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Dr.Yの働き方

Dr.Yとお目にかかったのは、
先生ご自身がライフイベントを経験され、
“これから”の働き方を変えることを
お考えになっているときでした。


■ ライフイベントで医局を退局

Dr.Yは女性医師。

医局所属時には、
忙しいのは仕方がない
という暗黙の了解のもと、
???と思いつつも、
働いていらっしゃったそうです。

当直をし、翌日も
そのまま外来なんていうのもザラ。

そんな日々を過ごしていましたが、
家庭を持ったことで、
こんな働き方は、
いつまでも出来ないと思っていた処、
旦那さんの転勤が決まり、医局を退局。

ただ、教授からは、
「月に1回でよいから
診療を手伝って欲しい。」
と言われたこともあり、
退局されてからも、
自宅から医局のある県に、
半年間通われていました。

医局を退局された時点で、
Dr.Yはご自身の専門医は取得済。

忙しすぎる日々を乗り越えられたのは、
あの医局だったからだと思うと
Dr.Yは仰っています。

■  Dr.Yの経歴

Dr.Yが育った地域は
若い方よりも高齢者が多い地域。

高齢者のよろず相談にのれる職業に
就きたいと思ったとき、
医師が浮かんだそうです。

医師が浮かび、
そのまま地元の
大学の医学部に入り、
医師に。

出身大学の医局に入り、
内科系の科目を専門にし
専門医を取得。

30代で結婚、
旦那さんの転勤で
医局を退局。

そして、退局後は、
色々と考える時間が出来、
“もしかしたら、医師ではない仕事もありかも??”
とまで思われていたDr.Y。

でも、
“医師免許を取得しているから。。”
という思いとの葛藤もあり、
時間をかけて方向性を
見つけていくことにしました。

■    退局後の働き方

Dr.Yと何度かお目にかかり
お話を伺っていくと、
”医師として働くのであれば、
働き方を見直したい。“
というフレーズが
何度かでてきました。

無職の今だからこそ、
医局時代を振り返ると
実は自分の限界を超えて
働いていたのはないか。。。
と思ったそうです。

そして、結婚をした今
そんな働き方は出来ないと。

では、自分がどんな働き方をしたいのか?
したいのではなく、実質どんな働き方が可能なのか?
家庭と仕事を両立させながら、働ける方法があるのか?

2008年から医療系人材紹介エージェントとして
女性医師の働き方をみてきているので、
Dr.Yよりも先輩の医師が通った道等、
事例を紹介しながら、一緒に方向性を考えていきました。

まず、最初にでた結論は、
家庭をメインに考え、
無理をしないで出来る業務。

非常勤(アルバイト)・医師として
家庭と仕事を両立できる様に働くということ。

そして、次に、でてきたのは
予防医学に興味があるかも??
漢方も気になっていたんです!とか
次から次へと、医師を目指した頃のことや
気になっていたけど、
心の隅に追いやっていたことが
出てきました(*^_^*)

そして、話し合いを続けた結果、
患者さんを診るよりも、
健常者を診たいかも??
というDr.Yの想いに行き着きました。

であるならば、
健診・人間ドックの仕事が
先生のご希望にあうのでは?と
ご提案させて頂きました。

時間をかけながらでしたが、
Dr.Yの方向性がはっきりしてきました。

■ Dr.Yにお話ししたこと

健診・人間ドックを扱う施設は、
男性医師よりも、
女性医師を好む傾向があること。

それは、男性医師よりも、
女性医師の方が
人あたりが柔らかいから。

女性医師の方が受診者からの
クレームが少ないという言い方も
出来るかと思います。

健診・人間ドックを扱う施設は
予防医学を扱っているので、
受診者は患者予備軍であって
患者ではない。

患者ではないので、
受診者は施設にサービス業的な役割を
望んでいる処もあること。

そして、受診者が女性の場合、
乳がん検診・婦人科検診は、
同性の医師に診て欲しいと思う。

Dr.Yには、こんな風に
健診・人間ドック業務での
女性医師のニーズについて、
お話させて頂きました。

そして、私の方からDr.Yに
お願いもさせて頂きました。

Dr.Yのライフイベントを想像すると、
妊娠・出産・子育て等が入ってくると思う。

そうなったときに、慌てずに
今の様な非常勤アルバイトで働いていくには
ちょっとした意識をもってほしいと。

今のうちに可能であれば、
心電図読影、X線読影、胃透視、乳房視触診等
その辺りも対応出来る様になること。

上記の対応が可能であれば、
健診・人間ドック医として、
活躍する場が増えるので、
その辺りを学ぶ姿勢を
持っていて欲しいというお願いを
お伝えしました。

■ 退局後どこで指導を受けるか

Dr.Yですが、
“医局時代には、内科外来の傍らで
健診・人間ドック業務をしていたので、
施設が望む様に出来るかが不安。。。。。“
と仰っていました。

Dr.Yが仰る通り、
医局を退局した医師が
不安を感じる処は
そこだと思います。

ただ、私どもは色々な医療機関と
やり取りをしていますので、
医師の不安を取り除いて下さる医療機関も
存じ上げています。

ですので、アルバイト医師に
指導をして頂ける医師がいる
医療機関にお連れし、
Dr.Yの指導をして頂きました。

■ Dr.Yの今

非常勤アルバイト医師として、
週2日と土曜隔週、
単体の総合健診センターと
病院付属の健診センターで
勤務されています。

家庭と仕事の両立も出来ており、
時には、スポットアルバイトで
巡回健診などにも行って頂いています。

女性医師の場合、
ライフイベントで働き方を
変えざるをえない場合があります。

それでも非常勤アルバイトとして
働いていれば、なんとなく感覚的なものは
掴んでらっしゃると思います。

子育て等で全然現場との接点がない場合は
戻る際には不安に思われるかもしれません。

ですが、ちゃんと受け入れて下さる
医療機関はあります。

ご自身がどうしたいのか?
そこだけはっきりしていれば、
時間はかかっても、ご自身が働きやすい
心地よいと思える職場はあります。

その辺りは、
Dr.Yにお尋ね頂けばと思います。

今、Dr.Yは、家庭と仕事を両立させながら、
ご自分の趣味にも生きていらっしゃいます。

自分が望めば、ちゃんと居場所は出来ます。

医師の数だけ、医師のキャリアがあります。

ひとりでお考えにならずに、
是非、ご相談頂ければと思います。

以上

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医療系人材紹介エージェント。日々、医師や看護師さんとお目にかかり、思うことや、自分がお邪魔して、こちらに人材を紹介したいな~と思う、医療機関さんが募集している人材情報を掲載していきます。あとは、自分の趣味のダイビングのことも書いて参ります。医療系で海好きの人と繋がりたいです。