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差別をつくる人

社会にはたくさんの偏見や差別がある。発達障害児を育てていると、非常に敏感になることも正直あります。

少し前の話ですが、あるお母さんからこのようなことを聞かれました。

『自分の子どもがLGBTQ(その時はもう少し限定的な言い回しでした)だったら嫌じゃないのか?』

LGBTQ最近よく耳にする言葉です

L レズビアン 性自認は女性で、女性を愛する人

G ゲイ 性自認は男性で、男性を愛する人

B バイセクシャル 性自認に関わらず、男性も女性も愛せる人。

T トランスジェンダー 身体的性別と性自認が一致しない人

Q クエスチョニング 性について違和感を感じる人、まだ恋愛対象を特定できないでいる人、一つに決まるものではないと思う人。

私自信はLGBTQに当てはまりませんが、セクシャルマイノリティの方々に対して特別な意識はありません。Qのクエスチョニングにあてはまると言えばそうかもしれません。一つに決める必要など特に無いと思います。ただ、それらについて当事者のかたにしてみれば、私はQクエスチョニングでは無いのだと思います。

もう、ずいぶんと前の事ですが、私は、ある化粧品会社で働いていました。企業コンセプトの1つに、オールジェンダーのための化粧品でありたいという目標をもつ会社でした。

そこで、出会った人々は実に様々で、年齢も性別も、セクシャリティーもそれぞれで、障害者も、健常者も当然のように来店されますし、売り場で働く同僚も、ゲイボーイがいたり、女装家がいたり、ストレートがいたり。なかなか面白い人達の集まりでした。

みんなそれぞれの個性をちゃんと主張していましたし、とてもオープンでした。それを受け入れます。と、うたっているお店ですから、お客様も、スタッフも隠す必要も無いと言う感じでしょうか。非常に居心地のよい会社でした。

『自分の子どもがLGBTQだったら嫌じゃないのか?』

答は『ノー!全然嫌じゃない』です。本当に心からそう思います。全く、なんの違和感も無いです。うちの子ども達は、性別は男の子ですが、男性を愛する人でも、男性と言う性別に疑問を感じる人でも、女性になりたい人でも全然いいよ。誰かの価値観の為に、自分を偽って生活しなくちゃならない。なんてことの方がおかしな話。そんな話をした覚えがあります。

そのお母さんと別れたあと、ふと自分が置かれている状況が気になってきてしまいました。私の息子は発達障害ですが、子どもの障害を知っているのは、学校と、病院と、夫だけです。子ども達には脳のタイプが人と違うと説明してあります。祖父母や兄弟などの親戚も知りません。

どうして公表しないのか。理由はいくつもありますが、一番の理由は差別です。私はこれまで、発達障害に対する差別を本人ではなく母として受ける側だと思ってきました。しかし現実は違っていました。大きな勘違い。それに気が付いてしまったことで、私にできることは何か。それを考えなくてはならなくなりました。けれど、答えはでていません。

ただ一つ言えることは、私は差別を受ける側の人間ではなかった。差別を作る側の人間だった。という事です。

親が無意識のうちに差別をつくりだし、子どもに刷り込みをしてしまっている。私にはそう思えるのです。

私は、ありとあらゆるところに、気がつかないうちに、堂々と差別をつくりだしている。だから息子への差別がこわいのだ。私が出した膿が、息子に返ってきてしまうかもしれない。そんな恐怖に怯える。

差別をしないでいたいと願うし、差別されたくないと思う。けれど、現実の私は、差別を今まさに作り出し、せっせと子どもに刷り込んでいる。自分がしているから、だからこわい。そういう事だ。

まずできることはなんだろう。私がしてしまっている差別について間違っていたと素直になれるだろうか。

子ども達が私のように怯えて怖がる社会を私は残したいとは思えない。未来は変えられるはすだから。今、私が気が付いたことを、子どもたちに聞いてもらおう。

聞いてもらえるだろうか。

道は遠く険しい。けれど、遠く険しい道こそがきっと近道になると信じて。恐れずに打ち明けよう。お母さんは、間違っていた。一緒に考えてほしいと。

こんなときこそ、子ども先生に聞いてみるのがいいのかもしれない。彼らの方がずっと真実に近い。大切な事は、いつだって子ども先生から教わってきたのだから。

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