育つもの。気づきを与えるべき。

最近、引越しした。新しいマンションの管理人さんがすばらしい。共有部の掃除やゴミ捨て場の管理、相談しているときの対話。あるとき、あれ、スーツ着ているの?って思った。作業着の下にワイシャツ、ネクタイをしている。テキパキしていて、品がある。前のマンションのときの方々とは違う。

この仕事へのプライドを持って、神は細部にやどるで、丁寧・的確。誇りを持ってやられていることが伝わる。

前のマンションのときは、分別や曜日指定を守らないひとや、ペットボトルもつぶさないひとやパッケージをつけているひと、あれ、これ燃えないゴミなの?みたいなことも多々。自分もときに守っていなかったかも。

毎回、ペットボトルをつぶすときに、管理人さんの格好いい姿が思い浮かんで、過去に無いほどにめちゃんこにペットボトルを潰している。缶、瓶の内容物をきれいに洗い流すのも念入りなボク。段ボールも複数になってからビニールテープでちゃんと結んで束ねてゴミ捨て場へ。それに、それぞれ明日が回収日というタイミングで出すようになった。

管理人さんが、プロフェッショナルとして誇りをもって、レベル高くやって下さっているから、任せてこっちはテキトーに、とはならず、そのレベルをこっちも維持しよう、って思考行動になっている。ゴミ出しが人生でもっとも”ちゃんとしている”自分に成長したし、テキトーじゃない気持ちよさがある。

管理人さんから何か言われたわけでもない。背中を見て、自分が変わっただけ。管理人さんに、ゴミ出している時に遭遇すると、「いつも綺麗にありがとうございます」と言われた。わかるもの? ボクも廊下などを掃除中に出会うと「ご苦労様です。いつも綺麗に保ってもらってありがとうございます」。いいものですね。背中を見て、成長し合っている。

親戚のフランス人とのハーフのジュリアンがパリから、「物理・数学の試験が全然ダメだった。。。ほぼゼロ。理系に進みたいけど。。。」とのこと。でも、勉強はしないで遊んでしまうらしい。18歳で大人の仲間入りで、そのお祝いやら、仲間との時間で忙しいお年頃。勉強しなきゃ、ってわかっているけど、遅れを取り戻す方法がわからないし、家庭教師頼んでいたけど、なんか合わないし、ずるずる。。。親には怒られるけど、言われなくてもわかっているから反抗したくなる。。。親が教えられる物理・数学の内容でも無い。。。

でも、ひとつ、素晴らしいのは、得意じゃない理系を選んだこと。楽な道を選ばず、イバラの道を選んだ。だから、スタートはかなり素晴らしい!今の得意なんてどうでもいいよね。やりたい夢に近づく道を選ぶ。それがイバラでも!今から無難を選んだら後で何もできない大人になっちゃうもの。

しかし、勉強を進めることは背中があっても、難しい分野だ。先生や家庭教師が必要。しかも、なんのために勉強するのか、どうやって勉強するのか、遅れを取り戻す方法はどうやるのか、いつからでも人生遅くない、努力が成長の母である、などなど、日々、近くに居て適切に指導してくれる”やさしく、辛抱強く、希望をもたらす指導者”が必要だ。過去も出会っていない、ことが問題とも言えるかもだけど。どこかにいるもの。

とっても良い青年、だけど、勉強に向き合うにあたってのあるべきマインドセット、苦手な勉強でも心がわくわくするマインドセット、と、勉強の手法がわからないと、ずるずる行ってしまう。いつでも人生、取り返しはつくけど(そうボクは信じているけど)、なるべく早く、気づかせてくれる人、そんな人を身近に置きたいところ。ボクがパリに行きたいけど、なんて。フランス語できないから役立てないー。

勉強(フランス語)をしてこなった自分が悔しい。こういう意味でも勉強って色々しておくと、他人を、自分の大切なひとを幸せに近づけられますよね。勉強とはそういうものですね。

1.他人を・自分の好きなひとを・自分の大切なひとを幸せにするチカラ。勉強していないと、こんなステキなステキなチカラ、無いですね。。。

2.それに、計画を立てて、毎日、ちょっとでもやり続ける。毎日毎日。そうしてやり続けた、という自信をつけることが勉強の意義。今後何がきてもやり続けられるさ。

3.それに、自ら考えて最初の計画を変更し、試行錯誤し、より効率・効果的にすることを経験することも勉強の意義。変更が失敗するかもしれない。でも、あれ、上手く行ったカモ、もたくさんだ。

4.それに、やればできることを知り、自尊心を高めることも勉強する意義。

5.でも、当然、やったけどダメな時もある。試験の点数があがらなかった。でも、試験がダメだっただけで、そのときの質問に答えられなかっただけで、やったことが、覚えていたことが、できることが、もし全部試験に出ていたら? あれ、満点だったかもね。世の中、人生は偶然に翻弄されるんだ。それを学ぶし、そんなことでくじけないチカラをつけることでもある。

6.そして何よりも、辛くても、壁が立ち塞がっても、毎日やる、ということからも、逃げない。自分を信じて、将来を信じて、逃げずに、自分が自分で決めたこと、先生や家庭教師や親と約束したことを守り通す、そういう逃げないことを学び、突き進むチカラをつけることが勉強の意義。

勉強とは、物理学に精通する、計算力が増すという技術論だけではない。人格形成・知性向上のためですよね。強く生きていけるためのチカラをつけること。だから、試験の結果はある意味どうでもいいと思う。上記のようなチカラがつけば、仮に理系の道に進めなくても、社会に出て、ひとを幸せにできる、やり抜くチカラをつけた人間に育つ、と思う。

中でも特にボクはこういう考えが好き。自分が将来好きになる、大切に想うひと・すばらしいひと・すてきな魅力的なひとに出会ったときに、そのひとを、そのひとの大切なひとを、だからより多くのひとを、幸せにできるために勉強がある。物理学や数学の知識ではなくて、物理学や数学を学ぶ過程で培った「逃げない・諦めない・やり通すチカラ」・「結果にくよくよせず、また次に挑戦できるチカラ」が、そのときに効果を発揮する。その時は必ず来る。だから、今から準備しないと。

背中を見るだけでなくて、こんなことを伝えて欲しい。気づかせて欲しい。

勉強ってこういうことのためにするんだよ。だから逃げたらダメなんだ。なんでもいいんだ、ちょっとでもいいんだ。自分がやれるところから、低学年の教科書からでもいいんだ、自分で毎日の計画を立てて、必ずやる。

壁にぶつかったら、自分が思う範囲で頼れるひとに助けを求めるんだ。むげに扱うひともいるかもしれない。でも、自分が真剣に助けを求めたら、助けてくれるひとが現れるんだ。自分が真剣じゃないとダメだよ。

だから、真剣って重要ね。心から真剣になれることをさがす。

真剣になれることが見つからない、こともありますね。その場合は2つの解決:

1.誰かを好きになると、大切に思うとそのひとに役立つチカラをつけようと思える、自然に。好きなひとを助けるために物理と数学を通じて、強い自分になってみたらどうかしら。彼女いる?なんて。

2.本当に本当になんでもいいから、テキトーでもいいからピックアップして、やる、と決めて、毎日やる。物理学の勉強は中学の教科書からやる、でもいいね。物理学なんて積み重ねだから、戻らないと、思い切って戻らないと、絶対にわかるようにならないもの。で、毎日1時間とか。そして、この毎日やることを大切な誰かと「約束」して、やり切る。自分への約束だとさぼっちゃうよね。だから、誰かとちゃんと約束する。大切な誰かと。約束を守り続けたくなる誰かと。彼女いる?なんて。

背中を見て、自分で動ける場合もあるし、難易度が高く、手助けが必要なときもある。ゴミ捨ては前者だし、学業は後者かもしれない、ですね。両方ステキですね。ステキな背中に出会う。ステキな気づきを与えてくれるメンターに出会う。周りをみたら、たくさんいるものですね。管理人さんには感謝ですね。

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