見出し画像

上司より見知らぬ人の方が信頼できる、という調査。びっくり? 当然?

5年ほど前の古い記事ですが、Forbes誌が、Harvard business review誌に言及して、「自分のボスよりも見知らぬひとの方が信頼できる、と回答するひとが58%いる」(A Harvard Business Review survey reveals 58 percent of people say they trust strangers more than their own boss.)なんて書いていました。そして「ショッキングですね」とコメントしていました。

誰に、何名に、どんな調査をしたのか、具体的にはどんな質問文で聞いたのか、わからないです。英語圏での「trust」のニュアンスもわからない。米国での職場の上下関係と日本は違う可能性もあります。trustは「信頼」、Bossは「上司」と訳しましたが正しいのか。。。そんな前提ではあるのですが、別にショッキングではないよな、とボクは思ったのです。

「自分の会社の上司より、全然知らない人の方が信頼できる」とは、つまり、「知らないひとは今後、信頼できる可能性があるけど、上司はもはや全く信頼できないし、今後もその可能性はない」と思っている、そして、58%の人がそう思っている、ということ。うーん、そんなもんじゃないかなぁ。

自分の人生を振り返る。「信頼できる上司」はなかなかいない。尊敬できる上司、一緒にいたいと思う、付いて行きたいと思う上司、なんていない。 残念だけど。。。

なぜなんだろう。。。

まず、上下関係についてボクが大切に思うこと:
・上司”は”、部下を信頼すべき、だと思う。何があっても絶対に。
・信頼できないならば一緒に仕事すべきではない。
・信頼できるよう上司”が”努力すべき。
・どうしてもダメなら自分か部下を異動させるしかない。
・最初はなかなか信頼なんてできないよ~、という上司もいるが、最初から信頼しないとダメ。最初から信頼する。その信頼が失われそうな出来事があったら、それを互いに共有・学び、回復する。
・とにかく、部下の人格、その成長・将来を絶対的に信頼する。
これが大切と思うのです。

リーダーシップはフォロワーシップより常に先であるべき、ですもの。

で、たぶん、おそらく、これが無いから、下は上司を信頼できない、のだ。

上司が部下に指示を出し、言われた通りに行動し結果がでたら褒める。使えるヤツと高評価。できないならばダメなヤツ。できるヤツを重宝し、評価を高くする。ダメなやつは批判し、低評価。こんながありがちな関係。

この場合の、できるヤツを上司は信頼しているかというと、全く別の話。できるヤツが失敗したら、批判しえる。「平均回帰の法則」はどこでも当てはまるから、成功の次は失敗になりがちだ。そしたら批判かな。こんないちいちのローラーコースタ―は「結果」に左右されているだけで、その部下という個性を信頼しているわけではない。物事の「結果」に反応しているだけ。

そうではなくて、上司が部下を信頼するとは例えば:
・言われた通りに動かなくても、そこに彼女/彼なりの理由があったはずだ、それはなんだろう。対話して確認しないと。互いに学ばないと。

・失敗したのは、彼女/彼の責任ではない。自分に指示ミスや分かりにくさがあったかもしれない。彼女/彼はちゃんとやろうとしたんだ。次は成功すると信じる。でも、今回の原因や解決策を話し合ってラーニングしよう。

・今回は成功したけどやりがいはあったかな、次のチャレンジは何が彼女/彼の成長にいいかな、彼女/彼は何を欲しているかな。話し合ってみて巧みに調整してみよう。

こんな風に上司が部下をいつなんどきも信頼する、から、その成長と未来を信じる、から、部下が上司を信頼してくれる、のだと思うのでした。そして、そうでないケースが多いから、58%は上司より見知らぬ人の方が良いのでしょうね。。。

(読んで頂きありがとうございます。
(最近出会った素敵な気づきフレーズv7_34)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?